ローカル編集部

日本各地の“イイところ”を発信!天狼院『ローカル編集部』発足〜海の出版社/海の放送局より日本全国を繋ぎます!


《 「海の出版社/海の放送局」とは? 》

「海の出版社」……2020年5月オープン予定の天狼院書店「湘南天狼院」を拠点とし、海が見えるところで、本や雑誌の編集をする出版社です。
「海の出版社」プロジェクトでは、これまでの出版社の概念とは、まったく違ったアプローチをいたします。
さらに「海の出版社」を拠点とし、全国の天狼院書店に「ローカル編集部」を設立し、地域編集会報を作成いたします。(*詳細は後述)

「海の放送局」……「海の出版社」同じく、「湘南天狼院」拠点。全国の天狼院書店をネットし、全国のお客様をつなぐ、まったく新しいインターネット・テレビ番組となります。
全国からの「厳選かけ流しコンテンツ」で放送いたします。
天狼院書店公認ライター、ファイナルクラブのお客様、特派員に認定されたライターズ倶楽部のお客様が全国から参加することができます。
プロデューサー/ディレクター/ADは、「海の出版社/天狼院書店」のスタッフが務めます。
全国の天狼院書店からお送りしますが、「海の出版社」オープン後は、湘南が本拠地となります。

*湘南天狼院「海の出版社/海の放送局」の詳細についてはこちら


 記事:斉藤萌里(天狼院スタッフ)

 

「ああもう、福岡行くとこない。楽しくない!」

小中学生だった頃、休日になるといつもお出かけする場所がなくて、故郷にはうんざりしていました。
福岡県福岡市生まれの私は、友達や母と出かけると言えば決まって天神か博多駅にぶらぶらしに行きました。福岡県民は大抵天神(福岡一の繁華街)⇄博多駅。この二択で事足りるのです。しかも、天神に行ったところで特に何をするでもなく、歩いて駄弁ってカフェでおしゃべりをする、本当にそれだけで。天神を歩くことを「天ぷら」と名付け、「今日も天ぷらしよう」、などと田舎臭いことを言っては、「いつものね」と友達にも呆れられるのです。
本当、楽しくない。
もっとワクワクする場所があればいいのに。自分が知ってる観光地といえば太宰府天満宮と福岡タワーだけだったし、電車は少ないし、というかほとんどバス移動だし……と、不満をモンモン積もらせて「いつか絶対ここを出てやるんだ」と思っていました。

 

高校生に上がり、進路を考えなければならないタイミングが訪れると、私は「京都に住みたい」という理由で京都の大学を受験することに決めました。本当にそんな理由なのかと問い詰められても、本当にそんな理由なんですとしか言いようがありません。私の両親が三重県出身で、祖父母の家に帰省する際にいつも京都に寄っていました。京都の特別感といったら、他のどの都道府県も勝るものはないと当時は勝手に思っていました。街を歩けばお寺があり、風情のある飲食店があり、素敵な風景がある。そのどれもが特別で、初めて京都を訪れた時から一目惚れでした。そのせいで、私は京都が大好きになったのです。家族で京都の街を歩きながら「京都に住みたい」とぼやいて。まさかそのぼやきを実現させられる日が来るとは思ってもいませんでしたが、それぐらい、私の中は京都愛で溢れていました。

私は京都が一番好き。日本中で(日本全国行ったことないけど)一番。

 

大学に合格し心から住みたいと思った街に住めるようになって、心は満たされました。

 

そう、満たされたんです。

でも、ふと。
一人暮らしをする中で感じる違和感がありました。
言葉、味噌汁に入れる出汁、鍋の味、人の気質。
夏の暑さ、冬の底冷え。
違う。
福岡と違う。
その違いが、ちょっとずつ「淋しい」という感情にシフトしてゆく。
あれ、私、どうしたんだろう……。
京都が大好きで福岡を出て、ここに住むことが本当に幸せなはずなのに。
福岡の空気が恋しくて仕方がない。
出かける場所は天神しかないけれど、天神にさえ行けば服も本もすぐに買える福岡が恋しい。
京都の店はほとんど路面店なので、買い物をするには少しばかり不便でした。

 

京都にいたら生のサバも食べられないし、スーパーも乏しい。
全然、耐えられることではあったけれど、ちょっとずつちょっとずつ、違う、ということが運んでくる淋しさをじわじわ実感するようになりました。

そんな淋しさに見舞われながら迎えた大学1年生の夏休み。京都に出てきて初めて福岡に帰省をしました。博多駅に到着すると、胸にはっきりと「帰ってきた」という言葉が浮かびました。
さらに博多駅から実家の本当に近くまで着いたとき、「あ」と、気づいたことがあります。
それは、故郷の匂いです。
故郷には、幼い頃から染み付いたその土地特有の「匂い」があります。
他所から来た人にはきっと感じられないでしょう。
人間の五感の中で一番強いのは「嗅覚」だといいます。長らく会わない人の声は忘れてしまうけれど、匂いは、一度嗅げばその人のこと、懐かしい部屋の香り、と思い出すのです。
言葉にするのはとても難しいのですが、「この匂いだ」と、匂いを嗅ぐだけで幼い頃からそこに住んでいた時間の記憶が蘇るのです。
たぶん、私だけじゃない。
皆それぞれに自分の故郷の匂いを感じられると思うのです。
でもそれは、ずーっとその場所にいたら、分からないものなのかもしれません。
私のように、一度故郷から離れた人の方が、敏感に感じ取れるかもしれません。

 

大学4年間を過ごすうちに、年に数回福岡に帰省していましたが、毎回「帰ってきた」と感慨深くなったのですが、これは逆に京都にも言えることで、福岡→京都に戻るときでさえ、「京都に帰ってきた」と思うようになりました。
要するに、私には故郷が二つできたということです。
もともと、故郷が福岡なんて田舎だしつまらないし早く出たいと思っていたにもかかわらず。今では、立派に「帰りたい故郷」なのです。そこには家族がいるだけでなく、大好きだった学校の先生や友達、小さい頃によく遊んだ公園があります。どこを切り取っても、思い出しかないその場所が、本当に愛しく思えます。
しかもその気持ちは、不思議なことに年々増してゆくのです。私が他の土地を好きだと思えば思うほど、「いやでもやっぱり福岡も好きだ」と実感します。

 

私にとって福岡は、絶対になくてはならない場所になっていたのです。

 

皆さんの中に、「自分も同じだ」と思ってくれる方はどれくらいいるんでしょう。

 

こんなふうに故郷を想う心を、もっと発信できる場があれば素敵じゃないでしょうか。

 

そこで、天狼院書店ではこの度、2020年初夏オープン予定の湘南天狼院「海の出版社/海の放送局」を拠点とし、地域の“イイところ”を発信する『ローカル編集部』を発足することになりました!
*湘南天狼院「海の出版社/海の放送局」についてはこちら


《『ローカル編集部』とは?》

『ローカル編集部』は2020年初夏にオープン予定の湘南天狼院を拠点とする「海の出版社/海の放送局」を本部に据え、各地域の天狼院書店から独自の発信をしていくという組織です。
「発信」は、地域情報を文章、デザイン、写真、動画等で表現する冊子(ファイナルクラブ会報)だったり、「海の放送局」での番組放送だったり。
自由な発想で「発信」することができます。

各地の編集拠点は下記の通りです。< >内は管轄域を示します。
・湘南ローカル/編集本部(キー局)
・東京ローカル<関東>
・福岡ローカル<九州>
・京都ローカル<関西>
・名古屋ローカル<中部>

さらに、この『ローカル編集部』、天狼院書店のスッタフだけでやるのは面白くない! ということで、故郷を愛する気持ちのあるお客様にもご参加いただけることになりました!!
つまり、お客様と一緒につくり、盛り上げるプロジェクトなのです。

 

《『ローカル編集部』に参加するには?》

『ローカル編集部』にご参加いただくには、天狼院の「公認ライター」、「特派員」、「ファイナルクラブ会員」のいずれかの資格を得る必要があります。

*ファイナルクラブ会員・・・「ゼミ・イベント半額サービス」や「オーダーメイド・ラーニング」を初めとした「10個の特典」を受けられる会員サービス。
詳しくはこちら

【ファイナルクラブ天狼院】天狼院がご提供する会員サービス!ゼミやイベント参加費50%OFF/「ハイクラス倶楽部」設立記念リニューアル!クリエイターを後押しする10の特典/すべてを会費月額1万円でご提供します!《各店舗50席限定/まとめ買いキャンペーン中》

*「公認ライター」・・・天狼院書店の「認定制度」に沿い、一定以上の条件を満たし「公認ライター」と認められた者。
詳しくはこちら

【天狼院公認ライターへの道も】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」認定制度がスタートします!

*「特派員」・・・雑誌『READING LIFE』編集部(ライティング・ゼミ上級コース「ライターズ倶楽部」)に所属し、かつ「ライターズ倶楽部」の毎週課題12本中、ローカルをネタとした記事10本について合格した者。
※「ローカルネタ」に関しては、①故郷 ②現在お住まいの地域 のいずれかで挑戦できる。
※「特派員」になるはまず「公認ライター」の資格を得る必要があります。

 

「ファイナルクラブ会報」サンプルはこちら

  

以上の内容からお分かりいただけるように、『ローカル編集部』の活動は天狼院書店スタッフだけで行うのではなく、「皆様と一緒に」楽しむ組織です!

全国ネットで自分の故郷愛をアピールしたい方。
現在住んでいる街の魅力を発信したい方。

故郷愛に溢れた皆様のご参加をお待ちしております!!

  【天狼院書店へのお問い合わせ】

天狼院書店「東京天狼院」 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F 東京天狼院への行き方詳細はこちら

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