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メディアグランプリ

「夫婦はスキーのリフト」


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:前川千恵(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
キーボードをたたく手を休めて自分の左の手の平を見た時に、「わっ!豆が出来ている!」びっくりしたので思わず声が出てしまった。小指の付け根の下に豆が出来ていて皮がめくれていた。
 
豆が出来た理由は、本格的に生まれて初めて野球のバッティングをしたからだ。
 
私の夫は野球を教える仕事をしている。彼は最近、探した野球施設の体験に行きたい、そこでバッテイィングを私に教えたいから付き合ってほしいということで、私は彼と一緒に家から車で1時間程の野球施設へ行った。
 
私は中学・高校とバドミントン部に所属していた。運動は観るより、やるほうが好きなタイプ。野球の知識や経験は特にない。プロ野球はまったく興味がない。バッティングセンターでバッティングを経験したくらいだ。
 
施設に到着。オーナーさんから軽く説明を受けて、早速施設を使わせてもらった。
 
まず私は素振りを彼から教わる。
教わるのだが、実は知識を知ることはじめてではない。彼が書く野球に関するブログをみてほしいと言われて読んでいた。普段から家の中で彼はスローモーションでバットを振る。その様子をチラッと見ていた。バッティング知識は少し入っていた。
彼は笑顔で優しく教えてくれるので素直にバッティングのやり方を聞けた。
 
ティーバッティングから開始。
少しずつバットに当たりだす。すると彼がワンポイントアドバイスをくれる。さらに当たる。硬式なのでカキーンと音が鳴り出す。<わぁ~、飛んでいる!>私はとっても嬉しくて楽しくなってきた。もっと教えてほしい!と自分が“41歳の肉体”だということを忘れるくらい夢中になっていった。
次はバッティングマシーンを使った。
最後に彼の生きた球を打ちたいと申し出たら快く彼は投げてくれた。彼は元ピッチャー。私の打ちやすい球を投げてくれたおかげで、前に気持ちよく飛ばすことができた。彼は私の打球に驚いていた。軽快なカキーンの音が飛ぶ!私が打ちたかった理想が現実になっている!なんて気持ちが良い!野球ってこんなに楽しいと実感した。
さらに、バッティングフォームは物理の宝庫。重力を利用したり、引っ張り合う力を利用したり、彼からバッティングの細かい知識を教わる。すごく面白いと思った。
 
彼のバッティングも見せてもらった。私とはバッドを振るスピード、球が当たった時の音が全然違う。すごい! そのすごさが以前より分かるようになっていた。
 
野球を一緒にやったことで、野球の面白みが分かっただけでなく、パートナーシップにも深い影響があることに気づいた。
 
1、相手を理解でき許容できるようになる
私の考えが最大に変わった点がある。それは、“汚れ”に対する思いである。いつも彼が野球のコーチをして帰ってきた時に、スニーカーに泥がたくさんついて帰ってくることが嫌だった。玄関に砂が落ちてタイルが汚れるからだ。でも、私がバッティングに夢中になっていた時に、ふと自分の足元をみたら砂にまみれのスニーカーがあった。綺麗な紫色が褪せていた。<わっ、砂だらけ!>こうやって汚れるのか。汚れの理由を理解することが出来た。スニーカーが汚れることは仕方がないなと許せた。
 
2、パートナーの強みにパートナーが気づける
彼は毎日ハンドグリップで握力を鍛えている。私は密かにそのハンドグリップを握ってみたことがある。まったく動かなかった。でも彼はいつもぎゅっぎゅっと軽快に握っている。恐ろしい握力だと思った。あれだけの握力があるからバッドを高速で振ることができると思った。そのことを彼に伝えると自分の握力が強いことに自覚がなかったようでその考えは盲点だったようだ。人は自分の強みには気づきにくい。それは無意識にできるからだ。一緒に行動したことでパートナーの強みに気づけた。
 
3、共通言語が生まれる
私が野球を実践して野球の面白みや楽しみを実感しなければ野球の良さはずっと知ることがなかっただろう。パートナーに野球を教わり、野球の知識を得て、野球を経験することで私も野球の話しができる。私たちの中で「野球」に関する共通言語が生まれ、共通の話題が増える。
 
パートナーと一緒に行動することは様々なプラスの作用が働き、互いにそれがとても心地よく感じることができる。パートナーと共に有意義な時間を過ごすことができる。別行動であれば、相手のことを分かち合える日は来ないだろう。夫婦お互いの自立はもちろん必要。しかし一緒に行動することで、互いの理解は深まり夫婦がより良い関係をさらに築けると実感した。
夫婦は「スキーのリフト」横並びで同じ景色をみることが大切である。
 
 
 

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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2020-03-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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