メディアグランプリ

トイレからでてこない妻を持つ夫へ


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:新明 文(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
「母の日 プレゼント」とグーグル検索した経験はないだろうか。
私は誰かにプレゼントを選ぶことが苦手だ。理由は、相手に気の利いたプレゼントをしたくて、あれこれ考えすぎてしまうからだ。雑貨屋さんに行っては悩み、インターネットで検索してみては悩み、友達に相談してみては悩み、なかなか購入に至らない。
 
しかし、「自分がプレゼントしてほしいもの」は明確だ。子育て中の母親なら絶対欲しい。もし、プレゼント選びに困っている子育て世代の父親がこれを読んでくれていたら、騙されたと思ってこれを最後まで読んで実行してほしい。
 
さて、母の日のプレゼントといえばカーネーションだ。2019年の楽天インサイト「母の日に関する調査」によると、母の日にプレゼントするもののランキングは以下の通りである。
 
1位 フラワーギフト 54%
2位 スイーツ 34%
3位 食事 24%
 
逆に、母の日に母親がプレゼントしてもらいたいものランキングは以下の通りである。
 
1位 感謝の手紙 29%
2位 食事 26%
3位 フラワーギフト 25%
 
このアンケート結果によるとフラワーギフトに感謝の手紙をつけておけば、間違いないと思う。
 
次に、誕生日や結婚記念日等のプレゼント事情をみてみよう。2018年の「いい夫婦の日」をすすめる会の調査によると、妻が夫から記念日に送られたいプレゼントは以下の通りである。
 
1位 ジュエリー・アクセサリー 31%
2位 食事 29%
3位 旅行 25%
 
確かにどれを頂いても嬉しい。旅行中、食事をしながらアクセサリーのプレゼントをもらって喜ばない妻はいない。
 
しかし、子育て中の妻が喜ぶ「プレゼント」は他にある。しかも、お金はさほどかからない。
 
明治安田生命保険相互会社が2017年に実施した「子育てに関するアンケート調査」に妻が何を欲しがっているかの「答え」はある。
以下は「子育ての苦労と悩み」という項目の「子育てで大変なこと」に関するアンケート結果だ。
 
1位 自分の時間が減った 44%
2位 お金がかかった 36%
3位 子育て方法・しつけ 28%
 
そう。子育て中の女性が欲しいもの。それは「自分の時間」である。
「子育てで大変なこと」のアンケートで「しつけ」や「お金」を上回って「自分の時間が減った」ことに苦労を感じている。反抗期の子どもよりも、働いても働いても子どもの学費に消えていくことよりも、「自分の時間がない」ことの方が辛いのだ。
 
私はトイレによくこもる。鍵をかけられる一人きりの個室はトイレしかないからだ。でも1分もするとトイレの下の隙間から子どもの手が伸びてくる。
「ママ、みて~」と隙間から折り紙を差し込んできたり、鏡や虫メガネもはいってくる。
「はぁ……トイレでさえ安らげない」
そもそもトイレは安らぐところではないが、とにかく一人になりたいのである。
 
子どもを産むまでは無限にあった一人の時間。お風呂に1時間入ったり、友達と長電話をしたり、本を読みふけったり、爪や顔の手入れやムダ毛の処理に没頭する時間。休日は太陽が高くのぼってから起きる。一日中パジャマですごし、化粧ももちろんしない。
1日でいいからそんな日を過ごしてみたい、と夢見る主婦は多い。
 
もし、旦那が1日、いや5時間でいいからそんな時間をプレゼントしてくれたら、「この人と結婚してよかった!」と思うだろう。
 
これを読んでいる旦那さんは、「そんなことでいいの?」 と思うかもしれない。
「そんなことより、子どもを祖父母などに預けて、二人でデートしたい」と思うかもしれない。もちろんそれも嬉しいことではあるが、妻が喉の奥から手が出そうなほど欲しがっているのは「自分の時間」である。
「塩」を求めている本気の空腹の時に、「スイーツ」を与えられても、嬉しいけどちょっと違う、と感じるのと同じだ。
欲しがっているプレゼントをあげると、「どうして私が欲しいって分かったの?」「私のこと見ていないようでみてくれているのね」と信頼や絆につながる。
確かにこのプレゼントに「カタチ」はない。後に残らない。記念品にはならない。独身時代にさんざん「物」をねだられていたかもしれない。でも、子どもを産んでからは違う。「自分の時間」を過ごすことは心の重荷をそっとおろしてくれる。救ってくれる。
 
もし、プレゼントに迷ったら、子どもと妻抜きで出かけてみよう。公園でも図書館でも遊園地でもプールでも映画でもどこでもいい。出来れば、子どもの用意や出かける準備は自分でして妻には頼らない方がいい。そうするともっと妻は喜ぶ。
また、子どももお父さんと出かけるとお母さんがいるときと違った遊びができて楽しいだろう。家に帰るとニコニコしたお母さんが待っている。いいことしかない。
 
ぜひ、次の記念日にお試しください。
 
 
 
 
<参考URL>
楽天インサイト https://insight.rakuten.co.jp/report/20191210/
PRTIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000001589.html
明治安田生命 https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2017/pdf/20170913_01.pdf
 
***
 
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2020-06-18 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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