メディアグランプリ

人は自分が見たいものだけを見ている


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記事:下田直人(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
緊急事態宣言で、僕はほとんど自宅周辺にいる。
僕は、仕事がら日本全国を飛び回ることが多かった。
いや、飛び回りたいがために地方の仕事を入れていたというのが正解かもしれない。
 
そんな僕がもう2ヶ月近く、自宅から半径5キロくらいの範囲内で生活している。
こんなにひとつの場所に止まっているのは、中学生以来のことだ。
 
今までの僕ならば、出張のない時期が2週間も続けば、どこかに行きたくなってしまう。
新幹線に乗りたい、飛行機に乗りたい。
そんな気持ちがふつふつと湧いてくる。
それが、今回はどうだろうか。
面白いくらいに、そんな気持ちが湧かないのだ。
 
休みの日は、自宅の近辺を散歩してみる。
丁寧に歩くと、そこには普段は全く目に入らなかった、道端に咲いている花や、小さなお店に気づく。
「こんなところに、なんて素敵なカフェがあったんだ」と街の個性や、道端の花や草の鮮やかさにとっても穏やかな心になる。
 
この街にそんなものはあるわけないと思っていた。
でも、それは以前からそこにあったのだ。
 
その時、僕にはこんな思いが浮かび上がってきた。
「人は事実をありのままに見るのではないのだ。見たいものを見ているだけだ」
 
仮にその物体が目の前にあったとしても、見えていなければなかったのと同じだ。
そうすると、自分が見たいと思った瞬間に自分の前にその物体が現れると考えるのも、ある意味正しい。
 
その価値観で、人生を捉えたらばどうだろうか。
 
世の中は、自分が意図したものだけが目の前に現れる。
人の前には、自分が見たい世界しか現れない。
 
そう思うと、僕は何だかとても元気が出てくる。
つまり、それは、「人生は自分が思い描いたように進んでいく」ということを意味するからだ。
それは、僕にはこんなイメージだ。
 
ある一定の場所で足踏みをしながら止まっている。
そうすると、向こうから次々自分の見たいものが流れては去っていく。
向こうから流れてくるものは、少し前に自分が思い描いたものだ。
 
こんなことを書くと、「自分は今すごく苦しんでいる。こんな苦しい情景を見たいと思ったことなんてない」という方もいるだろう。
 
そんな時は、僕はこう思う。
「それでもやっぱり、それはその人が見たいと思った世界だ」
ひょっとしたら、顕在意識ではなく、自分ですら自覚しない潜在意識の中でかもしれない。
そして、そういう想いが潜在意識に現れ、そういう体験をするのには、やはり今世で経験しておくべき、何かの意味があるのだと思う。
 
時として、苦しかったり、悲しかったりすることでも、それを経験したがっている自分に気づく時がないだろうか。
 
僕はある。
例えば、恋人との喧嘩のとき。
喧嘩って、やっぱり後味が悪いし、いい気分になるものではない。
でも、相手がどんな風な態度を取っても、どうにも収まりがつかない時がある。
相手が謝っていても、何か言い訳をしていても、もしくは泣いていても、何だか喧嘩したい気分が止まらない。
 
その時、僕は自覚する。
「ああ、僕の潜在意識、深層心理では喧嘩したがっているんだな。だから、ここで喧嘩するという経験をしないとどうやっても収まりがつかないんだ」
そんな自分の意識を自覚するのだ。
そして、そこにはやっぱり意味がある。
 
コロナウイルスが蔓延する世の中をどう見るのだろうか。
とても悲観的に見る人と、前向きに見ている人がいる。
先日、とても悲観的に見ている人と話していると面白いことに気がついた。
それは、こちらがその人に前向きに捉えるような話題をふると、輪をかけて悲観的な話題で返してくるということだった。
そして、その人は、悲観的な話題をしていることが楽しそうなのだ。
もちろん表面的には「大変だ」と言っているのだが、心の底では、悲観的な世界を欲しているように見える。
 
僕はこう思った。
「この人は悲観的な気分を今は満喫したいんだな」と。
 
だから、その人の前には悲観的な現実ばかりが現れてくる。
反対に前向きに捉えている人もいる。
その人の前には、面白いように前向きな現実が現れてくる。
 
僕らは、見たいものを見ている。
その事実に気がついたら、見たい世界を想像しよう。
そして、その世界を十分堪能しよう。
 
それでも、想いと違うものを見ていると感じたら、「潜在意識が何を見たがっているのだろうか?」と想像してみよう。
その時は、この世に生まれた意味、この世でのお役目が見つかるチャンスかもしれないから。
 
 
 
 
***
 
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2020-05-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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