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世の中すべてPDCA


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:伊藤慎悟(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
私の本業は、世の中的には「経営コンサルタント」という仕事に分類される。
39歳で独立して間もなく12年になる。
 
昔から経営コンサルタントになりたくなってなったわけではない。
23歳の時に転職に失敗し、無職だった私がたまたま転職した職場が、地元の商工会議所だったことから、こういう仕事に巡り合うことになった。
 
前職でも、独立後の今のでも、会社やお店に訪問して「経営相談」を行うという仕事がある。「個別相談」などと言われるが、この業界に25年以上いるので、もう何千社、何千人という単位で相談を行った。
 
独立して3年くらい経った頃だっただろうか、あることに気づくことがあった。
それは、いわゆる「上手くいっている会社」と「上手くいっていない会社」には、それぞれ正反対の共通点があるということだ。
 
最初は分からなかったのだが、訪問する会社やお店が増えていくと、
「上手くいっている会社」には、似たような空気感が流れていて、
一方で、「上手くいっていない会社」にも似たような空気感が流れていた。
 
それが、一言で言うと「整理整頓」である。
 
「上手くいっている会社」は、社屋やお店の古い新しいに関係なく、『整然』としていて綺麗なのである。
決められたものが決められた場所に片づけてられており、いつでもすぐに取り出せる状態になっている。係りの人がお茶を出してくれる手順さえも決められているかのようである。
 
一方、「上手くいっていない会社」は、『雑然』としている。
応接セットの机の上にまで、モノがたくさん積んである感じ。
「散らかっていてすみません。今、片付けますので」
そんな言葉を何度か聞いているうちに、共通点があることに気が付いた。
 
どうしてこういう結果になるか。
それは「マネジメント」の違いだと思う。
もう少し分かりやすく言えば、「自己管理能力」と言えばいいだろうか。
 
「上手くいっている会社」は、一度決めた事を、決めたとおり実行すること、継続することが出来るのだと思う。
 
その反対で「上手くいっていない会社」は、そもそも決まり事がなかったり、決めても長続きしない、それを振り返る機会もないのだと思う。
 
以前、テレビ番組に出ていたファイナンシャルプランナーが、「家計が困窮している家に限って、自宅が汚い」と話していた。無駄が多くて、お金が溜まらないのだ。
このことも自己管理能力に繋がる事実ではないかと思った。
 
そもそも中小企業において、「経営計画書」を作成している事業者は「3割くらい」と言われている。それを裏付けるように、日本の会社の黒字企業の割合も「3割」という国税庁のデータがある。残り7割の会社は赤字企業ということだ。
 
振り返れば、昔から勉強のできるタイプの人は、テスト勉強の計画を立てて、実行すること長けていた。
テストが終わった後も、どの問題が出来ていて、何が出来ていなかったのかを、きちんと反省するから、同じ失敗を繰り返さず、更に成績が上がるといった流れだ。
私のような勉強が出来なかったタイプは、無理やり計画を立てさせられても、その通りいったためしがない。テストの結果のみに一喜一憂し、振り返るなんてこともしなかった。
 
以前、創業の相談に乗った女性は、看護大学に通っていたが、卒業後は、IT企業のシステムエンジニアとして就職したそうである。数年間勤務した後、再び看護士の世界に戻り、今は、個人でマッサージの仕事をしている。
そんな彼女にこんなの質問をしたことがあった。
 
「システムエンジニアの仕事と、看護士の仕事では共通点はあった?」
 
彼女の答えは、
「世の中、結局、PDCAだと思いました」だった。
 
PDCAとは、製造業の現場などでよく使われる言葉で、「計画(Plan)→実行(Do)→検証(Check)→修正(Action)」の頭文字をとった言葉である。
このサイクルで物事を進めると、先程の勉強が出来るタイプのテストの勉強のように、仕事の成果もスキルも上がっていくというものである。
 
きっと彼女は、仕事で職種は違えど、両方の仕事で同じことをしていることに気づいたのだろう。
 
話を元に戻そう。
企業経営においても、この「PDCA」、「自己管理能力」があることが長続きのコツである。
 
一人で仕事をしている人は、自分ひとりでこれが出来るかが試される。一人であれば何もするにも自由である。だらしなく過ごしても誰にも叱られない状況の中で、自分を律して習慣化することができるか。
 
会社の場合は、みんなでそれが実行できるかが試される。
それが当たり前になっている環境であればいいが、そういった習慣がない状況の中で、新たに習慣化していくのは性格を変えるようなものでしょう。経営者をはじめ、管理者も一丸となり、辛抱強く習慣化していくことが求められる。
 
「決めたことを守りましょう」なんてことは、幼稚園児でも言われるようなことだが、実際には出来ていないから7割が赤字なのである。
このことが守られたら、3割の黒字グループに入れる確率は大きく上がると言ってもいいかもしれない。
 
今、上手くいっていない会社やお店が、最初に取り組むこととしては、「整理整頓」から始めるといいでしょう。
最初だけでなく、その状態が1年以上続けることができると、働いている人たちにとっても「整理整頓」することが当たり前になっていることでしょう。
その習慣が会社として身についているようになれば、もうどんな決まり事も実行できる土壌はできているのではないでしょうか。
 
そのことは経営だけでなく、家庭においても、個人においても同じということは、前述のとおりである。
世の中、すべて「PDCA」なのである。
 
 
 
 
***
 
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2020-06-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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