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変わりたければ、右腕から洗うべし


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:空飛ぶぺんぎん(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
あなたは、体を洗うとき、どこから洗う?
あなたは、どっちの足から靴を履く?
あなたは、落ち込んだら、どうやって立ち直る?
 
わたしたちは、無意識に行動している。無意識の習慣は45%を占めるとも言われているから相当なものだ。
生活をする上では至極当然のことで、靴は右から履くとか、体は足から洗うとか、わたしたちは、そんなことにいちいち気を配ったりはしない。
わたしたちの頭は考えなくても、体が勝手に動くようになっていたり、傷ついたときに自分の心を守るための反射的な対応が身についている。
 
そのように、人間には、自覚していない行動パターンや思考パターンがある。
人の集合体である組織でも、それは一緒で、会議のときや、部下が上司に怒られるときなど、同じように繰り返されるパターンが多かれ少なかれ無自覚な状態で存在している。
 
わたしの仕事は、いわゆる「組織開発」といわれるものである。
組織で働く人の関係性にアプローチし向上させることを通じて、組織全体をも成長・発展させるサポートをしている。
わたしが関わらせてもらうどの組織にも共通してある願いは、ざっくりいうと「変化したい」だ。
 
「変化したい」の対象は、それぞれの組織によって経営陣や部署単位、部署間のプロジェクトチームなど様々であるが、どんな「変化」を起こすにも一定の手順を踏む必要がある。
それは、次のようなものである。
 
1 自分たちの「今の姿」を良いところも悪いところも含めて認知する
2 理想の姿をみんなで握る
3 理想の姿に向けて、大切にしたいことや行動を決める。
 
要するに、組織の変化のプロセスは、旅のようなもので、自分たちの現在地(今)と目的地(理想の未来)を確認し、そのための旅程や持ち物などを対話によって作り上げていくようなものなのだ。
変化には、現在地(今)確認がまず重要だ。出発地もわからないのに、行先なんて決められない。
 
では、どうやって「今」を見つけるのか。
役にたつのは、「パターン」を見つけることである。
 
会議などで、進行する人や、ますはじめに声を出す人が固定していないだろうか?
問いかけに誰も答えずに、しーんとしていると、課長が急に「●●さん、どう思う?」と発言を促したりしないだろうか?
それが、まさにその組織の「パターン」である。
 
また、進行する人、まずはじめに声を出す人は、それが自分の職務に紐づいた役割だと思って、やっているのかもしれない。
職務に行動が紐づいている。それも「パターン」である。
 
組織にはいろんなパターンが存在するが、その「パターン」を見つけたら、それを自分たちのパターンだと認め、それが自分たちにとって、どういう意味があるのか?そのパターンは、自分たちが望んでいるものなのか?とみんなで考えるのだ。
その過程で、そのパターンを維持することで、望む変化を阻害している要素が浮彫になってくる。
 
阻害要因が浮彫になるとはどういうことか?
関わった組織の事例から、ご紹介する。
 
部長とマネージャーたちのチームビルディングのワークショップで、わたしの問いかけに対し、場が静まり、文字通り、「しーん」となった。
そうすると、部長が「はい、●●さんどう思う?」と指しはじめる。
 
わたしは、そのパターンを指摘し、パターンを変えてみることを提案してみた。
その結果、部長ではないAマネージャーが発言者を促すことになった。
 
些細な変更ではあるが、それでも組織に気づきが起きた。
メンバーは、Aマネージャーから発言を促された方が、気楽に答えられ、部長から促されたときは、「部長が欲しい答えを答えなくてはいけない」と緊張感があったことに気がついたというのだ。
 
これは、その組織では、上司の期待に応えなくてはいけないという思いが、発言する自由さを失わせていたのだ。
 
別の組織の事例も見てみたい。
その組織では、静まりかえったときに、指名するのではなく、少人数に分かれて話をしてみようということになった。
そうすると、意見がないから発言しないのだと思われていたメンバーがどんどん意見を話し出した。全員で話をするときよりも、多くの意見が出て、有意義な時間となった。
 
これを紐解いたとき、メンバーは「意見がないから発言しない」のではなく、「一番最初に意見を言うと、どう思われるのかが不安」で発言ができなかったということがわかった。
 
同じパターンであっても、その奥にある阻害する要素は組織によって異なる。
でも、どんな形でもいい、ほんの少しパターンを変えるだけで、阻害していたものが浮彫になるのだ。
阻害要因を見つけたら、あとはどうやって乗り越えるかだけだ。
 
パターンを見つけ、それを少し変えてみる。
それが変化のきっかけになる。
 
そのためにも、ぜひ提案したい。
変化を起こしたいと願うのであれば、まず、「自分」が無意識でやっている行動に意識を向けてほしい。自分の行動が自覚的でないのに、他の人に、ましてや組織のパターンに意識を向けることなどできない。
自分の無意識を意識化することが、変化への一歩になるのだ。
 
おすすめは、体を洗うとき、右腕から洗うことだ。
きっと、あなたに必要な気づきが生まれるとわたしは確信している。
 
 
 
 
***
 
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2020-12-28 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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