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STUDIO天狼院

自分らしい写真の見つけ方《スタッフ山中のつぶやき》


「山中菜摘」(チーム天狼院)

ずっとずっと昔から、思い悩んでいることがありました。

楽しかった時間が長いほど、回数を重ねれば重ねるほど、その悩みは大きく深くなっていくようで、
こうしようああしようと試行錯誤してみても、なかなかうまくいかないものでした。

 

天狼院フォト部は今でこそ、累計参加人数3,000名様を超えるグループとなりましたが、
私が初めて参加したその時は、まだ10名ほどしかいない小さな、小さなグループでした。

そんなグループを6年も運営していくうちに、私自身どんどんと写真とカメラに魅了され、おかげさまで今はカメラマンとしてもお仕事をいただけるまでになりました。

 

写真をやっていると面白いくらいに欲がつきません。

いい写真が撮りたい! という根源的なところから、
いいカメラが欲しい、いいレンズが欲しいという物欲や、
良い景色に出会いたい!という旅欲。
あの人の写真が撮りたい!という会いたい欲

最初は「今持っているカメラをちゃんと使えるようになりたい」という基本的なことしか思っていなかったのに、
だんだんと欲が深くなってくると、
欲しい画が増え、欲しいものが増え、行きたい場所が増えてくる。それは止まるところを知りません。

そんな中で今まさに、さらにさらに大きな欲望が芽生えてきてしまったのです。

「自分らしい写真が撮りたい」

きっと写真をやっている人はほとんど思った事があると思います。
自分らしさってなんだろうと、まるで就活生がエントリーシートの自己PR のところで思い悩んでしまうように。
今までの自分らしいエピソードや、自分の好きなもの嫌いなものを洗い出してみるけれど、なかなか答えは出てきません。

撮りたい写真を真似てみたり、自分がいいなと思うものをストックしたり、ライティングや撮り方について学んだり、思い通りの写真が撮れるように機材を買い足したり。

でも,それでできることが増えると、逆に選択肢が増えてしまって、余計に自分らしさって? と思いとは裏腹に自分らしさの答えを探すことがさらにさらに困難になっていってしまうようでした。

 

本来ならば「この作品が撮りたい」というところから、はじめて機材やモデルさんの手にするところ、
気がつけばこのレンズで写真が撮りたい! モデルさんをこんな風景の中で撮ってみたい!という欲の方が強くなって、
いい作品を撮るための手段であるはずの「撮影」という行為自体が、目的になってしまっていました。

 

それはフォト部を開催する上でも大きな課題となっていました。
毎週土曜日に行われている天狼院フォト部。茜塾も、パーフェクトポートレート講座も、イベント後に楽しかった!!!というお声はいただくのに、このイベントを通して、こういうふうに写真が変わりました! こんな賞を受賞しました! という成長に対する感想や結果がなかなか見えてこなかったのです。

 

確かにお客様は満足されているのだからそれでいいじゃないかと考えることもできました。
でも講師のプロカメラマンの先生と打ち合わせをしながら、本当にこれでいいのかなという何か言葉にできないモヤモヤがあるのも事実でした。

 

参加されている方の写真への気づきや変化を作るにはどうしたらいいか、
人生を変えてしまうくらい。何か大きな変化を大きな気づきを見つけるには。自分らしさみつけるにはどうしたらいのか。

それこそ色々なことをやってみました。
写真とは自分にとって何なのかと考える会をやったり、
極端にテーマを絞って撮影会をしてみたり。
今までの自分の写真を一から見直してみたり。

でも、考えても、考えてもはっきりとした答えは一向に見えてきませんでした。

 

そんな中で、単発ではなく、何か連続で学べる場がほしい! 
というお声を受けてはじまたのが「ポートレートゼミ 」でした。

先生はプロカメラマンの榊先生。
普段カメラマンとして様々なお仕事を第一線でされている側、
写真展も毎年されていて、カメラマンであり写真家でもある先生でした。
榊先生のプロフィール参照

人も撮るし、食べ物も撮るし、建物も撮る。
しかも面白いくらいになんでも知っている方で、
行く場所行く場所で、どこでもなぜか撮影の穴場スポットを知っているし。
カメラの機材について聞けば、まず予算は? から始まり、中古から最新機種まで教えてくれる。
写真家の話をすれば、世界中どこの写真家が〜いつまで語っても語り切れないくらい様々なお名前が出てくるし。
毎日のようにカメラを持ち歩かれていて気づいた時には何か撮っている。
仕事もバリバリこなし、作品も撮り、機材についても芸術についても知識もある。
そんな榊先生に写真を教えてもらったら何か変わるのではないかとそんな期待がありました。

山中「榊先生。自分らしい写真どうやったら撮れるんでしょうか」

榊先生「まずはとにかく、考えずに撮ってみよう」

開始早々、返ってきた答えがあまりにシンプルすぎて、拍子抜けしてしまいました。
つまりは、撮って、撮って、撮りまくれ!ということでした。

何か自分らしさを見つけるための、魔法のようなものがあるのではないかと、思っていたわけではなかったですが、
でも正直、私だって、一フォト部担当として毎週のように撮影会を企画して写真を撮っているわけで、その分枚数も多くあるし、それでも変わらない私はどうしたらいいの!!!という気持ちでした。

そんな中始まったポートレートゼミは内容も至ってシンプル。
毎月1度の撮影会。モデルさんを二人お越しいただき、写真を撮る。
それを次の週に榊先生に5枚講評してもらうというものでした。

撮って見せる。撮って他の人の写真を見る。
毎月毎月それを繰り返していく4ヶ月。

とにかく
毎月、毎回、モデルさんを、
場所のバリエーションを変えて撮影して。講評会の前までに5枚以上は編集して提出する。

これがいつの間にかルーチンになっていくと、だんだん自分らしさについて考える余裕なんて無くなっていきました。

 

でもその4ヶ月で本当に驚くべきことに、参加している全員の写真が大きく変わっていくのがわかりました。

写真を見て、「あ、この写真〇〇さんっぽいなー。」と思うようになり、
またそれを他の方からも言ってもらえるようになっていたのです。
言葉にはできないけれど、その写真を見て、誰が撮ったのかなんとなくわかる。
まさに私が喉から手が出るほど欲しいと思っていた「自分らしさ」の片鱗を見つけた感覚でした。

*ポートレートゼミ で撮影した写真

とにかく撮ることもそうですが、同じ環境で撮っている人の写真の撮り方やモデルさんとのコミュニケーションの取りかた。
実際に撮影された写真の違いを感じて。それに対する講評も聞く。
自分だけでなく他の人の作品もまた、自分の写真を考える上でとても重要な要素となっていたように思います。

一人で考えていた時間は一体なんだったんだろう。
なんだ、最初から、ただただ、撮って撮って撮ればよかったんだと府に落ちた瞬間に
榊先生の最初の言葉が聞こえてくるようでした。

 

「写真家の森山大道さんも言っていたけれど、写真は量が質を凌駕する唯一の芸術だから」

榊先生がそう講評会の初めに言っていたことも思い出しました。

天狼院ポートレートゼミ
やっていることは本当にシンプルです。撮ってみせる。撮ったものを見る。
撮って、撮って、撮りまくって初めて、その中にあった小さな自分らしさが顔を出してくるのかもしれません。
いつの間にかそれが集まって一つの作風になってく、でもそれもまた自分らしさの中の一部でしかないのです。
ゴールはない。でも撮らないとゴールは見えてこない。

半信半疑でも、疑うまでにまず撮れと、今までの自分に言ってやりたくなりました。
まだまだ答えは見えないけれど、自分らしさのボヤ〜とした輪郭くらいは見えてきたのではないかと思います。

明日は毎月の講評会。
急いで写真をレタッチせねば。焦りつつ、でもやっぱりワクワクしているのです。

 

❏プロフィール

山中菜摘(Natsumi Yamanaka)

神奈川県横浜市生まれ。
天狼院書店 「湘南天狼院」準備室室長。雑誌『READING LIFE』カメラマン。天狼院フォト部マネージャーとして様々なカメラマンに師事。天狼院書店スタッフとして働く傍ら、カメラマンとしても活動中。
メディア露出
雑誌『週刊文春』/雑誌『Hanako』/雑誌『月刊京都』など
WEB:ダイヤモンドオンライン/サントリーWEB/マガジンハウス『&premium web』など

山中写真館・撮影サービス概要

 

 

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