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新しい出会いは勢いで!

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:晒谷 昌克(スピードライティング特講)
 
 
「はぁ~」
深いため息が出た……。
 
初日のオンライン受講が終わった後、しばらくボーっとしていた。
「していたと」いうよりも「なっていた」のほうが正確かもしれない。
私は11月3日から12日までオンラインでライティングゼミ集中コースを受講した。
ある事業のためにライティングの技術が必要になり、知人から進められたからだ。
9日間の間に8回の講義を受け、毎日2000文字の課題を提出するという超ハードなカリキュラムだ。受講生は60人ぐらいいた。
 
私は小学生の時から一貫して文章を書くのが嫌いだった。
作文の宿題が出れば、憂鬱になり、いかにして最上部マスで「。」を打って1行を空けるか、ということばかりを考えていた。また、必然的にひらがなの多い文章になった。
自慢じゃないが原稿用紙3枚以上の文章を書いた記憶もない。常に401文字が私の到達目標であり、限界だった。
その私に2000文字の課題である。原稿用紙5枚、いや、文字数なので改行テクニックは使えない……。
 
「必要なことだからやらなければ」という思いで受講を決めたが、人間必要なことがすべて出来るわけではない。しかし、その時は「事業をいかに成功させるか」のほうが重要で、出来るかどうかを考えていはいなかった。ほぼ勢いでの申し込みだった。
 
オンライン講義の冒頭で講師から、この講座は集中ゼミなので、
「通常4か月間をかけてやることを4日間でやる」
「ダイジェストではなくフルである」
「2000文字の課題提出は毎日24時締め切りで9回」
「鬼ハードモードである」
と宣言された。パソコン越しだったが受講者のざわつきを感じた。
 
講義は非常にわかりやすく面白かった。講師は話が上手く、テンポもいいのでぐいぐい引き込まれ、毎回2コマ連続の受講だったが、時間を意識することはなかった。
しかし、最初の宣言通り「ダイジェストではなくフル」だった。
だから、内容が濃く、興味深いのだが、胃もたれを起こしそうだった。
 
開始から3時間が過ぎた頃に
「最初の締め切りは明日の23時59分です。以後毎日23時59分に締め切ります」
「また、2000文字の記事なので、1800文字以上3000文字未満が評価対象です」
「締め切りに間に合わないもの、対象から外れたものも評価されません」
「合格した記事はゼミ主催者のwebサイトに掲載されます」
と課題提出についての注意事項を伝えられて講義は終わった。
 
頭の中で消化不良を起こしている知識を抱えたまま、ため息をつき、ボーッとなった。
 
そして、9日間9回の課題提出は本当に「鬼ハードモード」だった。
寝ているとき以外は課題のことを考えていたと言える。ネタに悩み、構成に苦しみ、文章化にのたうち回った。そもそも作文が嫌いなのである。
 
最初の壁がネタ探しで、人に伝えるような面白い事柄なんかその辺に落ちているわけではない。また、運よくネタが見つかったとしても、そのあとのほうがつらかった。
最後まで読んでもらうために構成し、読者を飽きさせない流れにすることを考えると、頭の中でもやもやたまっているものが全然出てこないのだ。
完全に便秘である。出したいのに出せない……。日常生活においてほとんど経験しない苦しみを文章作りで味わった。尾籠(びろう)な例えだが、バナナを希望しているのにうさぎという状態である。
 
しゃべることは好きなので伝えたいことはあるが、それを文章という形で、しかも2000文字を費やし、講義で受けたポイントに従って、単なる日記ではなくコンテンツ(読む価値のあるもの)にしなければいけない。勢いで受講を決めたことを後悔していた。
 
しかし、5回目の課題提出から私の中で少し変化が起きてきた。
辛いのは同じだが、その中に楽しさも混じるようになってきたのだ。
断っておくが私にM気はない。
 
私はネタを元に300文字くらいで骨格を作り、そこに肉付けしていくという手法で文章を書く。
スラスラと文章が出てくることは決してない。骨格に1500文字以上を付け足して2000文字を目指す作業だ。
 
最初の頃は文も出てこないし、文章を繋ぐのも大変だったが、5日も経つと、慣れてきたのか少しスムーズになってきた。すると、その肉付けが楽しくなってきたのだ。
苦しいと楽しいが同居する不思議な感覚になってきた。
そこからはだんだん「楽しい」の割合が増えていった。
 
講義の中で講師が強調していた言葉、
「理解していると出来るとの間には谷がある」
「自転車の乗り方を聞いて理解してもすぐに乗れるわけではない」
を体感できたような気がした。
出来るようになるためにはやはり数をこなさなければいけないのだ。
 
人生経験で会得には積み重ねが大切だということは知っていたが、良く知っているからこそ、だんだん新しいことにチャレンジすることが億劫になっていて、最初から「やらない」になっていた。
新しい出会いには勢いが必要だった。
 
9回の課題を出し終えた時の開放感と昂揚感は例えようのないものだった。
そして、ライティングを続けてみようかなと考えている自分に気づき、少し嬉しくなった。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2020-12-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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