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メディアグランプリ

農業(見習い)が開いた新しい世界


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:三木 幸枝(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
スーパーリニア、トップゴールド、ソニック、ソユーズ3号、ラムダアトン、ペコロス、もみじ3号、ネオアース、マッハ……
 
これ、何だと思います?
答えは……玉ねぎ!
 
玉ねぎの品種、これらはほんの一部。
ぱっと聞いただけでは、いったい何のことなのか全然分かりません。
ソニックなんて夏フェスしか思い浮かばず。マッハ??? ……極早生の玉ねぎなんだとか。え、収穫時期がマッハってことなん???
 
じゃがいもも負けていません。
インカのめざめ、インカのひとみ、ゆきつぶら、マチルダ、デジマ、シンシア、ピルカ、シャドークイーン、タワラポラリス北極星、レッドムーン……
 
グラウンドペチカという品種なんて、デストロイヤーというあだ名まであります。
濃い紫の皮に芽の周りだけ濃いピンク。マスクをかぶった某レスラーに見えなくもありません。
 
さらに、トマトの品種。
桃太郎、シュガープラム、チェリースノーボール、イタリアンレッドペアー……
 
桃? プラム? チェリー? ペアー(洋なし)?
え、トマトよね? と二度見してしまうレベル。
 
さつきみどり(いんげん)はクレーム来なかったのかしらと心配になるし、CRお黄に入り(はくさい)は、だじゃれ感とともに、漂うパチンコ感にジワリます。
 
さて、私が、ホームセンターの種コーナーに親しむようになったのは、ほんの3年ほど前から。
 
兼業農家の家に生まれ、農業は身近でありました。
しかし、「農業なんておじいさんおばあさんがするもの。若い私には関係ない。力仕事しんどいし、泥で汚れるの嫌だし」と全く眼中になし。野菜やお米は当然のように食べるけれど、「農業って格好良くないし、選択肢としては無いな」という感じでした。
 
しかし、当然のように親も年をとっていきます。数年ほど前から、私たち夫婦の仕事が休みの日に手伝いを求められるようになってきました。渋々ではありましたが、お米やお野菜をもらって食べているため、手伝わないわけにはいきません。
 
農業も機械化が進んでいるとはいえ、うちのような小規模農家は、昔ながらのやり方です。鍬や小さい耕耘機で畑を耕し、畝を立てます。そして苗を植えていきます。腰をかがめての作業も多く、思った以上に体に負担のかかるものでした。
 
また、野菜の植え付けや収穫といった一見派手なところがクローズアップされがちですが、それだけではありません。土作りや雑草の駆除、また、水田であれば、ただ水を満たしておくだけでよいのではなく、様子をみて水を抜き田をわざと干すなどの作業もあります。これらはほんの一部ですが、実際に携わってみて初めて気づくことが、本当にたくさんありました。
 
ちょこちょことお手伝いをしているうちに、自分でもとても意外だったのですが、農作業がだんだんと楽しくなってきました。
 
自分の体を動かし額に汗して生産し収穫する。もちろん失敗もあります。害虫にやられてしまったり、台風や長雨で、せっかく植えた苗が全滅してしまったり。失敗後もすぐリカバリーできるものとできないものがあります。ハウスなどを除き、基本的に、1年間、四季を通じて気候と相談しながらの作業。
自分の力の遠く及ばないものを相手にしているという感覚です。その反面、植え付けた種や苗が、水と少しの肥料、それから太陽の光ですくすく育ち、ぴかぴかした実をつける様子をつぶさに見ることができます。自然という大きなものに身を委ねる醍醐味です。
 
自然に対する畏怖と、それと同時に、もたらされる圧倒的な恵みの虜となってしまいした。太古の人々も同じ気持ちだったかも。畦に腰を下ろし想いをはせることも、楽しみのひとつとなりました。
 
バラエティーに富んだ野菜の品種は、もともとは野生であったものを、なるべく少ない手間暇で収穫でき、またおいしく食べられるよう品種改良が重ねられてきた結果です。
遅ればせながら思い当たり、先人が重ねてきた恩恵にあずかっていること、また人々が苦労を重ねてきた歴史を想い、野菜がいっそう味わい深くなりました。
 
コロナ禍により、今後農業への関心はますます高まるでしょう。
非常事態宣言が出されて外出の自粛要請がされている今、多くの人たちは収入が減り、日々の食べるものにも困っている人がいると聞きます。国により必要な社会保障がされるべきでしょうが、自分を顧みると、極端に言えばですが、自分で食べるものを自分で生産できるという、とても貴重な、得がたい環境にいます。自分でも驚きます。
 
AIを活用したスマート農業やなども進められています。しかし、依然として、農業をはじめとする漁業や林業などの一次産業は、後継者や担い手の不足に苦しんでいます。私も実感していますが、苦労に見合う処遇等が得られず、従事者がどんどん少なくなっているのが現状です。
 
今、私に、具体的な方策は思い浮かびません。しかし、コロナ禍がもたらした一次産業に対する意識の変革をきっかけに、農業をする人が増えるのじゃないかな、増えれば良いなと、いち農業者(まだ見習い)として思います。
 
これを書き終わったら畑に出ていきます。ソニックの収穫です。
自然とともに生きる滋味深い暮らし。たくさんの人に味わって欲しいと思いながら。
 
 
 
 
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2020-05-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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