リーディング・ハイ

【閲覧注意】 もしもあなたが自分のことを人気者と思っているなら、絶対に読まないほうがいいでしょう《リーディング・ハイ》


shiono

記事:たか(リーディング&ライティング講座)

 

 

 

告白します。

 

僕はどちらかというと人気者の部類に属する人間だと思ってました。

 

超絶イケメンではないけれど、イケメンかイケメンじゃないかの2択で仮に分けるとするならばイケメンよりに入っていると思っていました。

勉強も、まぁ、できる部類に入る方だと思ってました。

服のセンスも友人から褒められることがあり、自分はセンスがいい方だと思っていました。

Facebookの友達の数も、多い方だし、わりと先輩に可愛がられ、後輩に懐かれたタイプだと思っていました。

 

もちろん、根拠なくこんなことを言っているのではありません。

それに生まれてからずっと自分は人気者だと奢っていたわけでもありません。

人気者になるためにそれなりに努力をしてきました。

 

人気者の判断基準は様々だけれど、例えば頭の良さが挙げられます。

 

僕の通っていた中高では、中間テストや期末テストの成績の上位者30名ほどの名前が、A4サイズほどの紙にプリントされ、コモンホールと呼ばれる大きな共同スペースのような場所に張り出されます。

学校側からしてみたら生徒の競争意識を上げて、勉強を推進するシステムだったと思います。

僕はこのシステムに乗っかって、いかに自分が勉強が出来るのかを周りに認めてもらいたいと考えました。

文系科目はほとんどのテストで上位ランカーになり、苦手な理系科目も暗記すればなんとかなるような生物のような科目はランキングに載ることがありました。

 

ランキングは同学年だけでなく、後輩や先輩も見ることができるため、部活に行くと「先輩頭めっちゃいいですね!」と言われることも増えてきました。

そうやって言われるのはとても気持ちが良かったし、小学生まであまり周りにチヤホヤされたことが無かったため、純粋に嬉しかったのをよく覚えています。

 

勉強以外にも自分の人気が出そうなことには積極的に取り組んでいきました。

体育祭の応援団とか、生徒会とか。特別感があって自分が目立てそうなところには飛び込んでいきました。あと、これはたまたま運が良かっただけですが、僕は演劇部に所属していたので、全校生徒の前に立つ機会が他の人よりも多く、また在籍年数が上がるごとに主役をやる頻度も増えたため、必然的に自分の知名度も上がっていきました。

 

イケてる人気者はダメなところがあったらダメなんだと思っていた僕は、失敗や恥ずかしいことを避けるようになりました。イケメンの人気者はかくあるべきみたいな変な固定概念が僕を支配していたのです。

 

球技大会の前日なんて、バスケでうまくシュートを決める方法をネットで散々調べたし、初めて行くスノーボードでも周りから馬鹿にされるのが怖くて、必死に知識を集めました。

 

今でも人気者になるためによくやったなと思うのが、高校の体育祭で応援団をやった時です。

 

僕の高校の応援団は3年生男子は、皆、上裸に膝ほどまである丈の長い法被と極太の袴を着るという伝統がありました。その姿があまりにもカッコよくて、絶対に応援団をやると、高校に上がった時から決めていました。

 

ただ、上裸になるというのは僕にとっての一大事です。

当時の僕は太っていたという訳ではないですが、魅力的な筋肉が付いていた訳でもありません。だけど、体育祭の応援団というどう考えてもモテそうなイベントをないがしろにするわけにはいきません。 ようは、腹筋を割る必要があったのです。

 

そこで、当時流行っていたビリーズブートキャンプを親に内緒で買って夜な夜な筋トレに励みました。死ぬほど嫌いだった筋トレに、よくまあ二週間くらい本気で取り組んだものだと今でも思うのですが、それほどまでに人気者への執念は強かったと思います。

 

勿論そんな簡単に腹筋が割れる訳ではないのですが、それでもやる前よりは幾分かマシになって無事体育祭を迎えることができ、後輩から「一緒に写真を撮ってください」なんて言われたりもしました。

 

見た目にも相当気を使っていました。

中学3年生の頃には毎月3冊ファッション雑誌を購入し、ヘアスタイルや髪型を必死になって研究しました。毎朝学校に行く間に鏡の前に立ち、アイロンで髪の毛を伸ばし、ワックスをつけ、逆毛を立てる櫛を使って髪の毛を10分くらいかけてセットしていたのです。しかも、自転車で学校に通っていたため、前髪はピンで抑え、学校について向かうのは教室ではなく、トイレという有様。今なんて髪の毛のセットに1分もかけないので、よくやっていたものだと思います。

 

大学も浪人を経て、早稲田大学に入学し、僕の通っていた高校はみんなが上位の大学に行くというわけではなかったもので、高校時代の友人たちからたくさんの「凄いね!」という言葉をもらいました。

 

大学に入ってからはバイトを始めたこともあり、自分の服装に高校の時より異常なほど気をつかうようになりました。原宿の古着屋巡りから始まり、だんだん古着じゃ満足しなくなって、新宿の伊勢丹のメンズ館でデザイナーズブランド呼ばれる、高い服を買うようになりました。「たか=おしゃれ」という概念が友人の間に定着もしました。

 

バイト先もたまたま早稲田生がよく集まるカフェで働いていたので、サークルや学科以外の知り合いもたくさん増え、色々な組織に所属する先輩や後輩と仲良くさせてもらうようになりました。サークルの引退式でもらった後輩からのコメントブックには、たくさんのコメントが寄せられていました。遊びにもよく誘っていただき、今まで自分がイケメンの人気者になるための努力は無駄でなかったのだと、頑張ってきて良かったと思えました。

 

そしてこれからも、僕は人気者の世界の中で生きていけると信じていました。高学歴の大学を卒業して、一番にはなれないけれど、それなりに色々な人にちやほやされ続けて順風満帆な人生が待っていると思っていました。

 

 

 

この本に出会うまでは。

 

 

 

この本は本じゃないです。凶器です。暴力です。言葉の暴力そのものです。

もし、文字が具現化したならば、この本には大量の核弾道が埋め込まれていると言っても過言ではないでしょう。

 

54章の章立てからなるこの本は、例えるなら54個の武器庫の集まりです。地雷原を裸足で歩くような気持ちでないと読めない本です。

 

事実、1章の2ページ目にはすでに超大型の地雷が埋め込まれており、まんまと僕はそれを踏んでアイデンティティが吹き飛んだのです。

 

そこには、自分に自分の「哲学」や「姿勢(スタイル)」があるのか、と書かれています。

 

僕はこの文を読んだ時、自分の中に一切の「哲学」や「姿勢」がないことに気づいてしまったのです。人気者であるということは、すべての判断基準が他人に準拠しているということです。他人や世間がかっこいいと思う姿に自分を合わせているだけだったのです。

 

人からチヤホヤされ続けるだけの人生がなんと自分の「姿勢」のない虚しいものかと思い知らされたのです。

 

僕はエセ人気者の仮面をかぶった凡人に過ぎず、怖くてその仮面が外せないだけだと。

真のイケメン、真の人気者、真に頭の良い男などではなかったのだと。所詮はフツウだったのだと。

 

他人の視線第一で生きてきた僕は、これからどうすればいいのか突然わからなくなりました。

積み上げたジェンガがちょっとのバランスのズレで一気に崩壊してしまうように、僕の積み上げたものもバラバラと音を立てて床に散らばりました。

 

でも、24歳という若さでこの恐ろしい本に出会って良かったのだと、最近思うようにもなりました。

 

確かに、他人の評価を拠り所にして生きていく方が絶対楽だったと思います。

いい会社に就職して、いい年収をもらって、華金に喜び、長期休暇には海外旅行に行く。

同期との写真をSNSにアップし、いいねをもらって、周りから羨ましがられる。

 

今まで通りそんな人生を歩むべきだったと何度も思いました。

でも、知ってしまったのです。フツウでない男になるためには、周りと同じではダメなのだと。

友人や世間にどう思われてるかずっと気にしながら生きていてはダメなのだと。

 

正直、僕はまだエセ人気者の仮面を外せていません。

その仮面はもはや昔のようにピカピカではなく、ボロボロでくすんで、ところどころが欠けて、醜いことになっているでしょう。24年間の自分の考えや哲学はそう簡単に変えられるものではありません。

 

それに、今までの人生を否定することはあまりにも悲しいとも思います。

服が好きなことも、人前に立つのが好きなことも、人気者でありたいというだけの動機ではなかったはず。

 

 

そういった過去の自分を受け入れて、そこを超えて、真のイケメンになるために、自分に素直に生きるために、これからまだたくさんの時間が残されています。

 

きっとこの本を読まないほうが幸せに生きていける人も大勢いるでしょう。

むしろそういう人の方が多いとおもいます。

 

もし、この文章を読んで、自分も変わらないといけないと思った人がいたなら、この本を読んで、僕と一緒に頑張りましょう。

いつかこの本の内容に心から納得出来る日が来るまで、僕は努力しようと思います。

 

地雷原を踏みまくって、ボロボロになって、それでも良かったと思える日まで。

 

 

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2016-08-14 | Posted in リーディング・ハイ, 記事

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