メディアグランプリ

天狼院書店はバターチキンカレーそのものだ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:綾乃
 
難しいことはわからないけれど、私はカレーが好きだ。
朝昼晩の3食がカレーでも、もちろん構わない。
人生の中で一番多く食べた外食もカレーライスだ。
安くて、おいしくて、外れが少ないカレーライスは魔法の食べ物だと思う。
 
名だたる店へも多く通った。
「エチオピア」や「ナイルレストラン」などのスパイス系も好きだし、「ボンディ」や「ドンピエール」と言った欧風カレーにも目がない。
「珊瑚礁」の濃厚系もいいし、味わい深い「中村屋」も外せない。
 
レトルトでは無印良品はもちろんのこと、コスパの良さと種類の豊富さで西友の「◎みなさまもお墨付き」シリーズも我が家の倉庫に常備されている。さらにそれよりも安い生協のバターチキンカレーも忘れてはならない名品だ。
ちなみにルゥではS&Bが好きだ。
 
そんな私が天狼院書店のバターチキンカレーがおいしいと聞いて、見逃せるわけがない。
 
さっそく食べてみた。
ネーミングと、やさしい橙色のルックスから、甘くてクリーミィな味を勝手に想像していた。しかも供してくれたのは、若くてかわいい女性とイケメン店員である。やわらかい味でないはずがない。
 
そこまで確信して、カレーをスプーンですくい、口に入れた。
すると、チョワワーンと頭の中でシタールが鳴った。見た目のかわいさとはまるで違い、スパイシーだったのだ。
そう言えば、スタッフの方がスパイスから作ると言っていた。なるほど、そのこだわりは、この奥深い味に凝縮している。
辛さももちろんある。けれど無駄に刺激が強いのではなく、じわじわと効いてくる。そう、本格的な大人の味なのだ。
皿を舐なめんばかりの勢いで完食したのだが、あまりにも後を引く味だったので、2杯目を頼むか否か、5分くらい葛藤した。
 
カレー体験でまんまとやられた私は、再びこの書店にやられることとなる。
 
その日、私は初めて店主の三浦氏を目の前で見た。
天狼院書店で開催している、文書を書きたい人のための講座「ライティング・ゼミ」に参加していた時のことだ。
講義が始まるや、彼はグラスを片手にしゃべり出した。
ライティング・ジンと呼ばれる、これを飲むとスラスラ書けると
言う噂のカクテルだ。
ストレートグラスに炭酸が効いた透明の酒が注がれ、くし切りのライムが浮かぶ。泡が小刻みに上昇し、見る者の好奇心をそそる。
 
話を聞きながらも、私はグラスに見入る。おいしそうで仕方がない。本屋さんが提供するカクテルなのに、ちゃんとライムの果実が入っているのも気になる。
 
私はジンにうるさい。
今ではリタイア向けの趣味雑誌の座にすっかり落ち着いてしまった「サライ」だが、かつては粋な大人向けの遊びゴコロをくすぐる教養雑誌だった。
その頃の同紙に、「初めてのバーでは、バーテンダーの力量を見るために、ジントニックを頼む」というようなくだりがあった。
それ以来、バーに分類される店に行くたびに、一杯目には必ずジンベースの酒を注文した。
ジントニック、ジンライム、ジンリッキー……。数々のジンベースのカクテルを目にしてきたし、味わってきた。
だから、天狼院書店のライティング・ジンを目にした時、本格的ないでたちであることはすぐにわかった。
 
味も本物だった。
後日、注文して飲んでみると、やや甘めのつくりで、でも確実にジンの味もわかる。柑橘にからむ炭酸も爽やかで、青い涼風のようだ。
老舗のバーやおしゃれなバーで頂くのと何ひとつ変わりない、本格的な一杯だった。
 
二つの“本格”にやられた私は、ひるがえって考えた。
 
物書きになりたくて悩んでいた私。
突破口が見いだせないまま、ふと手に取った「TOKYO METRO NEWS」というフリーペーパーで天狼院書店のライティング・ゼミを知り、近所と言う気軽さもあり、何気なく店を訪れた。
 
きれいなカフェ風の店舗やかわいい女の子のスタッフが店番をしている様子に、サークルのような勉強会を予想した。
しかも、教室となる店内は、あたたかみがあるオレンジ色の照明で、河合塾や代ゼミのような張りつめた雰囲気が少しもない。
壁面を埋める木製の書架に沢山の本が並べられ、別荘地の書斎のよう。きわめつけは、本屋にもカフェにも、まして教室にも、あるはずのないこたつが、でんッと一番いいポジションに置かれている。
「こたつがある教室って、どうよ?」と突っ込みつつ、そのなごめる感じに、なぜかここで学んでみようかな、という気になっていた。
 
しかし、講義が始まると、私はすごい勢いで裏切られた。
 
コンテンツになる文章を書くための技術と心構えの伝授。
豊富な例と実践で、知らず知らずのうちに身に着いてゆくノウハウ。
毎週提出する2,000文字の課題に対する的を射た助言。
繰り返すうちに、少しずつ、物書きに近づいてゆく気がする。
そう実感するようになっていた。
 
天狼院書店のライティング・ゼミは、この店のバターチキンカレーと同じく、大人にふさわしい本格的なライター養成塾と言える。
 
 
 
 
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2020-02-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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