メディアグランプリ

モテたい女性必見 意中の男性を攻略する方法


記事:田村将太郎さま(ライティング・ゼミ)

 

ストライクかな……。ギリギリ。
いいねー! どストライク!!
うわー、なしだな。大きく外れてボールだな。
おっ、お前はそこのボールにまで手を出すかー。ストライクゾーン広いなあ。

一見、野球のバッターについての会話であるように聞こえる。そうであるとほとんどの方が思っただろう。しかし、実は違う。この会話は、女性の「アリかナシか」について論じている男性同士の会話である。

日常生活において、我々男性は数え切れない数の女性と出会っている。すれ違うだけの女性を含めれば、無数の女性と出会っているが、だいたい「アリかナシか」の判断をしてしまっていると思う。カップルで歩いている時に、彼氏の方が、ついついすれ違う女性を目で追ってしまって、彼女に「何で他の女の子ばっかり見てるのよっ」と怒られてしまうこともしばしばある。しかしそれは、「オス」としての習性であり、無意識下で行ってしまっていることであるので、どうか責めないでいただきたい。

女性の方には申し訳ないが、男は皆、女性に対して「アリかナシか」の判断を常に下している。無意識の中で、だ。男とはそういう生き物である。それはまるで野球におけるバッターが「ピッチャーの投げた球を打つか打たないか」の判断を常にしているようなものである。

「アリな」女性はすなわち「ストライク」である。バッターはストライクゾーンのボールにしか「手を出さない」のでぴったりな表現だと思う。男として迷わず打ちに行きたくなるような女性は「どストライク」と表現する。これはよく使うような言い回しだろう。
反対に、手を出せないような大きく外れたボールにはなかなか手は出さない。つまり「ナシな」女性は「ボール」である。

「じゃあ、ストライクゾーンに入っていない私は手を出しえもらえないのかしら!?」

そんなことはない。星の数ほど男がいるとすれば、男のストライクゾーンも星の数ほどある。
バッターにとってのストライクゾーンは「絶対的なもの」ではなく「相対的な」「主観的な」ものであるからである。
それはすなわち、各バッターごとに「好きなコース、球種」が全く違うということである。
高めの球が好きなバッターがいれば、もちろん低めのボールが得意なバッターもいる。直球が好き、変化球が打ちやすいなどなど……。
人によっては「手を出さない」かなりコースを外れたボールでも、平気でヒットにしてしまうバッターがいるかと思えば、ど真ん中の振れば必ずヒットになるような、甘いボールを、平気で見逃すバッターもいるということだ。ある人にとってはボールでも、ある人にとってはストライクになりうるということである。

ちょっと高飛車の子が好きだったり、黙って付いてきてくれるような子が好きな人もいる。細い子が好き、ふくよかな子が好き、変化球みたいな変わった子が好き……。
私のストライクが必ずしも他の男性のストライクではない。
つまり、男性の女性に対する好みは千差万別であるということだ。

そこで女性の皆さんが意中の男性の「ストライクゾーン」に入っていくためには? この人ステキ! という男性に好かれるためには?
あなたがもし、どこからどう見ても「どストライク」な美人さんであれば、何もせずとも多くの男性のストライクゾーンに入っていくことができるだろう。しかしながらほとんどの女性はそこまで自信がないと思う。
そこで、私はぜひ「キャッチャー思考」をお勧めしたい。

私が野球をやっていた頃はキャッチャーというポジションをやっていた。キャッチャーとは
バッターの特徴、クセ、得意な球、苦手な球、傾向などを分析し、ピッチャーにどんな球を投げさせるかを組み立てるポジションである。
このバッターはこのコースが得意だから手を出してくるんじゃないか。
前の打席でここのボールに手を出したから次もボール球でも振ってくるんじゃないか。
このようにに分析をして、バッターを「攻略」していく。

女性にもぜひ男性を「攻略」していただきたい。
男性の好みの「コース」や「球種」を分析し、探っていく。
前回の「打席」ではどんなコースに手を出しているか、傾向をつかんでいく。
そうやっていくと自ずと「どんな子が好みであるか」がはっきりしてくると思う。
さっぱりした女の子が好きなのか、ふわっとした子が好きなのか。外見だけでなく、優しい子が好きとか、自己主張のある子がいいとかもあるだろう。
あとは、その人好みのストライクゾーンに飛び込んでいくだけである。
「サバサバした女」になってみたり「ゆるふわ女子」になってみたり。
自分自身を、配球して、組み立てていく。そうすれば、必ず攻略できる。

ここで難しい部分が「女性の理想=目当ての男性の理想」になることは稀であるということ。
いくら女性が一生懸命自分を磨いて「豪速球」になれたとしても、目当ての男性が「ゆる〜いカーブ」が好みだった場合、なかなか手を出しづらいということである。ここが「キャッチャー思考」の肝である。

*******
先日、彼氏がなかなかできないという知人の女性に、この「キャッチャー思考」をアドバイスしてみた。すると一通り話を聞いてくれた後、私にこう言った。
「田村くんは思いっきりワンバウンドしているけどね」
女性も男性のように、男性を見るストライクゾーンを持っている。
「ワンバウンド」の球を振るバッターはなかなかいない。
おもいっきりボール球であるからである。

私のような「ワンバウンド」な男でも軽々と「ホームラン」にしてくれるような女性が
私の前に現れることを願うばかりである。

 

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2016-02-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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