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好きな自分を見つける! 副業のススメ

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:春野 菜摘(ライティング・ゼミ 日曜コース)
 
 
早いもので、今年も明けて半月が経つ。
 
2020年、あなたはどんな1年にしたいと考えているだろうか?
やりたいことや、なりたいもの。きっと、年始に目標を立てた人も少なくないだろう。
中には今年こそ去年までの自分から変わりたいと考えている人もいるのではないだろうか。
 
自分を変える。
それは想像以上に難しいことだ。私も、嫌な自分を変えようとして、何度失敗したかわからない。
 
もしあなたが本当に変わりたいと思うなら、騙されたと思って一度試してみて欲しいことがある。
それは「副業」である。
 
私は本業とは別に、週末、結婚式場やレストランで配膳の仕事をしている。
 
最近では副業を解禁する企業も増えてきているが、私の勤めている会社ではそもそも副業を禁止する規則さえなかった。それで、別に特段経済的に困っていた訳でもなかったが、予定のない週末は嫌いだったし、旅行の為の小遣い稼ぎになれば、くらいの気持ちで派遣会社に登録したのである。お金はいくらあっても邪魔にはならない。
 
今週はイタリアンレストラン、来週は結婚式場、と毎回異なる現場を転々としながら月日を過ごすうちに気づいたことがある。
 
それは「副業」にはお金を得る以上の価値がある、ということだ。
 
まず、普段の生活の中では得られない様々な知識やスキルが身につくこと。
 
例えば私の場合、テーブルマナーや料理についての知識を得ることができた。
最初はテーブルのセッティングも、料理の提供も見よう見まねだったが、繰り返しているうちにコース料理はどんな順番で出てくるのか、そしてそれはどのカラトリーを使って食べるのか、魚や肉にはどんなワインが合うのか、といったことがわかるようになってくる。料理に関するイタリア語や、フランス語の単語も少しずつ覚えるようになる。
 
こういった知識は自分が客の立場になった時に重宝する。それまで友人の結婚式に出席した時などでも、隣を見ながら恐る恐るナイフ・フォークを選んでいるような私だったが、多少良いレストランに行っても物怖じしなくなった。
 
また、多くの人々と接する中で、コミュニケ―ションスキルも向上した。
 
特に結婚式の現場は、新郎新婦にとって、人生一度切りとなるであろう晴れ舞台だ。
入場の前、扉が開く時を待つ新郎新婦に、どんな表情で、どんな言葉をかければ安心するのか。同じく緊張しているご両親にはどのように接するか。こちらのちょっとした気遣いに相手の強張った顔がふっとほころぶ時、私はこの仕事の醍醐味を感じ、たまらなく嬉しくなる。
 
一緒に働く仲間とのコミュニケーションも不可欠だ。
現場には定年退職後パートとして働いているような人もいれば、逆に高校に入りアルバイトデビューしたばかりの子たちもいる。多くの場合「はじめまして」であり、その後顔を合わせることもない人も多いのだが、そんな彼ら彼女たちともきちんとコミュニケーションを取らなければ現場はうまく回せない。自然と、初めての人とコミュニケーションを取るのがうまくなってくる。今では、休憩中に女子高生から知らない若者言葉を聞いて驚いたり、母くらい歳の離れたスタッフと世間話をしたりしながら、コミュニケーションを楽しんでいる。
 
副業は、本業への気づきももたらしてくれた。
 
本業も、実は職種で言うと「サービス業」に振り分けられる。業態も全く異なるし、現在所属しているのは直接消費者に接する部署でもないのだが、それでも実際にお客様と対面し、生のリアクションを受ける副業での体験は様々な面で役に立っている。特に一流ホテルやレストランで、アレルギーを持つ人や体に不自由がある人など、いわゆるマイノリティの人々にまで気を配り事前備える接客姿勢は、本業においてもサービス向上を考える上でヒントとなった。
 
このような貴重な知識や気づきを得ることができたのも「仕事」だったからだろうと思う。
習い事や、ましてや自分一人でやっていることだとこうはいかない。やらないと誰かに迷惑がかかる、「仕事」だから続けられるし、続けていればいつの間にか「自分のため」になっているのである。
 
そして、何よりも良いのは副業をしていると、自分のあり方は一つでなくていいと思えてくることだ。
 
本業と、副業で、私はそれぞれ違う社名を付けて名乗る。周りからの呼ばれ方だって違う。当り前のことだが、そのことは私という存在をより自由なものにしてくれる気がするのだ。
 
本業で取引先と難しい顔を突き合わせている私も私だし、副業で目の前の新郎新婦を喜ばせたいと心底思っているのも私なのだ。どれも本当の自分のはずなのに、一つの環境の中で一つの役割ばかり担っていると、それ以外の自分はまるで存在しないもののように思ってしまう。
 
決めつけず、凝り固まらず、私たちはもっと自由に自分を楽しんでいいはずだ。
そして「私」という得体の知れぬ多面体に、また別の角度から光を当てて驚かせてくれるのが、他ならぬ「副業」であるような気がしてならない。
 
実は私、現在3つ目の自分を叶えるべく、新たな「副業」を企んでいる。
 
それはライターとしての自分だ。今はまだ弱々しい新芽にすぎないが、いつか全く予想もしなかった花を咲かせ、私自身を驚かせてくれることを密かに期待している。
 
2020年、あなたも私と一緒に「副業」で新しい自分を探してみてはどうだろうか。
 
 
 
 
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2020-01-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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