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秘めたいような、見せたいような―女友達、全員に勧めたい!私の「秘めフォト」体験


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:五十嵐千代(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「脱いでしまった」
 
いやいやいや。まさか。
うん、でも、脱いでしまったのだ。
自分でも信じられない。ついさっきまで、帰りたい気持ちでいっぱいだったのに……。
 
それは「READING LIFEの提供」をコンセプトに、数々のゼミや部活、読書会、イベントやセミナーを開催している天狼院書店の「秘めフォト部」での話だ。
 
―「秘めフォト」自分史上最高にSEXYな一枚を撮るフォト・サービス―
 
ライティング・ゼミを受講するために通っている、渋谷の天狼院カフェで見つけたチラシ。そこには、背中をあらわにしてソファにうつ伏せになっている女性の写真があった。こちらを見つめる彼女は、とてもナチュラルで美しかった。
 
わぁ、すてき……。
うっとりして、その写真をしばし眺めてから「秘めフォト」を検索してみた。
 
ふむふむ。「秘めフォト」参加者から、結婚や妊娠の報告が数多くあるらしい、仕事が捗るらしい、ダイエット効果があるらしい、セラピーと感じる女性がいるらしい……。そして、女性たちの魅力的な写真の数々。
 
私の心をつかんだのは「今までで19歳から64歳までの幅広い年齢の方が参加しています。」という言葉だ。アラフィフになって、「自分を制限しない」ということを最近のモットーにしている私は、俄然興味が湧いた。限定8名。スケジュールを確認し、即申し込んだ。
 
ところが、だ。
撮影前日の夜から、なんだか浮かない気分。
「やっぱり、ちょっと怖い……でも、やめたいわけじゃないし……」心の表面に泡が立っては消えていった。
 
なんだかんだ言って、若い人ばっかりなんだろうな……。
SEXYなんて、私からは程遠くて、こっぱずかしい……。
別に、結婚もセラピーもいらないもん……。
参加費の3千いくらかは諦められるよ……
 
やめていい理由は、いくらでも出てきた。
 
事前メールによると、衣装は用意してあるが持参も可、とのこと。とりあえず準備だけはして、やめたくなったら当日行くのをやめればいいや……。ぼんやりとそんなことを考えながら、ニットのワンピースを用意した。身体の線が出るし、肩をずらせば「SEXYの範疇に入るっしょ!」と、誰もいないのに声に出して言ってみた。
 
当日―
スタジオは清潔感のある白い床と壁。光を感じる開放的な空間に、白いソファーと天蓋カーテンがあった。受付には柔らかい印象の女性が2人。
 
「そんなに露出しなくてもいいですよね」受付直後に私は聞いた。きっと、こわばった顔で。
「あ、そうです……ね。でも、みなさん結構、脱がれますよ」気さくな笑顔が返ってきた。
「え!そ、そうなんですか……」
「でも、自由なんで。どちらでもいいですよ」安心させてくれようとしているのがわかった。
 
参加者は5名。若い人ばかり―ではなくて、ちょっとホッとした。うち2名は2回目の撮影だという。
控室の衣装ラックにはシルク、レース、シフォンなどのスリップやガウン、タイトなワンピースがかかっている。私が自分で用意したニットワンピースは、紙袋の中で所在なげに畳まれたままだ。
 
カメラマンの三浦さんが、作品集を見せながら「これ、この表情。こういう表情してくださいね~」なんて、参加女性たちと楽しげに話している。私は、ぴったりくっつけた両膝の上に、腕をまっすぐにして掌を乗せ、背筋を伸ばして座っていた。無理無理無理!帰りたい、帰りたい、帰りたい。誰とも何も話せない代わりに、無意識にため息が漏れた。
 
しかし、時間は進んでいく。なんの躊躇もなく服を脱ぎ、撮影用の衣装に着替えていく他の女性たちに驚きつつ、その勢いを借りて、私はそろそろと着替え、ラックにかかっていたレースのガウンを羽織った。場違いな自前のニットワンピースと、この場から逃げだしてしまいたい気持ちを胸に抱えて、スタジオに入った。
 
撮影が始まると、目の前で起こっていることが頭では理解できずに、口をあんぐりと開けてしまった。
三浦さんは雑談をしながらバシャバシャ撮っていく。は、早い。
そして女性たちは……まさに「女優」いや「女神」の域だ。
ミステリアスで魅力的な表情、アンニュイな表情、女としての自信、かわいらしさ、貫禄、その人の個性がどんどん溢れてくる。
さっきまでと、全く、違う。な、なにこれ……ここまで変わっちゃうなんて!
 
三浦さんが女性たちをリラックスさせ、魅力を引き出しているのはもちろんなのだが、周りで見ている女性たちからも「わぁ。綺麗」「素敵」「今の表情、いい」と声がかかる。その明るく温かい雰囲気がたまらなく良いのだ!女性は愛に包まれて開花していくって、本当だなぁ……。往生際の悪かった私も覚悟を決めて、順番を待った。
 
カメラの前に立つ―
シャッターを押されるたびに、緊張がほどけていく。
女性たちからも声がかかる。
さらにリラックスして、自分が解き放たれていくのが、わかった。
どんどん……自然体になっていく。
撮影の途中「ほら見て、完璧」と向けられたカメラの画面には、見たことのない私がいた。
 
なんて、きれい……自分でもそう思った。
 
きっと、参加者全員が自分の写真を見てそう思ったことだろう。
笑顔と歓声の中で撮影を終え、迷わず全データ(税込み5,500円)を購入。皆さんにお礼を言ってスタジオを後にした。
 
一緒に参加していた女性と駅まで歩いた。2回目だという彼女は、前回から今日までに、毎日300回の筋トレをして身体を絞ってきた、という強者だ。結局、お昼も一緒に食べ、そこで初めてきちんと名前を聞いた。名前、年齢、仕事など、外側の情報を共有するより先に、普段の生活では見せない顔をお互いにさらした分、安心して気兼ねなく話が弾んだ。
 
「私ね、少なくとも年に2回は秘めフォト撮ろうと思ってるの。それが励みになるから」彼女は言った。そういえば、リピート率86%と書いてあった。実は満足度が一番高いコンテンツ、というのも頷ける。
 
「秘めフォト」を体験して、私は自分の新たな一面を発見した。
より深く自分を愛していこうと思えた。
そして、女性の身体はすべて美しいと知った。
秘めたいような、見せたいような。どちらかといえば、見てほしい。そんな素敵な写真を撮っていただいたことに心から感謝している。
 
「一緒に温泉行こうよ」というように「一緒に秘めフォト行こうよ」と女友達を誘いたい。
いらないものを手放して、疲れが吹っ飛んで、明日の活力になる。女同士できゃぴきゃぴしながら、気が付いたら女っぷりが上がっちゃう。
 
だから、女友達、全員に勧めたい!
「秘めフォト」は、きっと、あなたの新しい扉を開けるから―
 
 

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