メディアグランプリ

はじめての「ひとり」体験



記事:若山 裕美子さま(ライティング・ゼミ)

 

 

 

なんか、イケナイことをしているみたいだ。

ひとりで、こんなことをしているなんて。

 

そんな想いとは裏腹に、今していることに、高揚感を覚える自分がいる。

なぜだろう?

恥ずかしくないように、部屋を薄暗くしているのに。

はじめて、だからかな。

 

数日前のことだった。

私は戸惑っていた。

ネットで「ひとりでやった経験がある」という書きこみを見つけてしまったからだ。

 

え、ひとりで?

恥ずかしくないのかな。

てか、友達のみんなも本当はしているのかなって。

 

よくよく見てみるとアンケート調査結果には、20代女性の3人に1人が経験ありと書いてあったのだ。

 

まじですか。

みんな、そんなにしているの?

私だっていまだにやったことないのに。

 

わなわなと身をふるわせる。

20代女性の枠に入る私が経験をしていない。

そういうことが、なんだか恥ずかしい話に思えてしまったのだ。

 

ひとりでなんて……という嫌悪感なのか、それとも背徳感なのだろうか。

なかなか、行動に移すことができなかった。

でも迷いに迷って、ええいと勢いのまま、今に至る。

 

 

タッチしてみて、感度がよくなければ少し強くしてみる。

表面をやさしく指先で、右、左へと滑らせてみる。

 

方法はすみずみまでネットで調べた。

もしものときは、どうすればいいか?という対処法まで。

それはもう、それを実行するためにチマナコになって調べたものだ。

 

どこかな……。

さぐり、さぐりながらも、確実に求めているものをみつけだす。

 

あ……。

やっとみつけた。

 

緊張と恥ずかしさで顔が紅潮してくる。

こわばる体をやわらげようと深呼吸して、

「リラックス、リラックス」と心の中で唱える。

 

心をきめて、おそるおそる中に入れる。

入れると、だんだん迫りくる感じがしてくる。

 

ああ、くる。くる。

どんどん、私のボルテージがあがっていく。

 

 

もう……もう……!

 

「あ~~~! わたぁしの、こーいはぁ~♪」

 

 

ん~! やっぱカラオケは最高。

実は、ここ最近になって「ひとり○○をやってみよう」と思い立ち、ネットで何をしようか検索をしていた。

そこで出てきたのが、ひとカラこと『ひとりカラオケ』である。

未経験の私は、あらゆるサイトでひとりカラオケのことを調べまくった。

なれないタッチパネル操作もなんとか頑張り、曲を入れることができた。

なれないことばかりだが、こういうのも楽しいもんだ。

ひとカラは現在、市民権を得てきていて、ひとカラのための料金も存在するくらいだ。

といっても、やっぱりやるには勇気がいる。

 

店員さんに「この人、ひとりでかわいそうだな」って思われないかなぁ、とか。

なんだか、心配になるんですよね。

悪いことしているわけじゃないのに。

 

でも、安心してください。

一回やってしまえば、どうってことはありません。

 

まあね、たしかに店員さんに「他の人はいないの?」って、顔されたけど。

ええ、されましたけどね!

気にしなくて大丈夫です。開き直ってしまいましょう。

別に、ひとりだっていいじゃないかって。

ひとり○○は、もう当たり前の時代なのだから。

 

たしか、3年前くらいからひとり○○が流行ってきた。

見かけたのは、ティーン向けのファッション雑誌の特集であった。

 

初級がひとりでお弁当、ひとりで喫茶店、ひとりで映画鑑賞。

中級がひとりで回転ずし、ひとりでライブ参戦、ひとりカラオケ。

上級がひとりで遊園地、ひとりでプリクラ、ひとりで焼き肉、ひとりで旅行……etc.

 

いや、もう、どこからツッこんでいいか分からない。

こんなの、ブームじゃないだろ、ふつうだろと思うかもしれない。

だけど、高校時代の私にとっては願ってもいないブームであった。

なんでも「一緒にしよ~」と友達に言われ、窮屈していたからだ。

 

ひとりでスタバにいけることを、友達に「ありえない」と非難されたし。

一緒にいかないで、ひとりで通学すると尋常じゃなくキレられた。

 

だから、ひとりで何かをすることが好きだった私は、やっと転機が訪れたと言わんばかりに嬉しかったのだ。

 

友達や恋人、誰かと一緒に遊びに行くのも食事をするのも、たしかに楽しい。

でも、誰かといる分、ものすごく気を遣う。

自分の思うようにやりたいことができなくて、疲れることだってある。

気を遣いすぎる人は特にだ。

 

その疲れを癒す方法が、ひとりで何かをすることでもあるのだ。

ひとりでなら自由に自分をさらけだしたって、誰も笑わない。

料理を注文するのも、相手を気にせず自由に頼める。

ひとりでだって楽しめることはたくさんあるし、いろんな発見もある。

それに、何よりいいのは、改めて隣にいてくれる人たちの大切さや有難さがわかることである。

 

そういう意味でも、ひとりで過ごす時間を大切にしてみてほしい。

ひとりで何かをすることは、恥ずかしいことじゃないし、気にしなくていいと思います。

ビバ、ひとりライフ!

超初級者は、まずはひとりでコンビニ買物をするからでもいいでしょう。

 

あ、さっきの歌いだしが松田聖子さんの『青い珊瑚礁』っていうのは気づきましたか?

古いなんて言わないでくださいね(笑)

これでも、好きなので。

 

さて、ひとりカラオケをコンプリートしたから、次はどういうことをしよっかな。

ひとり回転ずしもいいし、ひとり焼き肉でもいいなぁ。

 

 

***
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2016-03-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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