メディアグランプリ

あの方法で自分の機嫌を自分でとったら丸くなった


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:市原冴也香(ライティング・ゼミ5月開講通信限定コース)
 
 
ある日テレビを見ていたら、リーゼントをしたお笑い芸人、みやぞんがこう言った。
「自分の機嫌は人にとってもらおうとしないで、自分でとろう!」
 
私はこの言葉に少しドキっとした。
なぜなら、少し前まで私は言われる側の人間だったからだ。
 
特に母に対してひどかった。
 
「帰るの遅かったじゃない! 連絡くらいしなさいよ!」
仕事で疲れて帰って来た私に、心配性の母が声をかけて来ると、私は無性にイライラして声をかけて来た母にそのイライラをぶつけた。
「しょうがないでしょ! 忙しいんだから!!」
そして母がプチンと切れる。
これが日常茶飯事だった……。
 
しかし、「あること」をし出してから、自分の機嫌をとることが格段に楽になった。
もちろん人に対しても自分のイライラをぶつけることはなくなった。
 
「帰るの遅かったじゃない! 連絡くらいしなさいよ!」
と声をかけられたら
「ねー。疲れちゃった」
とニコッと笑って言う。
そうすると母は
「あら、そうなの」
と、具体的な内容を聞かなくても納得をするようになった。
 
また、仕事においても以前は私が心地よいと思うやり方でやってくれない相手に対して文句を言っていたが、「あること」をし出してからは「ああ、そうなのね」と受け流せるようになった。
 
実に、生きることが楽になったのである。
 
私がやった「あること」をする前までは、自分がなぜイライラするのか、不機嫌になるのか本当の理由を知らず目の前のことだけを見聞きして判断し、そして、些細なきっかけだったり、機嫌の悪さをぶつけても大丈夫な相手に対してバンッとそのイライラをぶつけていた。
 
そんな私だから結婚ということに対して不安がいっぱいだった。機嫌が悪くなると態度が悪くなったり、イライラをぶつけてしまうし、それをコントロールしようと思ってもできない。最悪な場合は「もう一緒に居たくない!」と離婚届を突きつけられるだろうと思っていた。
 
だが今は結婚して2年半が経つが、夫に対してイライラをぶつけることはないし、そもそも機嫌が悪くなることがあまりない。人間だから不調な時はあるが、それはコントロールできるし、むしろそういう時こそ話すためか絆が深まっていっていると感じている。
 
では私がやった「あること」とは何か。
 
それは「感情を言語化すること」だ。
 
想像して欲しいのだが、イライラしている人と話した時にどんなアドバイスをするだろうか。
 
「まあまあ、イライラしててもしょうがないじゃない! パーッと飲んで忘れようよ!」
という感じで、イライラしていることがよく無い状態で、それを忘れることが良いことだと言ってないだろうか。
 
しかし、イライラするということは悪いことではなく情報だと思ってもらいたい。
自分の信念、大切にしていることなどから外れた言動を見聞きすると来るお知らせのようなものだ。
 
そのため、感情が揺さぶられたり、昂ったりした時に「どんなお知らせなのか?」と思いを馳せて感情を言語化し、その感情を味わい切ると、お知らせは消えて無くなる。つまり、平常に戻るのだ。
 
なお、怒りやイライラは忘れることはできない。パーッと飲んだとしても、忘れた気になるだけで、実は心の中に蓄積されていき、いずれそれがバンッと表に出るのだ。
 
感情を言語化する前の私は自分のことを短気な人間だと思っていた。ちょっとした人の発言にムッとしていたからだ。
「怒っているみたいだけど、なんかあったの?」
そんなふうに聞かれることもよくあり、グチグチと文句を言ってばかりだった。
 
しかし、本当のところなぜイライラしたり、ムッとするかまでは考えていなかった。
 
キャリアカウンセリングを仕事とし、人や自分の心理を勉強していくうちに、自分がどんなことを感じているのかを知ってみようと思い至り、感情を言語化し始めた。
 
ある時、仕事で
「ごめん、これやっておいて」
と雑に仕事を押し付けられてイライラした。
仕事のキリが良いところになってトイレにタタタと駆け込み
「あー、イライラする! 何あの言い方!」
と存分に怒る。そして落ち着いて来たら
「なんでイライラしたんだろう?」
と、言われたときの自分に思いを馳せる。頭の中は人には透けて見えないから恥ずかしかろうが構わない。
 
「ああそっか! 雑に押し付けられて、見えない人になったみたいで寂しかったんだな」
という感じに感情が言語化できると、心が納得をしたようにストンと落ち着く。
これを繰り返しやったのだ。
 
こうやっていくうちに、自分自身が感じていることがわかるようになり、機嫌がなぜ悪いかわかるので自分で機嫌をとれるし、なにより機嫌が悪くなることが少なくなった。
 
みやぞんが「自分の機嫌は人にとってもらおうとしないで、自分でとろう!」と言った時、ドキっとしたのと同時に、「ああ、知らないうちにできるようになったな」と安心をしたのを覚えている。
 
イライラしていることが多かった当時の私を知っている人に会うと、決まって言われることがある。
 
「あれ、雰囲気変わったね。
角が取れたというか、優しくなったね」
 
よっぽど当時の私は殺気が立っていたに違いない。
 
そして、私は、今の楽でいられる今の自分が気に入っているのである。
 
 
 
 
***

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2020-07-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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