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やらかし屋


やらかし屋

 

記事:のんさ~ん! さま(ライティング・ゼミ)

私はやらかし屋である。いつでもどこでも何かしらやらかしてしまう。そういうわけで、たまに実家に帰った時も必ず親に「お前が帰ってきたらいっつも何か事件を起こすけん、お父さんたちのペースが乱される」と言われてしまう。例えば、車である場所に送ってもらい、ついた直後に大事な物を忘れてしまったことに気づいたことは多々あるし、大事な用事を忘れては、慌てふためき周りを巻き込むのである。一人暮らしをするときも、海外に行く時も何かしらミスを犯し、迷惑をかけてしまう。私はそういう時はいつも「ほんとやらかすよね~、私。」と父に笑いながらはぐらかすのである。他にも面接官にあなたは天然ですか? と問われるほどの失態を犯すし、後から考えると、なんで私あんなことしてしまったんだろう? という過ちも犯す。まだまだたくさんの物凄いやらかしをしているのだが、あまり記憶にない。そして、いつもなんとかなるさ思考。こういうところが何度もやらかしてしまう根本的な問題なのかもしれないが。

 

 

そして、先月もやらかした。

 

 

私は先月、天狼院旅部に参加するため、福岡からはるばる東京へと旅立った。まず、しっかりとした計画を立てておらず、旅部前日に東京へ着く予定だったのだが、そのための宿泊先を予約しておらず、当日になって慌てて探し始めた。何とか見つかって予約をとったはずが、東京の天狼院に到着し、一息ついたと同時に今日宿泊するはずのカプセルホテルを確認しようとしたところ、予約の登録が行われておらず、すでに満室状態になっていたのである。

私はここで事態の深刻さに気付く。宿がない。そして初めての東京の街であるため、右も左もわからない。東京に住んでいる友人に連絡を入れたものの、いきなりであるため返信も来るはずがない。このまま野宿か……ネットカフェはどうだろうか……東京の天狼院にきてウキウキ状態になるはずの私が一気に崩壊し、冷や汗をかくほどの焦りに迫られていた。

すると、天狼院スタッフの菜摘さんが現れたのである。私はもうこれは尋ねるしかないっ! と意を決し、涙目になりながら今の私の状況を説明したのである。画面越しでしか会ったことのない天狼院の一人の客がこんな失態を犯して、旅部前日という忙しい時間に本当に迷惑で申し訳ない……という気持ちでいっぱいであった私の状況を彼女は真摯に聞いてくれて、対応してくれたのである。こんな私に手を差し伸べてくれて、本当に感謝と謝罪の言葉しか出なかった。そしてこんな私なのに、東京天狼院の皆さんが温かく迎え入れてくれたのである。

 

 

……が、私のやらかしはこんなところで留まることはなかったのである。

 

天狼院旅部で映画部や雑誌編集部、フォト部など様々なイベントを通して江の島を満喫した私は、すっかり東京天狼院の皆さんとも打ち解け、別れの寂しさを少しずつ感じていた。

その日の夜、夜行バスで神戸へ向かう予定だった私は、今度こそ失態を犯してはならないという気持ちを持って、出発の時間に余裕をもって店を出ることにした。すると、私を心配してくださった天狼院のお客さんが案内をしてくれることになり、その案内で自分が一人で向かっていたら違う目的地に向かっていただろうことに気づいたのである。危なかったね~と話していたところ、私ははっ! とした。天狼院書店に預けていた荷物を忘れてきたのである。もう一度書店に戻ってバスターミナルへ戻るのはギリギリの時間だった。もう、どうして私はこんなんなのだろう。本気で自分で自分を責めずにはいられなかった。持ち前のポジティブさも発揮できるわけがなかった。そして、案内してくれている方にも本当に、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。ほんとにこんな私でごめんなさい。こんな私なのに助けてくれてありがとうございます。繰り返し、繰り返し私はそう言葉にした。すると案内をしてくれているお二人は、早めに気づいてよかったねぇ、まだ間に合うよ、大丈夫といって私を励ましてくれたのである。私のせいでこんなことになってしまったのに、いやな顔一つせず、付き合ってくれている。本当にまたもや泣きそうになった。そうして私は無事にバスに乗ることができ、感謝のお別れを遂げたのである。ついでにいうと、神戸から福岡へ帰る時も、バス停までわざわざ若い女性二人に案内してもらった……(笑)

 

私は今回の旅部に参加して、正直、江の島のことは日に日に記憶が薄れていっている。しかし、東京天狼院の、私のイメージに反して明るかった美鈴さん、やっぱり最後までかっこよく頼れるおねぇさんだった菜摘さん、そして憧れで、たくさんお話ができて嬉しかった川代さんをはじめ、スタッフの方々。もちろん三浦さんも(笑)私と同じように、いや、私よりもずっと昔から本が大好きで、天狼院書店をこよなく愛していらっしゃる東京天狼院のお客さん方への想いは日に日に強くなっているのである。皆さんが、あまりにも素敵な方ばかりだったので、また会いに行きたいと、旅部が終わって約二週間後の今、この思いが溢れているのである。

 

あぁ、本当に参加してよかった、そしてこんなにハラハラドキドキの濃い旅になったのは、私がいつもやらかし屋だったからかもしれない、と思うのである。あの時、ちゃんと予約が完了していれば、こんなに東京天狼院のスタッフさんと親密になれていなかったかもしれない。三浦さんにもあほだと笑い飛ばしてもらうこともなかっただろう。バスターミナルまで迷わず一人でたどり着いていたら、こんなに東京天狼院のお客さんに私を知ってもらえなかっただろうし、こんなに感謝の気持ちを抱くことはなかったかもしれない。私のこのいつも周りに迷惑ばかりかけてしまうダメダメでくそポンコツな性格は、裏を返せば助けてもらうことの達人ともいえるのではないか。そうであるとすれば、私ほど幸せ者な奴はいないのではないか。

 

そうはいっても、どんな本にも与えることが大事であると書かれている。与える人が与えられるのだとも書かれている。それは自然なことなのだ。もらってばかりの奴が与えられるわけがない。でも、私は何も与えることができていないのだ。いつも手を差し伸べてくれる、家族、友人、いろんな場所で出会った仲間たちに、いつも優しさを、思いやりを、幸せを受け取ってばっかりだ。そんなのは嫌だ。心の底からそう思う。私ばっかりもらっていてはダメなのである。なぜだかわからないが、そんな直感的な気持ちが私を焦らせる。焦らせて、もっと成長したい、与えられるようになりたいという気持ちを強くしている。

 

 

 

必ずまた東京天狼院にお邪魔します。そして、あの時受け取ったものたちを、今度は私がお返ししようと思っています。その時までどうぞ、よろしくお願いしますね。

 

やらかし屋の私は一体どんなものを人に与えていこうか。

 

***
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