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チーム天狼院

平安時代のお正月は宴会だらけ!?お正月のおもちも宴会もおしゃれも、全部平安時代から続くものだった!《三宅のはんなり平安だより》


あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願い申し上げます。

……って言葉、とてもうつくしいなぁと思うのです。日本語ってすてきー。今年もこの言葉を言える幸せをかみしめつつ頑張っていこうと思います、よろしくお願い致します~!

 

みなさんお正月いかがお過ごしでしたかっ。京都は半世紀ぶりの大雪でしたねぇ。どこもかしこも一面銀世界。川端康成ごっこができそうな雪景色でした。

しかしこの一月という時節……年中で一、二を争う「日本の伝統を感じる時期」だと思いませんか?普段は行かない神社に初詣に行ってみたり、おせちやお雑煮といった日本の伝統料理を食してみたり。

そこでぐぐぐーっと日本の伝統をさかのぼって、平安時代までいってみると、お正月はどうすごしてたんだろう……?とか思いませんか!?はいそこのあなた、興味ありませんかっ!?

少しばかりマニアックな内容かもですが、ちょっと語ってみようかと思います。あと私が好きなので平安時代の文学作品もご紹介します(これがやりたかっただけかーい)

 

 

「年立ちかへる朝(あした)の空のけしき 名残なく曇らぬうららけさには

数ならぬ垣根のうちだに 雪間(ゆきま)の草 若やかに色づきはじめ

いつしかと しきだつ霞に木(こ)の芽もうちけぶり

おのづから人の心ものびらかにぞ見ゆるかし」

 

……これ、源氏物語の「初音」の巻の、元旦の描写なのです。いや~~名文や~~。私は何度読んでもふわぁっとした気持ちになります。意味なんてわからなくてもいいんです。ぜひ声に出して読んでみてください。そこで意味が気になったら、本屋さんで訳本を買うのもよし、グーグル先生にお尋ねすれば訳も出てくる世の中ですから。べんりなものです。

ちなみに元旦の朝、みなさんは初詣とか日の出を見に、外に出るタイプですか?私はお昼前まで寝こけるタイプです。ところがどっこい、平安時代の貴族のお正月は、のんびり寝てはいられません。特別な儀式ばかりなのです。

 

宮中では、朝四時!から行う元旦の四方拝に始まり、七日の若葉摘みや白馬の節会見物、八日の昇進のお礼回り、十五日の望粥の節供、春の除目……などなどなど、いつもと違う大切な行事がたくさんありました。

清少納言も、『枕草子』で「元旦にみんな着飾ってお祝いすんのはいつもとちがっていい感じだわぁ~」って言ってます。やはり老若男女皆さん特別に着飾ってオシャレして、特別な行事るんるん♪といった様子だったのでしょう。

ちなみにこの『枕草子』第三段によると、「白馬の節会(あおうまのせちえ)」という行事では、みんな自分だけでなく、乗り物まで飾り立てて集まったとかなんとか。どんだけ着飾りたいんだ!特別な日のオシャレ女子魂は不滅ですね。

しかしこの「白馬の節会」、宮中で21頭(!)の馬を歩かせて、それをみんなが見物するという宮中行事なのです。が、清少納言は「馬が飛び蹴りしそうでこわくて車の中に入っちゃうからあんまりよく見えな~い」とか「馬を引いている人のメイク(=おしろい)が崩れて、肌がまだら模様になってる~~土にまだら雪が残ってるみたいで見苦し~~い」とかなんとか言ってます。宮中行事になんちゅー感想。さすがは平安きっての女流エッセイスト。ただのキレイキレイな感想では終わらないぜ。

 

紫式部となると、『源氏物語』では、お正月をきらきら楽しいもの!って感じに描いています。紫式部が若菜摘みや鏡餅、歯固め(長寿を祝ったお膳を食べる儀式です)できゃっきゃうふふしたり、光源氏が恋人み~~んなに特注の着物をプレゼントしたりしてます。それにしても光源氏はマメだな。

しかし、『紫式部日記』という自分の日記になると、一転。実はめんどくさいのよねぇ的なブラック部分まで、セキララに語っております。「酔っ払いに絡まれた、うざい。だから隠れてたのに」とか「和歌詠めって言われたけど、すぐに詠んじゃうのも体裁よくないしな……」とか。宴会あるある。今も昔もお祝いごとは一長一短ですね。

ちなみにこの『紫式部日記』、紫式部の本音が読めるだけでなく、当時のキャリアウーマンの生活や後宮の様子がキレイ事抜きでありありと分かって面白いです。今で言う、女性お仕事モノって感じでしょうか。仕事で自信をなくしたり、華やかな生活に憧れたり、ライバルに嫉妬してみたりする紫式部。今も昔も働く女の人は大変です……!そんな今と大して変わらない平安時代の女性像を知ることができる、おすすめの一冊です。

 

しかしなんでこんなにお正月が大切な儀式満載かっていいますと、お正月というのはそもそも「ご先祖さまへのおもてなしをする」ものだと考えられてたからなんですね。お・も・て・な・しってやつです。

この時代、死んだ人が国や極楽浄土に行って成仏する~って考えはありませんでした。ご先祖さまの霊は、子孫を見守ってくれる守護神あーんど豊作をもたらす穀霊だったのです。そして昔は、お盆とお正月にご先祖さまが帰ってくると信じられていました。だからお盆とお正月に、ご先祖さまへのおもてなしとして何か行事をしていたわけです。いつしかお盆は仏教行事と一緒になってご先祖さまの供養を祈る行事になり、お正月は一年のお祝いごとっていう風潮だけが残り、今に至るわけですが。

まぁそんなわけで主君や自分の長寿、穀物の豊穣、いろいろなことをめいっぱ~~いお祝い、祈願するのがお正月だったんですね。ここで興味を持たれた方は、平安時代の宮中のお正月行事のスケジュールを調べてみてください。ほんと二十日くらいまでずーっと儀式してますから。結局飲んで騒いでたのしそうではありますが。

というかどういう意図にしろ、お正月にみんなで集まって、飲んで騒ぐのは今も昔も変わらないのですね。

 

お正月なんて、平安時代も今もそんなに変わらんぜ!ってこと、少し分かっていただけたでしょうか。みなさんの平安時代への親近感がちょっとでも上がれば嬉しいかぎりです。

それでは、お正月を楽しんだ方もそうでない方も、今年一年が皆様にとってよき一年でありますよう!ではでは~~。

 

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2015-01-10 | Posted in チーム天狼院, 記事

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