チーム天狼院

【あれ、ここどこ?】方向音痴あるある《川代ノート》


方向音痴

こんにちは、スタッフ川代です!

自慢じゃないですが、私は超ど級の方向音痴。自分より方向音痴な人に会ったことないかも。音痴、運動音痴、方向音痴と三つの「音痴」を網羅しているわたくしですが、なかでも方向音痴と言うのは本当に困る! 日常生活に支障をきたすレベルです。歌が下手でも、運動ができなくても、人から蔑まれこそすれ、致命的にはならないのですが、方向音痴ばかりは大変です。大幅に時間をロスしてしまうし、体力も消耗してしまうし。

今日天狼院のバイトに向かう時も、大変だったんです。

「さき、今日来る前にユザワヤでレース買ってきて!」
今天狼院では映画・演劇「世界で一番美しい死体」の制作に燃え上がっていまして、雑誌『READING LIFE』創刊以来、『READING LIFE』色にレイアウトしていた店内もそろそろ『世界で一番美しい死体』色に塗り直そう、ということで、スタッフと店主三浦であれやこれやいいながらデコレーションしているところなんですが(大がかりなことをやりすぎて、作業中にびっくりさせてしまったお客様、すみません!)、何かもっと、天狼院に入ってきたお客様が「わあ・・・!」と思わず声を出してしまうようなしかけにしたいという店主三浦の意向で、映画の主演、人間離れした美しさを持つ御伽ねこむさんのポスターをより美しくみせるべく、レースを飾り付けることになったのです。

で、今日は私は午後からの出勤だったので、来る前に池袋のユザワヤで買ってきて、との指令が。池袋にユザワヤなんてあったんだ、へえ~、と思いつつ充電残り30%のスマホで調べると、東口から電機屋さんがたくさんある通りの方の、最近できたWACCAという複合施設にあるとのこと。
WACCAって秋に出来たとはきいたけど行ったことないなあ、と思いつつ、スマホの地図を見ながら歩くこと徒歩三分。ありました、ありました。ヤマダ電機の向いに、ありました。
これまでの池袋のイメージとはかなり違うWACCAにテンションが上がってしまいました。寄り道したいけれど、早く天狼院に行かなきゃいけないので、我慢、我慢。ユザワヤに直行しました。
高校のときは授業でエプロンとかパジャマとかを作ったこともあって結構行くこともあったけれど、大学生になってからは、ユザワヤに行くことなんて皆無でした。けれど母が裁縫が得意だったこともあって、もともと手芸用品は大好き。たくさんの布やボタンが並んでいるのを見るだけでテンションが上がります。
ミニチュアフードを作るための、レジンとか樹脂粘土とかアクリル絵の具とかがたくさん置いてあるコーナーをじっくり見たいのだけれど、今日の任務はレースを買っていくこと。急がねば。
レースはいろんな種類があってかなり迷いましたが、一番合いそうな小花柄のものを裁断してもらいました。そのあともうひとつ頼まれていたおつかいがあったので、ヤマダ電機にもちょっと寄り、さて、海鈴が待っているのではやくいかなければ。「買い物終わったのでこれから向かうね!」と連絡すると、おっと、充電があと3%。やばい!
池袋駅に戻って行くルートが確実なので、大通りを歩けばいいのですが、近道していこう、と裏の道から天狼院へ向かうことに。大丈夫、もう池袋東口歴は一年近くになるし、迷わないでしょ。方角的にはずっとこっちにまっすぐ歩けばつくはずだし。
いつもならグーグルマップで進路方向を確認してから行くのですが、そのとき残りの電池が無かったこともあって、何も見ずに歩きはじめることに。

まあ、最初に結論を言ってしまうと、迷いました。それもひどい迷い方をした。

WACCAのすぐ近くには豊島公会堂があって、前に劇団天狼院『膝上29センチ以下の彼女』の講演をそこでやったこともあって、ここから天狼院への道ならばっちり! と思ったのが運のつき。

ひたすら歩き続け、気が付くと、見知らぬ歯医者があり、見知らぬ道路があり、見知らぬ川が下を流れていました。

あれ、ここどこ?

道路標識には、「王子」と書いてある。あれ? 王子? 南池袋じゃないの?

パソコンを入れたカバンも重いし、今日は晴れてて結構あったかかったのに一番もこもこのムートンコートで来ちゃったし、最悪。歩くの疲れたよー。内心愚痴を言いまくる私はもう、迷子になって泣きそうになっている子供そのものだったと思います。

今進んでいる方向が間違っているとは思いたくなかったけれど、もうどうにも我慢できなくなって、最後の充電をしぼってグーグルマップを開きました。

「現在地から南池袋三丁目までのルートを検索」

電池が残り2%に! ひい、やばいやばいとひやひやしながら入力すると、なんと驚いたことに「徒歩20分」の文字が!

えー!! なんで? ここまで歩いてたらあと五分くらいの場所にいるはずなのに!!

地図を見ると、東通りから、池袋東口をはさんで、まるで反対方向にきているではありませんか!
なんと私、天狼院に向かっているつもりが、WACCAを超えてもっともっと先に向かっていたのです。最悪。もはや池袋駅ははるかかなた。どうしよう……。しかももっと最悪なことに、悩んでいるところで、充電が切れました。

いくら歩きなれた池袋だからって、自分の方向音痴差を見くびらなければよかった!

そんなわけで、そこから急いできた道を戻り、サンシャイン通りを見つけてほっとし、急いで天狼院に向かったのでした。結局海鈴にラインしてから30分もかかりました。

なので方向音痴というのは本当に困るんです。これでもだいぶましになった方。昔は地図の読み方も全く分からず、方向音痴が原因で元恋人を大激怒させたこともあります。

「らんま1/2」に響良牙くんという、方向音痴すぎて決闘やデートに間に合わないというキャラがいるのですが、彼の気持ちがわかります。辛いんですよね、方向音痴って……。

なんでこんなことになるんだろう? どうして自分が方向音痴ってわかっていても迷子になっちゃうんだろう?
といつも思っていて、でもグーグルマップで必ず確認するとか、いくら気をつけて迷わないようにしていても、ふとした瞬間に、方向音痴のブラックホールが開いて、飲み込まれてしまうんです。

でもこれから社会人になるし、しかももう少ししてから結婚して子供がうまれたら、方向音痴なせいでいろんなチャンスを逃すかもしれない。きっと方向音痴のおかげで幼稚園の入学式に送れちゃったりとか、私の子供まで方向音痴になってしまったら気の毒すぎる……。

ということで、今回方向音痴とはなぜ方向音痴なのか? 原因と対策を練る意味もこめて、方向音痴の特徴をまとめてみます。

***

1. 東西南北がわからない

まず「方向で自分の居場所を確認する」という術を持っていないんですね。今自分はどこにいますか、ときかれてもどっちの方向かわからないし、駅にある「東口」「西口」とかも単なる記号に過ぎない。高校生の頃、新宿駅で一時間東口を探し続けていたことがあります。

2. 方向音痴とわかっているのに、自分の勘を過信する

「なんかこっちの方向にある気がする!」そういうピンときた直感をやたらと信じてしまうのも方向音痴あるあるな気がします。
これまで何度も勘だけを頼りに道を選び、結果として迷っているのに、なぜか「いや、池袋は慣れてるから」とか「人の流れがこっちに向かってるから」とか「野生のカンがこっちって言ってる!」とか、意味不明な理屈をつけて同じ過ちを繰り返す。どうして……。

3. 地図が読めないわけじゃない

別に地図が読めないんじゃないんです! 頑張れば読めるんです。でもときどきその方向音痴ブラックホールに入ってしまうと、地図を凝視して歩いていたのになぜか迷っているという謎の現象が。友達と遠出したときに「さきには地図をもたせるな」と言われたことも……。

4.「もう自分の方向音痴は直った」と思い込む

これ、本当に毎回なんですが、なぜか「方向音痴は大人になったので直った気がする」と強く思い込んでしまうんです。迷子になることが少なくなったのは、グーグルマップの機能がよくなったおかげなのに、そうではなく自分の能力が上がったからだとか、大人になると方向音痴は直るとか、勝手な思い込みを……。訓練も無しにいきなり治るわけないのにね、とほほ。

5.間違えるときは自信満々に間違えて怒られる

本当にどうしてかわからないんですが、間違った道を行こうとするときも、自信満々なんです。「こっちじゃないかなあ・・・・・」というレベルじゃなく、「絶対こっちだって!あたしを信じて!」と強く主張しちゃうので、友達を怒らせることも。「なんであんなに自信満々にこっちって言ったの!?」と不思議がられることもしばしば。なんででしょうね? 私にもわかりません。でもそっちの方向が絶対合っているような気がしちゃうんです。

6.方向音痴な自分が意外と嫌いじゃない

一番困るのはこれなんですよ。なんだかんだ、方向音痴っていいキャラになってしまうんです。「らんま」の響良牙くんも人気あったし。
性格悪い女の子が「あたしって性格悪いんだよね~(きゃぴ)」と言って、まったく自分の性格の悪さを直す気が無く、「性格悪いのも私の悪女的魅力のひとつよね」と開き直っているのと同じで、方向音痴の人間も、「方向音痴な私、悪くない(きゃぴ)」って思っちゃうんです。これが本当に最悪。方向音痴な私も魅力的、なんてどうしてそんなことを思ってしまうのか。冷静に考えたらただめんどいだけですからね、なんも面白くないし。

***

こうして書くとだんだん対策が見えてきますね。ようするに、方向音痴を直すには努力が必要と言うことを認めなければいけないんです!
もちろん方向感覚をつかむのに向き不向きはあるけれど、たぶん受験勉強でいくら苦手科目でも、得意科目とはいかないまでも合格点をとれる程度にはレベルを上げられるのと同じで、訓練で直ると思うんです。ブラックホールにまた落ちない限り。

だから私は開き直らずに、自分を過信せずに、ちゃんと私のひどい方向音痴と向き合います。直します。それを今年の目標の一つに入れておこう。
だって音痴と運動音痴なだけでもだいぶ痛いのに、それに加え方向音痴ときたら救いようがないですよ。そもそも時間のロスになるし、旅行の時も困るし。

というわけで一人旅にでもいって鍛えてみようかな。グーグルマップに頼ることなく、紙の地図だけで旅するとか……。

いや、北海道で一人旅してたはずなのに、気付いたら沖縄でしたなんてことがあったら怖いから、やめとこ。

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2015-02-16 | Posted in チーム天狼院, 記事

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