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キムタクはアラサー女子の踏み絵か

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:愛香(ライティング・ゼミ特講)
 
 
「ねえ、見てる? キムタクのドラマ」
「見てるよ。良いキムタクよねえ」
「これぞキムタク、木村拓哉だよねえー!!」
 
少し前のこと、私の周りのアラサー女子たちの周りで珍しいなと思う現象が起きていた。
リアルタイムに、あるテレビドラマ番組をみんなハマって見ていたのだ。
この年齢になってくるとみんな忙しい。
仕事に家庭に趣味に、今の自分のために、そして少し先のなりたい自分に近づくために日々奔走している。
それだけじゃなくても有料無料問わない魅力的なコンテンツに、見たいものが溢れかえる今、民放テレビ番組の衰退が叫ばれている。
だから現に大人になるにつれ民放放送のドラマ番組を毎週毎週楽しみに観るっていうことがとんと私はなくなった、そして私の周りも。
 
なのにどうしたことか、そんなアラサー女子たちを再びワクワクさせてくれるテレビドラマが再び現れたのだ。そのストーリーはキムタクこと木村拓哉が演じるフレンチのシェフが仲間と共にミシュランの3つ星獲得を目指す、というもの。
もちろんストーリーも王道であり単純明快で面白い。でも何よりもキムタクが良いと皆口を揃えるし、私は声を大にして言いたい。
まず、いちいち、仕草がキザでカッコイイ。これは第一話から衝撃を受けたのだけど、木村拓哉演じるシェフが手のひらを広げてから親指と人差し指を引っ付け丸めたポーズをとって、ミシュラン3つ星獲得を誓ったのだ。いや!こんなカッコイイ3の表現ある?!と私は興奮した。
この一般人はもちろん、他の俳優たちですら鼻について違和感になりそうな仕草を彼がするとキザでカッコイイ、これぞキムタクになるのだ。
そしてこの役柄も彼の魅力を発揮している。誰にも媚びず、そして誰も従えない。上下関係ではなく仲間としてみんなを守るリーダー。それはヒロインとの絡みでも変わらない。憎まれ口でも言いたいことは言う、対等な、対人間としてのコミュニケーションをとる。そしてここぞという時に守るべきものとして接する。
こんな、まさにヒーローとも言える王道なキャラクターをスッと受け入れさせてしまうのがキムタクの力だ。
 
とここまで熱弁したけども、私は彼のファンでもなければ、彼の所属するジャニーズ事務所のファンでもない。つまり全くキムタクについて詳しくない女だ。
むしろ今まで彼の主演作品について「キムタクってなにやってもキムタクだよな」と演技のなにも知らないくせに、冷めた目で見ていたヤツだ。でもこれ私の周りの同年代女性、現アラサー女子なら少しこの気持ち分かってくれる方がいるんじゃないかと私はにらんでいる。
 
私たちアラサー女子たちが思春期の頃、既に木村拓哉さんはキムタクとしてスーパースターアイドルだった。
イケメンといえばキムタク。
抱いてほしい男といえばキムタク。
高視聴率といえばキムタク。
料理も出来れば運動も出来る、バラエティだっておてのもの。
とにかく良い男の代名詞といえばキムタクだったのだ。
いやもう王子様やん!ってツッコミもいれたくなるくらい、本当あの時彼は国民の王子様と言っても過言ではなかったと思う。
 
こんな彼を素直に思春期の頃に好きだと言える?かっこいいねと素直に褒められる?
ただでさえ多感な年頃、今でもひねくれ者の私はあの頃、誰もが良いと思う国民の王子様を素直に良しと認めることはしたくなかった。
正当さに粗を探すこと、多数派ではないマジョリティであること、そんなことでオンリーワンでありつつ他とは違うナンバーワンな私という存在を確立しようとしていたのだ。
だってみんなが素敵という王子様を同じように素敵と思うなんて、個性がない。
だってみんなが心ときめかす異性に同じようにときめくなんて、性的にしか求め合えないじゃない。
ふつうのどこにでもいる当たり前な女になりたくない。
そんな思春期の少女たちにとってキムタクは踏み絵だったのだ。
 
今なら分かるし知っている。
どこにでもいるふつうの当たり前の人間なんてどこにもいない。
それぞれ皆とんでもなく面白い面も、恐ろしい面も、もちろん凡庸さも持ってはいるオンリーワンな人間だ。
あの頃は自分ひとりで世界はいっぱいいっぱいだったけれど、他人という他の世界との接触やコンテンツの吸収によって世界は広がっていく。
 
そして気付くのだ。ふつうのつまらない人間なんていないと。
皆が良いと言っているからと言って、むりやり好きになる必要は絶対ない。
でも良いものを素直に良いということも、つまらなことじゃない。
 
今もう私はキムタクって最高にカッコイイよねって言える。
キムタクの踏み絵は踏むんじゃない、飾ってみるもんだねって。
 
 
 
 
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2020-01-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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