メディアグランプリ

朝ドラから始めるコハレの習慣化


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:岡 志津(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
とある一日の始まりです。ちょっと想像してみてください。
 
朝、目覚ましの音で目が覚めると、眠たい目をこすりながらまずはケータイチェック。
夜に来ていたLINEやSNSを軽くチェックし、ニュースと天気予報を確認。
脳が起きてきたところで、ベッドから出て、トイレに行き、軽くシャワーを浴びる。
化粧水を塗り、髪の毛を乾かし、朝食のパンと紅茶を準備。
8時ちょっと前にチャンネルをNHKに合わせ、朝食を食べながら「15分間のテレビ」を見る。
その後の「あさイチ」ではアナウンサーと芸人さんがちょっとした感想を言い合い、本題に入る。
そこまでを見届けると、歯磨きとお化粧をし、会社に向かう。
 
ごくごく普通の朝の様子ですよね。
さて。見ていた「15分間のテレビ」は何でしょうか?
……
 
答えは「朝ドラ」です。
そして、これは私の毎朝のルーティーンでもあります。
 
1961年から始まった朝ドラは日本のお茶の間の定番とされ、私も実家に住んでいた頃は当然のように家族で朝ドラを見ていました。
 
何となく見ていた中でも、最初の記憶に残っている朝ドラは1992年放送の「ひらり」です。相撲部屋を舞台にしたドラマで、社会現象となった「若貴ブーム」の真っ最中。 DREAMS COME TRUEの「晴れたらいいね」も大ヒットし、当時10歳だった私が最初にJポップに触れたきっかけになったドラマだったと思います。
 
実家で最後に見たのは、2001年放送の「ちゅらさん」でした。これは私が初めて芸能人のファンになるという経験をしたドラマです。主人公の弟を演じていた山田孝之のファンになったこと、沖縄独特の優しい言葉遣いや美しい景色が今でも思い出されます。
おばぁも良かったなぁ……。
 
このように、何となく見ていた朝ドラが日常の中で習慣化され、暮らしの一部になっていた。
そんな方、多いのではないでしょうか。
 
「朝ドラ見てみたら? 結構面白いよ。朝の習慣になるし」
友人がそう言ったのは、2014年の「マッサン」が放送されていた頃。
実は、実家を出て生活が変わったことから、2001年の「ちゅらさん」以降、10年以上朝ドラから遠ざかっていました。
「あまちゃん」が大ブレイクしたのに「じぇじぇじぇ」が分からず、ちょっと取り残された感もあった私。
 
「久しぶりに見てみるかー」
そんな軽いノリで、2015年の「まれ」から私の朝ドラ生活が復活したのでした。
 
「まれ」「あさが来た」「とと姉ちゃん」「べっぴんさん」「ひよっこ」「わろてんか」「半分、青い。」「まんぷく」「なつぞら」「スカーレット」「エール」
 
見始めると習慣になるもので、あっという間に5年ちょっと経ち、11作目になりました。
 
朝ドラの魅力は、
・見ても見なくても良い気軽さ
・ヒロインたちが可愛くてパワフル
・若手登竜門のため出演者を育成気分で見られる
・「あさイチ」での朝ドラ受けが面白い
・朝の時間のタイマー代わりになる
・実家の母など、多世代との共通の話題ができる
などなど。人によって様々あります。
 
その中でも、私にとっての一番の魅力は、
「何となく次の日が楽しみになる」ということです。
 
習慣として見ているだけなので、昼間に仕事をしている時にはもう朝ドラのことなんて忘れてしまっています。むしろ、家を出た瞬間から忘れていると言っても過言ではないかもしれません。
 
それでも、
給食の献立を毎日楽しみにしているとか、
冷凍庫にアイスを入れておいて毎日一口だけ食べるのを楽しみにしているとか、
チラシだけじゃなくて手紙が入ってると嬉しいから、ちょっと期待しながら毎日ポストを覗いてしまうとか。
 
これらのことと同じくらい、さりげない。
「ハレ」というほどの大げさなものでもない。
朝ドラは、ふとした瞬間に思い出す、毎日という日常の中でのほんのちょっとした「コハレ」なのです。
 
また、朝ドラは習慣です。
習慣化されている状態というのは、一切の意識や努力、意思の力がなくとも、行動を続けられている状態。人は、モチベーションがあり、簡単にできて、ご褒美がもらえるものだと継続でき、習慣化できるそうです。
毎朝10キロランニングをしようと決めても、ついつい面倒で、やらない言い訳を作ってやめてしまいがちですよね。
在宅勤務が始まった4月頃、夫がランニングを始めたのですが、「今日はちょっと暑すぎるから」「今日は休憩の日なんだ」などと屁理屈を言い始め、1ヶ月も続いていませんでした。
 
その点、朝ドラは次の日や翌週の物語の展開が気になるよう、テレビ番組として上手く出来ています。
ですので、朝のルーティーンに組み込んでしまえば簡単にできてしまい、すぐに習慣化されます。
私なんて10年以上見ていなかったのに、すぐに朝ドラ生活は復活できました。
もし、「習慣化なんて無理!」という方がいるのであれば、ちょっと考えてみてください。冒頭のトイレに行く、髪の毛を乾かすなども全て習慣です。
そう考えると簡単じゃないですか?
 
ちょっとした楽しみである「コハレが習慣化」されている。
それは、心の持ちようとして、とても良いことだと思うのです。
しかも一日の始まりである朝に。
 
仕事が忙しくなってくると、明日が来るのがイヤで、夜更かしして寝落ちする……。
こんな悪循環に陥ること、ありますよね。
 
そんな悪循環を断ち切れるのは、非日常の「ハレ」も良いですが、ふとした瞬間に感じられる日常の中の「コハレ」ではないでしょうか。
 
そのためにも、普段から習慣として「コハレセンサー」をONにしておきたいところです。
 
「常子の洗濯機の実験上手くいくかな?」(とと姉ちゃん)
「みね子のお父さん、どこ行ったんだろう?」(ひよっこ)
「鈴愛って律のこと絶対好きだよね?」(半分、青い。)
「萬平さん、まだラーメン作ってるの?」(まんぷく)
「やっぱりスピッツは最高!」(なつぞら)
 
朝ドラを見ていると、こんなことを日常の中でふと思い出し、次の日が待ち遠しくなるのです。
 
「コハレセンサー」を日頃からONにすることができれば、先ほどの、給食の献立やアイスを一口だけ食べること以外にも、通勤中見かける公園の花壇や帰り道に見える月の満ち欠け……。
そんなふとした日常を習慣として「楽しみ」に変えることができます。
なんだか、楽しみが増えて豊かな暮らしができそうですよね。
習慣は暮らしの一部、習慣が人生を作っているのです。
 
ちょっとしたことを楽しみにする、「コハレ」の習慣化。
まずは、小さな習慣から。
簡単にできる朝ドラから始めてみてはいかがでしょうか。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325


■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」

〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間:
平日 11:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
電話:03−6812−1984


2020-06-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事