メディアグランプリ

「ライティング・ゼミ」で書くことを通じて、私が得たもの


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:渡辺まほ (ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
今から2ヶ月ほど前、桜が散り始める頃。
麗らかな陽気にも関わらず、私は苦しんでいた。
(なんでこれ、始めちゃったかな-)と。
2月から始めた「人生を変えるライティング教室『天狼院ライティング・ゼミ』」のことだ。
 
このゼミは、天狼院書店が主催している「人に読まれるようになる文章」を書けるスキルを身につけることを目的とした講座だ。
私は小説家や記者になりたいと思ったことは、これまでに一度もない。
人生を変えたかったわけでもない。
そんな私がなぜ受講するに至ったのか?
 
きっかけは、息子だった。
小学生になった息子は、学校や宿題で文章を書く機会が増えていた。
彼の書く文章はこんな感じだ。
「今日は休み時間にドッジボールをしました。面白かったです」
「授業でヤゴの観察をしました。ヤゴは茶色でした。面白かったです」
金太郎飴のように、万事が『面白かったです』で切り取られていた。
面白かったのは本当だろう。でも「面白かった」だけでは面白さは伝わってこないものだ。
本人に「もう少し、感想とかないの? 他に気づいたこととかさ」と確認するも、「ない」というつれなさ。
そんなわけで、私が文章の書き方を伝えねばなるまいと思っていた。
ただ、ここである疑問が湧いてきた。
私が書く文章は面白いのだろうか? そもそも、面白い文章の定義は?
面白くない人に語られてもウザいだけだ。
こんな状態で講釈を垂れるのは、いくら相手が息子とはいえ気が引けた。
 
そんな時、たまたまFacebook広告に表示されたのが天狼院書店の「天狼院ライティング・ゼミ」だった。
『4ヶ月で、人に読まれるようになる文章のスキルを体得!』とあった。
そっか、人に読まれる文章=面白い文章か。
全8回の講義と、毎週1回ずつ、全16回の課題提出があるとのことだった。
自分が書いた文章を提出すれば、第三者に読みたいと思ってもらえる文章かどうかフィードバックがもらえ、OKが出ればWeb天狼院書店に掲載される。
自分が書いた文章に対する意見がもらえる!
これは「私は面白い文章が書けるのか?」という疑問に答えてくれそうだった。
毎週1回の課題提出は少々キツそうだったが、その時はなんとかなるだろうと思い、受講することに決めた。
 
2月から講義が始まり、文章を最後まで読んでもらえるようにするためのスキルやスタンスを学んだ。
このスキルは、マジックソルトや味覇(ウェイパァー)などの万能調味料のようだった。
かければ文章に美味しく作用し、面白さを引き出してくれる。
これなら私にもできそう! と感じられた。
 
そして課題提出が始まった。
実際に書いてみて分かったのは、誰かに読んでもらう文章を書くというのは、「誰かに教えてあげたい!」というような気持ちが必要だということだった。
これには正直、苦労した。
世の中のいろんなことを「そんなものよね」と簡単に受け入れてしまっていて、教えたいことなんてそうそうないことに気付かされた。
 
講義が進み、1ヶ月もするとだんだん書きたいことがなくなってきた。
何かネタはないかと、過去を遡る。
SNSを過去方向にスクロールし、誰かに何かを示唆していたことがなかったか探した。
お風呂に入れば浴槽の中で目をつむり、自分に与えられた忘れられない言葉がなかったかを思い巡らした。
こうして、過去の出来事からいくつか文章を書いてみた。
だが、やってみるとあまりにも個人的すぎたり、その時は雷に打たれたようなことでも、今となっては霞がかかったようになってしまったりして、うまく文章にできなかった。
 
だんだんと過去から捻出するのも困難になってきた。
 
そうして桜が散り始める頃には、ついにネタがつきてしまった。
(ああ、なんでこれ始めちゃったかなー)
課題提出の締め切りが迫ってくるのが、辛かった。
いっそ、投げ出してしまおうか? と思った。
実際、2度、休んだ。
でも、せっかく払った費用がもったいない。
私の堅実思考が、全てを投げ出す方向には、ブレーキをかけていた。
 
この状況に追い打ちをかけたのが外出自粛要請だった。
他人との交流が皆無になり、外からの刺激が全くなくなってしまった。
こうなっては、私の半径5メートル以内でネタになりそうなものを見つけるしかない!
自分にも他人にも気づきを与えてくれるようなものがないか探そうと、腹をくくった。
 
無人島で、食べられるものはないかを探すように。
暗い鉱山で、磨けば光りそうな石ころを探すように。
感覚を研ぎ澄まして日常を過ごした。
そうして見つけたのが以下のようなことだった。
 
息子と花植えをした時に思った、学校以外でも学びはあるということ。
コロナ禍の今だから読んでもらいたい小説のこと。
戦時中を生き抜いた祖母をみて思う、ままならぬ生活における心構えについて。
私の一見ずぼらなライフスタイルの根底にあるスタンスについて。
オタクの魅力について。
夫とのケンカで気づいた言葉には二面性があるということ。
 
これらを文章にまとめて、課題提出した。
「人によまれる文章」にまでならなかったものもあったが、4つはサイトに載せるOKを頂いた。
 
些細な日常の出来事にも、人に伝えられるほどの気づきがあるんだ!
そしてそれを、人に読んでもらえる文章にできるんだ!
素直に嬉しかった。
 
私の日常は淡色でのっぺりしたものだと思っていた。
でも、そんな日常の中にも元から光るものはあったのだ。
ただ、そのままでは気づきにくいだけだった。
写真のコントラストをはっきりさせるように、鮮やかさをくっきりと際立たせればいいのだ。
書くことを通して、日常の彩度をくっきりと見つめなおす目が鍛えられた。
私にとって、この目を手に入れられたのが、教えてもらったスキル以上に収穫だった。
 
4ヶ月の「ライティング・ゼミ」の講義は全て終わった。
課題提出も今回で終わりだ。
受講前よりは、面白い文章が書ける自信がついた。
でも、息子に伝えてあげたいのは、ただ面白い文章の書き方じゃなくなった。
心惹かれることは身近にも存在しているということ。
書くという行為を通じて、それが見えるようになるということ。
あなたにもそれが見える目が備わっているということ。
 
今は、それこそを彼に真っ先に伝えてあげたい。
 
 
 
 
***

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2020-06-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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