メディアグランプリ

博多時間はもう許されない


Komiyaさん 博多時間

記事:小笠原 雫(ライティング・ラボ)

 

福岡は住みやすい。そう言われて久しくなった福岡。
福岡に生まれ、福岡に育った私はこれが当たり前だと思ってたし、二年ほど関西で暮らしたけど、関西での生活で感じた違和感たちも、育った風土の違いから来るものだと思ってた。

そうか、福岡って暮らしやすい街だったのか。

最近、福岡が創業特区として「移民」を受け入れ始めた。
住みやすい街だからと、ワラワラとやってきた移民たちが、必ずと言っていいほどブチ当たる問題が、「博多時間」の存在ではなかろうか?
博多の人は時間を守らない。そして遅刻しても悪びれる様子すら感じられない。しかし、この博多時間、本当の意味を理解していない人が多いように見受けられる。

本来の博多時間は……
“ 商売第一の博多商人の家を訪ねる時、約束の時間より前に行くと、ギリギリまで客の迎え入れ準備をしている相手に迷惑をかける。「ちょっと遅れて行くのが礼儀として博多時間が定着した。宴席などでは、特に立場が上の人にみられる習慣」(波平さん)”
引用:日本経済新聞「博多時間」「沖縄時間」って? 訪問先への礼儀
http://www.nikkei.com/article/DGXNASJC25010_Z00C14A5000000/

という昔の習慣なのだが、博多っ子の「よかろうもん(=いいじゃないか)」気質と相まって、今やこの博多時間は遅刻の言い訳と化している。しかし、移民が増えた今、遅刻の言い訳としての博多時間は通用しなくなりつつあるような気がしている(寂しいことではあるが)。

お恥ずかしい話、先日、私はとある方からの紹介でお見合いをすることになった。
結婚相談所を営む仲人先生のブログをいくつか購読させてもらっているのだが、そのブログによると、お見合いの日は、待ち合わせ時間の10分前には待ち合わせ場所にいなければならないと書かれてある。どのブログにも、そう書かれてあるので、これはお見合いの鉄則だろうと、私は更に10分前には待ち合わせ場所に行くことにした。すなわち、待ち合わせ時間の20分前には待ち合わせ場所にいたことになる。

これは、博多時間で生きてきた博多っ子にとっては大変な決断である!(え?)他の風土で育った方には理解できないかもしれないが、博多っ子は「自分の時間」をとても大切にする。通勤に1時間もの時間を使うことは勿体無いことであり、そんな時間があったら会社の近くに住んで、朝の時間をもっと違うことに使いたいのだ。(有り体に言えばギリギリまで寝ていたいのだ)

そんな博多時間の風潮を残す、「よかろうもん」気質の博多っ子が指定時間の20分前には待ち合わせ場所にいる。私はそれだけ、そのお見合いを大切にしていた。それなのに……だ。お相手が遅刻してきた! しかも、悪びれる様子がない。私はその日、30分以上寒い中を待たされたことになるが、博多時間だろうと、許すことにした。

そして2回目のお見合いの日。また遅刻してきた。しかも今度は悪びれるどころか、満面の笑みで焼きたての焼き芋を買って来やがった!

ちょっと待てーーーーーーーぃ!

「あたしぃ~焼き芋が好きなんですぅ~」とか、一言でも言ったか!?
美味しい焼き芋とか要らんから遅刻せずに来い!

美味しいことで有名な店の焼き芋を食べさせることが、その人なりの優しさだったのかもしれないが、だいたいそもそも順番が違う。美味しい焼き芋を買ったための遅刻が許されるのは、もう少し親しくなってから。まだ親しくないうちは、遅刻しないことが優しさ。というか社会人としての基本だったわー。博多っ子の私が寒い中30分以上待たされ、食いたくも無い焼き芋をモゴモゴ食わされたことで、気がつくと心の中で遅刻に憤慨していた。

先日の福岡天狼院書店イベントでも三浦さんが同じようなことを言っていた。東京のイベントでは、皆さん30分前くらいから集まるけど、福岡では皆さんギリギリにやってくる、と。「そうなんです! 三浦さん、スミマセン! 博多っ子を代表して深くお詫びいたします!でも、私はどうしても旅部に参加したいんです!こんな博多っ子に懲りずに、どうか、どうか、福岡旅部の開催をお願いします!」私は話を聞きながら心の中で、そう叫んでいた。

旅部とは本屋が主催する旅行である。旨いものを食って、いい景色を見て、美味しい酒を呑んで、楽しいお喋りをして……といった飲み会の延長上にあるような、ありきたりの旅行ではない。もちろん、旨いものもいい景色もあるが、それに加えてフォト部あり、ファナティック読書会ありと、コンテンツ満載の旅行なのだ。私はまだ参加したことが無いけれど、記事を読んだり旅の写真を見たりするだけでも楽しくて、この中に私がいたら……と妄想は尽きることが無い。

これから福岡は移民たちによって大きく変わっていくだろう。私を含めて博多っ子たちよ、「よかろうもん」気質は大切にしつつ、時間は日本標準時に迎合していこう。そして福岡に旅部を誘致しなければならない! 何故なら……

あたしぃ~焼き芋は要りませんけどぉ~友達が欲しいんですぅ~(怖っ!)。

 

***
この記事は、ライティングラボにご参加いただいたお客様に書いていただいております。
ライティング・ラボのメンバーになり直近のイベントに参加していただくか、年間パスポートをお持ちであれば、記事を寄稿していただき、店主三浦のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

 

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2015-12-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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