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あなたの大切な人が「酔っ払いの医者」に手術されないために


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記事:Hiroki(ライティング・ゼミ5月開講通信限定コース)
 
 
あなたは手術を受けたことがありますか?
あるいは、あなたの家族や大切な人が手術を受けたことはありますか?
 
あなたが受けるにしても、あなたの大切な人が受けるにしても、きっと手術前は不安で仕方ないと思います。怖くて、前日は眠れないという人も多いでしょう。
 
そんなとき、執刀医がビールを飲みながら真っ赤な顔で手術室に入って来たらあなたはどう思うでしょうか?
 
「ふざけるな!」「やる気あるのか!?」「こんなやつに手術を任せることはできない」
当然、多くの人はそう思うでしょう。少なくとも、私ならそう思います。
患者さんの命に係わる大事な手術の前に酒を飲む医者などありえない、と感じるのが普通だと思います。
 
しかし、残念ながら日本の多くの病院では、これに近いことがずっと行われています。
 
私は外科医ではないですが、実際に医師として病院で働いている立場からその実態を詳しくお伝えします。そして、私たちが患者として病院を利用するときに安全な医療を受けるにはどうするのが良いのかを考えていきたいと思います。
 
もちろん、実際に手術室に酒を飲みながら現れる医者はいないですし、手術前に酒を飲む医者もいません。
そんなことがあれば手術は即中止でしょうし、その医者は即クビになるでしょう。
 
ただ、お酒を飲んだ後と同じ状態である医師によって手術が行われていることは多いです。
 
「人は17時間以上起きていると、血中アルコール濃度0.05%と同じレベルまで作業効率が落ちる」
というデータがあるそうです。
 
そして、この「血中アルコール濃度0.05%」は個人差があるもののだいたいビールを1~2本飲んだときと同じ値です。
 
つまり、執刀医の状態として、「17時間以上起きている医者に手術される」=「酔っぱらいの医者に手術される」ということになります。
 
そんな状態の人に自分や自分の大切な人の命を預けるのは避けたいですね。
 
では、「外科医が17時間以上起きている状態」とは具体的にどんなときでしょうか。
これは圧倒的に「当直明け」が多いです。
 
通常業務が9時~17時の病院であれば、17時~翌朝9時までは当直の時間帯になります。
当直の時間帯には当直医が病院にいて、入院中の患者さんや緊急で受診が必要な患者さんの対応をします。
当直医はその病院で働いている医者が交代で担当することが多いです。
 
病院にもよりますが当直医は数が少ないので、自分の専門分野以外の診察も行わなければなりません。
例えば、耳鼻科医や眼科医が本来は整形外科の領域である足の骨折の診察や診断を行うとかです。慣れないことをやるので結構疲れます。
 
そして、医師は当直明けにそのまま通常業務を行うという病院が多いです。
前日の朝9時から24時間連続で働いて、そこから通常業務があります。もはや17時間どころではないです。残業なしだとしても32時間は連続で働くことになります。
 
もちろん熟練の外科医たちは飲酒後と同じ状態で手術したからといってそう簡単に致命的なミスをするわけではないですが、当然パフォーマンスは下がります。
 
私が研修医だったときに指導を受けた外科医で、手術の腕も人間性も素晴らしい先生がいました。日々たくさんの手術をこなし、自分が手術した患者さんの術後は休日でも毎日様子を見に来ていました。
 
素人目には当直明けでも普通に手術をこなしていたように見えたのですが、
「自分の親が手術を受けるなら、都合は合わせるから先生の当直明けの日は避けて欲しいって絶対お願いする。何度もヒヤッとしたことあるし」
と話していました。
 
そんな技術も体力もある先生でもやっぱり当直明けの手術は怖いと感じるようです。
それ以来私も「自分や自分の家族が手術を受けるときは絶対に執刀医の当直の次の日は避けてもらおう」と思うようになりました。
 
私と同じように「飲酒直後の酔っ払いの医者に手術されるのは嫌だ」と感じる方は、ぜひ同じようにお願いしてみて下さい。病院にもよりますが、当直の当番は1ヶ月前くらいに決まることが多いので、手術時期によっては応じてもらえると思います。
 
手術を受けるというのは、誰にとっても人生の大きなイベントだと思います。なので、執刀医もベストを尽くせる状態で手術を受けたいですね。
 
「酔っぱらいの医者にかかる」ことを避けるためにもう1つできることがあります。
それが、「できるだけ夜間の救急ではなく病院の通常の時間内の外来を受診する」ということです。
 
夜間救急にはたくさんの患者さんが受診しますが、「昨日の夜から体調が悪くて……」「朝ケガをしたけど、仕事が終わってから来た」という方もいらっしゃいます。
 
しかし、受診する側としては、「専門外の当直医か研修医が検査も十分にできない環境で診療するうえに値段も高い」夜間救急を受診するよりも、「専門医の診察のうえで、十分な検査を行って診断を受けることができる」時間内に受診するほうがメリットは大きいです。
 
もちろん、夜間救急で診療している医者だって朝からずっと仕事をしているので、遅い時間に行けば17時間以上働いていて、「酔っぱらい」と同じ状態になっています。
 
なので、自分の家族が朝から調子が悪いのに「仕事終わってから夜間救急に行けばいいや」と考えていたら、迷わず時間内に行くことを勧めます。
 
さらに、時間外受診が減れば、当直医の疲弊も減って仮眠がとれることが増えるので、翌日手術を受ける予定の患者さんからみても「酔っぱらいの医者に手術をされるリスク」を減らす効果があります。
 
もちろん、医師の違法で過重な長時間労働が無くなるのが1番良いと思います。
ですが、多くの病院でそれができていないのが現状です。
 
そんな状態の中でも「酔っぱらいと同じ状態の医者」にかかることを防いで自分や自分の大切な人の命を守るためにできることを2つご紹介しました。
 
いつかあなたやあなたの大切な人が病気になったときのために、頭の片隅に置いておいて下さると嬉しいです。
 
 
 
 
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2020-09-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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