メディアグランプリ

つくりおきのススメ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事;岡 智子(ライティングゼミ日曜コース)
 
 
料理の「つくりおき」にはまっている。
 
きっかけは、定年退職した夫が、昨年、一念発起して、半年間、職業訓練校に通うことになったことだった。何かの形でサポートしたいな、と思って、お弁当作りを始めた。2人でフルタイムで働いていた時は、お弁当を作る余裕がなかったが、私も会社勤めを辞めてフリーランスになったので、少し時間ができたので、結婚して24年で初めて、「愛妻弁当」に挑戦することにした。
 
当初は、自然解凍の冷凍食品を詰めていたが、ある日、友人の一人がFacebookで、週末に作り置きをしたというおかずを詰めたお弁当の写真を、アップしていた。毎日、自然解凍のおかずと卵焼きとプチトマトでは、なんとなく物足りないな、と思っていた矢先に、彩り豊かな手作り感満載のお弁当箱を見て、「いいなぁ」と思ってしまったのだ。
 
お弁当に入れることが当初の目的だったので、私のつくりおきは、基本的にはメインのおかずではなく、サブのおかずになるものが多い。ひじきや切り干し大根といった乾物の煮物、インゲンやブロッコリーなどの野菜の和え物、きんぴらなどの甘辛炒めなど定番のものが多いが、今はたくさんのレシピ本やレシピのサイトがあるので、少しずつ、レパートリーを増やしつつある。
 
私がよく参考にしているのは、nozomiさんという人の「つくおき」シリーズのレシピ本。web版もあるが、本をぱらぱらめくりながら、何を作るかを考えるのも楽しい。
調味料も進化していて、白だしやめんつゆといった鉄板の物に加えて、調理酢や海外のものなどもいろいろあるので味のバリエーションも広がる。
素材は旬の野菜を使うことが多い。旬の野菜が山盛りで安く出ていると、何か作れないかな、と思ってレシピ検索をするが、下処理をした冷凍野菜もいろいろ出回っていて、けっこう便利だ。
 
つくりおきは、15分とか20分という時間でできてしまうものが多い。長くても30分くらいの調理時間で作れるものを選んで作る。同時進行で集中して作ると1時間で3品くらいはできてしまう。
例えば、切り干し大根を軽く洗って水に浸したら、冷凍枝豆をさやから出して、塩こぶひとつかみと調理酢を混ぜただけの簡単な浅漬けを作る。ピーマンとちくわを細切りにして、きんぴら風の味付けで炒める。戻った切り干し大根を、めんつゆとお酒と醤油で煮る。これだけでも1時間あれば楽勝である!
鍋一杯に切り干し大根の煮物ができると、なんだかとても幸せな気分になるし、できたそれぞれのものを保存器に入れて冷蔵庫にしまう時には、大きな達成感がある。
 
つくりおきのメリットはいろいろある。ひとつ目はやはり、経済的なメリット、以前はよく市販の総菜を買うこともあったけれど、自分で作れば、1パック分の値段で5倍から10倍ぐらいの量が作れる。味付けも自分好みにできる。そんなに一度に食べられない、と思うかもしれないが、そこが「つくりおき」たるゆえん。一度に食べずに、少しずつ使えばよいのだ。たまに、どう考えても作りすぎたな、というときは、コミュニケーションツールとして、友人や近所の方におすそ分けをする。先月、1キロ炊いた山椒ちりめんは、10人以上の友人、知人に配って大好評だった。
 
2つ目は、すぐに食べられること。もともとはお弁当のおかずのためのつくりおきだが、小腹がすいた時に、おやつ代わりにつまむことができる。甘いものは罪悪感を感じて躊躇してしまうけれど、冷蔵庫を開けて、保存容器の中の、いんげんの胡麻和えを2,3本つまむと、それで満足できたりする
 
3つ目のメリットは、食事の時の「もう一品」になる、ということだ。我が家では晩酌の習慣はないが、それでも時々、食事時に「何か飲もうか」となった時に、ちょっと小鉢に盛るものがあると、居酒屋感覚で楽しくなるし、メインのおかずの箸休めにもなる。
 
夫は、5年前に定年退職してから、家事に目覚めたようだ。掃除も丁寧だし、洗濯物の干し方にもこだわりがあって、私は安易に手を出せない。食事に関しては、私が朝食と昼食を担当、私が仕事の日は、私が2つお弁当を作り、夫は家でそのお弁当を食べる。夕食は夫の担当だ。夜の食卓には、夫の作ったメインのおかずと、私の作ったつくりおきのおかずが並ぶ。
 
2人でフルタイムで働いていた時は、お弁当や、つくりおきを作る余裕がなく、夜は2人で外食をして帰ることも多かった。それはそれで楽しいこともあったが、2人で作ったものを並べる夕食は、とても豊かな気持ちにさせてくれる。
 
ほんの少しの手間と時間でできるつくりおきで、あなたの食卓を、より豊かなものにしてみてはどうだろうか。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325


 


2021-06-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事