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オタクは世界を救うのか!? ~global otaku generation~


谷口さん オタクは

 

記事:たにこにー(ライティング・ゼミ)

 

「私はオタクです」
オタクであることは社会的に見て、あまりよく思われていない時期があったと思います。しかし、2000年代にメイド喫茶が登場し、『電車男』というコンテンツが映画・ドラマ化されました。そして、コスプレが当たり前になり(ハロウィンの六本木を歩くと、セーラームーンと20人くらい会えます)、VOCALOID(メロディーと歌詞を入力するだけで、人間の声を元にした歌声を合成することができる技術)を使った楽曲がある演歌歌手にカバーされ、紅白で披露されました。

いきなり、矢継ぎ早に情報を並べてしまったので、混乱するかと思いますが、オタクとはなんなのかを、ここで少しまとめておくと、

オタク=マンガ・アニメ・ゲームを中心とするサブカルを愛好する人々

としておきます。
……となると、通勤途中で少年誌を読んでいる人はオタク? 携帯ゲームをやっている人はオタク? と考える人が出てくるかと思いますが、ちょっと違います。
オタクはポジティブワードではなくて、揶揄する言葉であり、マンガ・アニメ・ゲームを生活の主においている人の事を指します。また、往々にして人とのコミュニケーションが不得意で、結果的に二次元の世界に熱中する人のことを言います。
過去に彼らは嘲笑の対象でありました。また、何かしら事件が起きて、オタクグッズを持っていることがわかると、「やっぱりオタクは危ない」とワイドショーのコメンテーターが発言していました。

しかし、最近では、芸能人がオタクであることを公言し、番組でオタク愛を語り、支持者を増やしていくということが不思議ではなくなりました。「イロモノ」として見られている可能性は否定しませんが、10年前と今では雲泥の差であるといえるでしょう。

そして、オタクが愛好する文化そのもの(以下、オタク文化)はあらたな領域に進出しています。

オタクはある物事に熱中する人たちのことを指します。これは、ある意味で日本が世界に誇る「匠」と言い換えることができるのではないでしょうか。

匠といえば、昨年話題になった『下町ロケット』のような中小企業にいる熟練工を想起する人は多いのではないでしょうか?
日本が世界に誇る加工技術というのは、『下町ロケット』の世界だけでなく、実際のことなのです。

皆さんが使っている携帯電話や自動車は機械です。その機械を作る機械、たとえば、きれいな流線型を描くための加工機や、一つの鉄の塊からネジやフレームを作り出す機械など……それらを、総称して工作機械といいます。

この工作機械を作る会社は世界に数多くありますが、世界トップ10のうち8社は日本企業ということをご存知でしょうか? ある企業は1980年代から現在まで世界ナンバーワンの売上を維持しています。
世界ナンバーワンシェアを誇る携帯電話の切削技術も日本の工作機械があるがゆえに成立するといっても過言ではありません。

日本人は勤勉で熱中して「道」を究める文化があります。たとえば、剣道や柔道。道は終わりなく、常に鍛錬が必要である、ということなのでしょう。

それならば、工作機械を作り、加工技術の精度を上げ続ける日本の工作機械は「機械道」といえるでしょう。そして、その工作機械が世界技術力発展、経済発展に貢献しているのです。

さて、匠の話からオタクの話に戻しましょう。
日本から生まれたオタク文化は今、世界中の人々から熱烈な歓迎を受けていることを知っていますか。
世界には1000以上ものオタク文化を愛好する人々が集まるイベントが開催されていることを知っていますか。
プロゲーマーが存在し、彼らが年収で何十億ものお金を稼ぐことを知っていますか。

オタク文化は世界の人々とコミュニケートする一つの手段であるのです。政府もそれに気付き、知財戦略本部やcool japan事業でオタク文化を中心とするサブカルチャーの輸出を本気で議論し、二次創作物に対する具体的な保護策を内閣総理大臣が発表する等、動きは活発です。

オタクは今、ネガティブな存在ではなく、新しいタイプの人類として認知されているのです。そして、オタク文化を通じて、世界の人々と語り、理解を深めるということが可能になっているのです。

世界のオタクは日本から発信される最新のオタク文化コンテンツが自国にやってくることを熱望し、場合によっては自己で輸入して、日本語を勉強して、コンテンツを楽しもうとしています。

極めつけは、オタク文化を通じて日本を好きになり、日本の大学に留学するオタクもいるのです。

今や、オタクは日本文化を愛好する世界の人々とのことであると考えます。彼らは、マンガ・アニメ・ゲームが日本を知るきっかけとなり、日本文化を愛好してくれる存在であるのです。そして、日本のオタクは世界のオタクを繋ぐ架け橋となるのでしょう。

時代は変わりました。
オタク文化は世界の相互理解に貢献するキーツールとなりえるのです。オタク文化を愛好する世界の人々は日本のトレンドに敏感です。日々、インターネットで日本の情報を仕入れ、自分のライフスタイルに取り入れていく。そして必然的に日本発のオタクグッズを手に入れたいと思い、日本に訪れる。
日本政府は彼らの行動を見て、オタクコンテンツが経済的・社会的に重要であると考えたのでしょう。そしてその先にある、オタク文化を通じた相互理解を目指すことを提言しています。

そう、オタクが世界の平和につながる、かもしれないのです。あまりにとっぴな発言かもしれませんが、10年前と今の環境変化を考えれば、10年後、オタクが世界を救うキーワードになっていてもおかしいと誰が言えるでしょうか。
工作機械のようにオタクが世界の「何かしら」の発展に貢献する社会がそう遠くはない未来にあるように思えます。

「私はオタクです」
「僕もオタクです」

それが挨拶の一つになることを祈りつつ。

 

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2016-01-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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