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メディアグランプリ

私の大好きなまち、女川


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記事:忠内 樹(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
私の変化点となった出会い、それが女川との出会いです。女川と出会うまでは「会社の中で流されるままに生きるのがいい、みんな同じ、どんぐりになればいい」と思っていました。女川と出会って、「みんな違っていい、同じどんぐりでもカラフルがいい」と思えるようになり、未来が明るく見えました。今回はその女川への感謝を込めて、出会いを綴ります。
 
宮城県女川町。東日本大震災で被災したまちの1つです。東日本大震災の震源から近く、津波、さらには津波が山にぶつかった勢いで町中が海に飲まれた町です。
 
女川との出会い
 
初めて女川を知ったのは、2015年2月。当時たまたま見つけた東京でのイベントに女川の須田町長が登壇し、女川駅の新駅舎がオープンするということを伺いました。女川のことを全く知らなかった私にとって、新しい駅舎という言葉になぜか惹かれ、いつか行ってみたいと感じたのを覚えています。それから数ヶ月後、2015年5月。ETIC主催の「東北オープンアカデミー」で念願の女川訪問が叶いました。
 
それまでの私は、震災後の東北、特に津波の被災地に行くことにとても抵抗がありました。津波の被害や事実と向き合う怖さから逃げていたのだと思います。行っても現地の方々、ボランティアの方々の足を引っ張るだけだと諦めていたのだとも思います。
 
そんな時見つけたプログラムは、2泊3日の滞在を通して女川で活躍する女性のお話を伺い、今後の自分のアクションに繋げるという「地方で働く女子の幸福論」、通称「女川女子会」。もともとは南相馬で実施される他のプログラムに参加したいと考えていましたが、スケジュールとそのときの気持ちで選んだプログラムが女川女子会でした。
 
初めての女川
 
初めての女川訪問、かつ、全く知らない人たちと数日間過ごすということで、初めはとても緊張していました。でも、久々の東北新幹線の中ではワクワクしていて、あっという間に仙台に着きました。乗り換えを間違えないように、石巻では迷子になりながらも無事に石ノ森章太郎のイラストにラッピングされた車両に乗り込みました。
 
集合時間よりも数時間早く到着し、女川駅舎に併設された「ゆぽっぽ」に行き、温泉を堪能して移動の疲れをとりました。芸術性の溢れた素敵な天井を眺めながら、のんびりゆったり温泉につかり、心もリラックスできました。
 
滞在先である「エルファロ」はトレーラーハウス型のホテルで、着いたときはライトアップされているのがとてもかわいらしく、素敵なところに来たなという印象を持ちました。エルファロはもともと女川で宿泊業をされていた方々で運営されていて、話しかけたら手を止めてエルファロのお話をしてくださいました。お話を伺って女川の方々は皆さん協力しあって前に進んでいると感じました。
 
女川の方々との出会い
 
観光協会のマキコさんから、女川の震災当時の状況、実際の被災地の状況を聴いて、見て、知らなかった事実がどんどん目の前に現れてきました。正直、とても辛かったことを覚えています。目を背けてきたことに対する後悔、聴いても何も思いつかない自分のふがいなさ、恥ずかしさでいっぱいになりました。
 
私が訪問した頃は女川の生活の拠点として「きぼうのかね商店街」にさまざまなお店が集結していました。訪問したのは「みなとまちセラミカ工房」。「色を失くしてしまった街にスペインタイルで彩りを添えたい」という想いで立ち上げたナルミさんのお話を伺いました。もともとは陶芸好きの主婦、震災を通してできることからやる、その行動力に驚かされました。実際の展示品やナルミさんの作品を見て町を明るくしていきたいという想いがどういうイメージなのかを膨らませ、次に来たときにはスペインタイルの絵付け体験をして、私も女川の町の彩りに関わりたいと思いました。
 
その日の午後は、女川で震災後にどういう暮らしや働き方をしてきたのかを、マキコさん、ナルミさん、女川さいがいFMのマチコさんからお話を伺いました。特にナルミさんのお話の中で、どうやったらできるかを考えて行動するというお話が私の背中を押してくれました。それまでの私はできないのにできないといえず、モヤモヤする日を送っていました。ナルミさんは震災後、ヘルメットをかぶって建物の片付けをお手伝いしていたといいます。できることからやってみるということが大切だと感じた時間となりました。
 
夜は「きぼうのかね商店街」の「セボラ」で女川の女性陣との懇親会。「ガル屋」からビールを調達して、ホヤづくしのお料理と女性陣との会話、とても楽しかったことを覚えています。震災のことを教えて貰いながらも、今を一生懸命生きて、楽しんでいる皆さんのお話がとてもキラキラしていて、生きること、はたらくことが素敵だと心から実感しました。
 
女川で生きている皆さんの活力、それは言葉では表せない熱量があり、とてもキラキラしていて神聖なもの、そして、人それぞれの輝き方があることを教えてくれました。「これからの人生を自分らしく生きたい」と初めて気付かされた、そんな出会いでした。
 
「人として大切なこと・ものを大切にする」「できない理由ではなくできる理由を考える」「チャンスは思いがけず来るもの、それをつかむのは自分次第」
 
女川での出会いが私を前向きにしてくれました。ありがとう、女川。
 
 
 
 
***
 
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2021-06-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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