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ライティング・ラボ

新聞を読んでいる時に話しかけないで下さい。女性が知らない、男の取り扱い方。


記事:西部直樹(ライティング・ラボ)

 知らないことは、そのことを恐れもするし、怒りすら感じることがある。

 知恵の輪は解けないとイライラするし、なんで外れないのだ~!! と壁に投げつけたくなる。

 しかし、解き方が分かってみれば、なんのことはない。なぜ、あれほどまでにイライラしていたのかと、不思議に思えてくるものだ。

 過日、天狼院書店でプロのマジシャンから初歩的マジックの手ほどを受けたことがある。

 どうして、そんなことができるの? と不思議でならなかった手品も、タネが分かってみれば、なんのことはない。なぜ、あれほど不思議に思っていたのか、と思えてくる。

 わからないから思うようにならないし、イライラする、不思議に思う。

 しかし、わかってみれば、なんのことはないのである。

 コミュニケーションも同じだ。

 私は、ビジネスコミュニケーションについてセミナーの講師を生業としている。

 どのように的確に、わかりやすく伝えるのか、聞き理解するのか、などなどを教え、演習しということをしている。

 コミュニケーションスキルについて説明していると、休み時間などに受講者からこんな質問というか、愚痴というか、繰り言を聞かされることがある。

曰く、「うちの旦那は、私が話しかけても返事もしてくれないんですよ。暇そうに新聞を読んだりしているから、いいかと思ったら、気のない声を出すだけで、きちんと返事くらいして欲しいですよね」とか、

「家に帰ってテレビを観ていると妻が、長々と今日の出来事を報告してくるんですよ、近所の奥さんとどんな話しをしたかとか、昼のテレビでこんなことを紹介していたとか、こっちはテレビを観ているのに、どうしたらいいでしょうねえ」などなど。

 いやはや。

 こんな愚痴というか繰り言というか、もしかするとこれが切掛けで喧嘩になるかも知れない。

 すれ違いはどうしておこるのか

 女性は、是非、男性のことをよく理解して欲しいと切に思うのだ。

※新聞を読んでいる男に話しかけてはいけない、ということを理解していただきたい。

 何も夫婦の間のことだけではない、男女であれば、友達同士でも、恋人同士でも、その他でもおなじである。

 よくある光景に、男女の違いが、如実に、確実に、紛うなき姿がある。

 いつもの朝、もしくは夜。

 夫が新聞を広げ、世界の情勢から日本経済の動き、スポーツの勝敗などなどを熟読、速読、斜め読みなどをしている。目は活字を追い、思考は新聞の紙面の中に没入している。

 そこへ、奥さんが話しかけてくるのである。

 「ねえ、今度の休みは○○に買い物に行かない? そろそろ季節のものを買いたいし、それにこの間の○○ちゃんのお母さんに言われたのだけどね、……」

 妻の話は営々と続く。

 あなたは今、昨日の試合の記事を読んでいるので、妻の話はなかなか頭に入ってこない。返事はできない。

 その状態に妻からこう言われるのだ。

「ねえ、聞いている? 聞いているなら返事してよ!」

「え、なんの話しだっけ? 」

 妻のひと言にいささか怯みながら、慌てて答えるも、心は記事の中、早く続きが読みたい! と思っている。

「あなたは、人の話を全然聞かないんだから、いつもそう。私の話には生返事か頓珍漢な答えしかしないし、あなたは、私をなんだと思っているの!

「いやあ、あの、妻だと思っていますよ」

「なによ、それ、そんなことじゃないわよ」

……

 もう、混乱の極みである。

 炎上は確実、夫は数日間は冷たい食事を食むことになりそうである。やれやれ。

 夫は新聞を読んでいただけなのに、なぜ、冷や飯になってしまうのか。

 これは、どちらのせいではない。

 お互いのコミュニケーションスタイルの違いを理解していないからだ。

 ここで、女性に理解して欲しい。

 男性が新聞を読んでいる時は、話しかけないで下さい。

 男性は基本シングルタスクなのである。シングルタスクというのは、古いかな。

 一度に一つのことしかできない。一つのことをしている時に、他のことはできないのである。

 新聞を読んでいる時は、新聞のことしか考えられないのだ。

 一つのことに没入している時に話しかけられても、その内容は入ってこないのである。

 それで生返事をしても、妻を無視しているわけでも、ないがしろにしているわけでも、拒絶しているわけでもないのです。

 生返事しかできないのです。だって新聞を読んでいるのだから。

 女性は新聞を読み終わるのを待って話しかけて欲しい。

 待っていると、次はテレビを見始めて、話しかける隙がないじゃないと思われるかもしれない。

 もちろん、テレビを見始めたら、テレビに没入しているので、話しかけても同じように生返事しか返ってこないだろう。

 では、どうすればいいのか、ここは一つ礼儀正しく、断りを入れておけばいい。

「ねえ、区切りを付けて、ちょっとこちらの話を聞いて」と。

 ここで、気をつけなくてはいけないことがある。

「区切りがついたら、……」と言ってはいけない。

 相手任せにすると、いつまでも区切りなどつかないのだ。

 女性が主導権を握り、区切りを付け、新聞から自分の話に没入させるのである。

 断ることもなく、前振りもなく、合図もなく話しかけられるので、区切りを付けられないのですよ、男は。

 この男性の単線思考を理解して、ひと言声をかけて、話しかけていただきたい。

どうかお願いします。

 なんだか、懇願になってしまったが、まあ、いい。

 男性は話を聞いてと言われたら従容と、区切りを付けて話を聞けばいいのである。

「どうしたの?」と。

 彼女たちは、話を聞いて欲しいのである。

 話し終わらない限り、話しは続くのである。

聞かない限り、話し続けられるのである。

ならば、ここは腹をくくって、堂々と話を聞こうではないか。

 わかってみれば、なんと言うことはない。

 相手のことを考えれば、いいのですよ。

 ただ、ここで、もう一つ問題が出てくる。

 女性から、このような文句というか、愚痴というか、非難があがる。

「こっちが話していると、すぐ『こうすればいいんじゃない』って言ってくるんですよ。まったく、話しをしているって言うのに」

 すぐに解決策を出したがる男性にだめ出しが出てくる。

 それは……

 次の機会に。

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この記事は、ライティングラボにご参加いただいたお客様に書いていただいております。

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