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リーディング・ハイ

半年間入院してた20代女子が選ぶ、前向きになれる4冊の最強本《リーディング・ハイ》


病気

 

記事:あっきー(リーディング&ライティング講座)

 

 

「なんで1年に3回も手術をうけなきゃいけないの……?」

去年の11月後半、私の頭の中はこんな気持ちでいっぱいだった。私は10月にあった教育実習が終わってすぐぶっ倒れ、父の勤務する病院に入院していた。いつもの入院なら、注射や安静治療でどうにか動くようになるはずの痛みが引かず、全然起き上がることができなかった。「おかしい……」そう直観で分かった。私は、その年の3月に2回も手術を受けていた。それなのに、まったく動けない。MRIを撮ってみると、びっくり。私や両親を含め、みんなが想像していた以上に、私の病状はひどかった。「よく実習中平気だったね……」と、リハビリの先生は、驚きすぎてもはや笑っていた。検査の結果、私は休学して手術を受けるか、休学せずに無理やり注射を打って大学に戻るのかを選択しなければならなくなった。「浪人もして、大学3年で休学したら、みんなからの遅れがでかすぎる」「みんなと一緒に卒業したい」そんな気持ちでいっぱいだった。そんな毎日毎日、悩みに悩んで、毎日涙をどばーっと一人流していた時に出会って、私を救ってくれた本たちを紹介します。

 

 

①「サラバ!」西加奈子

この物語は、私が今まで読んできた物語の中で、一番壮大で、神秘的な物語。西加奈子さんの全部が、想いが、全身全霊をかけてぎゅーっと詰め込まれている。読んでいたら、途中で西加奈子さんがいつの間にか隣にいて、自分を包み込んでくれているような感覚に陥った。私は、この「サラバ!」を読んではじめて、病気になった自分や今までの自分の人生をちゃんと自分自身で受け止めることができた。そして、最後には、西加奈子さんが、全力で私の背中を押してくれた。

「いまの私があるのは、この本のおかげ」

そう断言できるほど、私にとって大切な大切な物語です。

 

 

②「君の膵臓を食べたい」住野よる

この物語に出てくる女の子・桜良は、膵臓の病気にかかり、高校生なのに自分の死期を知る。しかし、そんな寿命のことや、病気のことを全く周囲に感じさせないほど元気な女の子だった。それは、病気や自分の残り少ない人生に向き合った結果、誰よりも自分の人生を謳歌しようと決めたからこその行動だった。ある日、主人公の僕は、桜良の病気を知ってしまったことで、決して交わることのなかった二人の人生が交わっていくという物語。

私は、この桜良ちゃんから、大きな大きな勇気をもらった。私も毎日の入院生活を充実させたいといろんなことをしたが、桜良ちゃんには到底敵っていない、そう痛感した。

「桜良ちゃんみたいに、人生を謳歌してやる」

読み終わった後には、心地の良い涙と共に大きな決意をしていた。病気モノだけど、前向きになれる一冊。ラストは、涙がどばーっと出てくるので、一人でいるときに読むことをおすすめします!!

 

 

③「あたらしい自分になる本」服部みれい

この本は、マーマーマガジンという雑誌をつくっている服部みれいさんという方が書かれた本。私は、ページをめくるごとに、

「みれいさんになりたい!」

という希望に満ち溢れた気持ちでいっぱいになった。まだ本を読み終わったわけでもないのに、会ったこともないみれいさんに強く強く憧れていた。からだを一部分ではなく、心や環境を含めた全体で考える。この考え方は、どんな病気であっても適応できる考え方だし、自分を変える方法が具体的に何個も示してあって、簡単に実践できるのが嬉しいポイントです。どんな苦しい状況にあっても、ひとは変わっていけるのだと教えてもらった一冊。

 

 

④「蘇える変態」星野源

歌手、俳優、文筆家など様々な顔をもつ星野源は、実は、2012年にくも膜下出血にかかり、手術や入院を経験された方。その闘病生活についても書かれているのが、この本。タイトルがなかなか手に取る人のハードルを上げていますが……安心してください、私なんて、お正月にお母さんに頼んで買ってきてもらったくらいです!

私はこの本を読んではじめて、星野源は、病気を患って、苦しんで、それでもまた立ち上がったからこそ、あそこまできらきら輝いて活躍しているのだと気付いた。それからは、星野源は、私にとっての希望の光になった。タイトルで恥ずかしがらずに、ぜひ、病気で苦しんでいる人に読んでもらいたい一冊です。

 

 

私はこの4冊に救ってもらった。入院生活を、ではなく、私の人生そのものを救ってもらったと思っています。この4冊に出会って、私の人生はガラッと変わった。自分を大切に大切に扱うことができるようになり、身近にあるキラキラしたものを見つけて、それを大切にすることができるようになった。退院して、2カ月経つと、まわりの人に「変わったね」「楽しそう」「憧れる」いろいろな嬉しい言葉をもらえるようになった。入院してすぐの私にはまったく想像できなかった景色が見えるようになりました。いまの私は「病気になってよかった」そう思えるくらいに強くなりました。そう思えるようになったのは、この4冊の本があったからだと思います。

入院や手術をするかしないか、重い病気か軽い病気かに関わらず、病気は、一人一人にとって、とても大きな壁だと思います。そんな壁が、あなたの前に立ちはだかった時、この4冊の本を思い出してもらえたら嬉しいです。

 

 

 

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2016-07-18 | Posted in リーディング・ハイ, 記事

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