チーム天狼院

「どうして?」という質問が、昔から苦手でした。〜似ているようで似ていない、2つの質問〜《海鈴のアイデア帳》


「どうして」という質問が昔から苦手でした。

どうして。
そう訊かれると、なんでだか一瞬、ことばに詰まってしまうのです。

なぜなんでしょう。たとえば、「どうして、そう思ったの?」そう訊かれると、なんとなく、ですが、なんだか詰問されてるような気がしてくるときがあります。口にした本人は、別に、問い詰めようとか、そういうつもりでいるわけではないと思います。受け取るほうで、勝手にそう思ってるだけで。
でもやっぱり、なんだか苦手だなあ、と思うときが多くあるなあと思うのです。それに答えられないと、この人と対等に話している資格はないのかもしれない、とか思ってしまいそうになるんです。

ですが、……ちょっと待てよ。
私もきっと自覚していないだけで、「どうして?」をたくさん使っているのかもしれません。

そうです。思いかえせば、無邪気にたずねた「どうして?」が、相手の顔を悩ませている場面が多くありました(すみません……)。

「どうして?」を多用してしまうと、相手は「うーん、どうしてなんでしょう……」と考え込んで、ふわりと宙に浮く時間をつくってしまいます。感覚ですが、そのふわりと浮いた時間は、せっかく温まってきたその場の空気を、なんとなく冷ましてしまうような気がします。
その「どうして?」の先に、相手が明確な答えがある場合なら、その空気もすぐに温まりなおるのですが、もしその先にはっきりとした答えがなかったら、温度は下がったまま終わるでしょう。

良かれと思って聞いていても「どうして?」という聞き方は、あまり効果的でない場合がありそうです。
時と場合によるとは思いますが、自分に置き換えて考えてみると、やっぱり、どうも引っかかりがある訊き方だったなあと。なんだか、やっかいな質問だったかもしれないなあと最近、思います。
じゃあ、どんなふうに訊いたら良いのでしょうか。

最近、インタビュアーとしてお話をうまく引き出している人をみていると、相手に「うーん……」だなんて考えさせず、スルスルと話を引き出しているなあ、と気づいたのです。
それは「どうして?」の代わりに、別のことばで質問をしているのがコツなんじゃないかなあと思うのです。

上手い人は、話にレールを敷いているのだと思います。「どうして?」ではなく、「どんなときに?」と訊いて、その現象が起こったときのことを相手に具体的にイメージさせるように促します。
相手はすぐ、そのようすを思い浮かべられるので、答えに困ることなく、話を引き出せます。その答えは、結果的に「どうして?」のときに訊きたかった答えになっているんじゃないかなあ、と思ったのです。

そうか、と気づきました。
「どうして?」は、ぜんぜん相手のことを考えていなかったのです。
文脈によるとは思いますが、きっと「どうして?」は、漠然すぎるのです。
自分の好奇心にまかせて、とりあえずボールを相手のほうに投げてみているだけなのです。だから、どう受ける姿勢を取ったらいいかわからない。キャッチボールが上手い人ならいいですが、みんながみんな、そうであるわけじゃない。

上手い人が考えているのは、相手への配慮なのだなあ、と思いました。
「どんなときに?」は、相手が答えやすいような道すじでの訊き方になっているのです。

自分に置きかえてみても、同じなような気がします。
たとえば、「どうして私は、今の仕事をしているんだろう?」と考えるよりも、
「どんなときに私は、今の仕事を選んだんだろう?」と考えてみたほうが、即・具体的に答えられる感じがするのです。
すべての理由は「瞬間」なのかもしれません。ダラダラ起こり続けるわけじゃなくて、きっとそれを決断した「瞬間」があるわけで。
「どうして?」と考える先には、「どの瞬間にそう思ったか?」をたどることになりますから、そこを掘り起こせばいいわけなのです。

それに、「どうして?」と訊かれるよりも、「どんなときに?」と訊かれたほうが、相手のことを好きになりそうな気がしませんか。
「どうして?」には、その人の意図と関係なく、どこか突っぱねている印象がぬぐえない。
けれども「どんなときに?」は、なんだか、あたたかい気がします。私のことをほんとうに、気にかけてくれてるんだ、という思いが、言葉から感じられるような気がするのです。……想像してみてください、「どんなときに、そう思うの?」っていうふうな訊かれ方をされたら……あ、なんか、キュンとする。めっちゃグッとくる。

似ているようで似ていない、2つの質問。ですがきっと、その裏に、相手のことを思っての発言なのかどうか? が、透けて伝わるんだなあと思います。
相手にも、自分にも、思いやりのある会話、しようと思います。

「どうして」ではなく、「どんなときに」。
そんなふうに考えると、一歩早く結論にたどり着けるような気がします。

 

* * *

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