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「胃がんはなくなる」人間ドックで胃の検査に引っかかり、精密検査を受けた30代の私に医者は言った



記事:高橋和雪 (ライティング・ゼミ)

 

 

*本記事の内容はあくまで一説です

 

「胃がんはなくなる」

と医者は言った。

 

「なくなるんですか!」

胃の精密検査が終わり、その結果を聞いている最中、私は驚きのあまり叫んでしまった。

 

 

 

7月のある日、人間ドックに行った。

会社の都合で行かないといけないというのもあるが、ここ最近胃の調子があまり良くなかったので、自分の体の状態を見るにはちょうど良いタイミングだと思った。

 

東京都武蔵野市に、私がお気に入りの病院がある。

そこで過去2年間、人間ドックを受けてきた。

今回で3回目である。

お気に入りのポイントは、お昼に出る御飯がとてもヘルシーなこともあるのだが、午前に受けた結果が午後には分かり、医者が結果をすぐに解説してくれる所である。

 

35歳以上の方ならお分かりかもしれないが、人間ドックなので不通の健康診断より色々な検査を行う。

血液検査、身長体重測定、聴覚と視力検査等の基本的なことだけではなく、マンモグラフィやバリウムを飲んでの胃のX線検査まである。

 

朝に病院に行き、色々検査を終えて、美味しいお昼を食べ終わった時にはもう午後1時半。

今回も大きな問題はないだろう、でも胃のことで何か言われるかもな、と軽い気持ちでいた。

 

自分の呼ばれる順番がやたらと遅い。

30分経っても呼ばれない、既に時計は14時を示していた。

いくら本を読んで暇をつぶしているとはいえ少し待ち疲れてきた。

 

これは、自分の健康に何か問題があって、説明に時間がかかるから先延ばしにされているのではないか、とふと恐怖に襲われた。

ただの思い過ごしだろうと思いつつまた待ちはじめる。

 

さらに20分後、やっと名前が呼ばれた。

医者は開口一番、

 

「だいぶひどいね」

 

と言った。

 

「ええっ!!」

寝耳に水であった。

 

「あの、もう少しマイルドな表現できませんか」

と、心の中で突っ込みつつ、本当に驚いた。

今年も何もない、と言われて終了のつもりが、悪い予感が当たってしまったようだ。

 

胃と大腸が悪く、コレステロールは要観察とのことだった。

 

「胃と大腸は精密検査必須だから。これ紹介状」

 

と、紹介状を医者に手渡された。

 

「あと、コレステロールについてはこれから指導があるのでしっかり話を聞いてください」

 

とも言われ、15分ほどの健康指導も受けた。

その日の帰りはショックのあまり、食欲もわかなかった。

 

でも、胃の調子がここしばらく悪かったので、ここでしっかり検査を受けて治療すればよいと思った。

 

幸いなことに、近所に胃と大腸の精密検査をしてくれる病院があったので、そこに通院することにした。

 

医者に紹介状を渡し、人間ドックの結果を説明した。

念のため、検便も再度するように指示を受け、数日後に胃の内視鏡検査をすることになった。

 

 

内視鏡検査の当日、カメラは口から入れるとのことだったので、少し麻酔を打つことになった。

身体を落ち着かせるためとのことであった。

 

麻酔を打たれた後、急速に体の感覚がなくなってきた。

半分以上寝ているような感覚になり、麻酔の効果はすごいな、と思いながら検査が行われた。

意識は朦朧としている。

身体はほとんど動かなかった。

何度か内視鏡についているパソコンから撮影音が聞こえてきた。

 

寝ているような、起きているような不思議な感覚のうちに、

「終了しましたよ」

 

という看護師さんの声が聞こえてきた。

 

 

麻酔の効果が切れるまで、1時間は横になって休むことになった。

その後に検査の結果を教えてもらえるとのことだった。

 

意識は朦朧としたままだったが、しばらく忙しかったから、しっかり休んだ方がよいのだろうなと思いながら眠ってしまった。

 

 

そして、目が覚めた後、医者から検査の結果を聞くことになった。

 

「だいぶ、胃炎がひどいですね。原因はピロリ菌だと思います」

と、医者は答えた。

 

「検便の結果を見たところ、ピロリ菌が陽性でした。内視鏡でも見ましたが、この炎症の様子はピロリ菌で間違いないでしょう」

 

「ピロリ菌、ですか」

とつぶやくように言った。

聞きなれない単語だった。

 

医者は話を続けた。

「ピロリ菌は薬を飲めば1週間で除菌できます。まずは、薬を1週間飲みましょう。そうすれば胃炎も治るかもしれません」

 

そう言ってピロリ菌と書いてあるパンフレットを手渡してきた。

 

「これがピロリ菌のパンフレットです。ピロリ菌について書いてありますので、自宅で読んで下さい」

 

パンフレットに軽く目を通す。

 

医者はさらに話を続けた。

「ピロリ菌は必ず除菌した方がいいです。ピロリ菌は胃がんの原因にもなります。除菌して損することはありません」

 

胃炎がよくなるのであれば早く薬を飲んで治してしまいたいと思っていたので、

「分かりました」

と、答えた。

 

医者はまだまだ話を続ける。

「ピロリ菌についてはあまり広まってはいません。ですが、ピロリ菌が胃の中にいなければ胃がんになることはないのです。だから除菌しましょう」

 

分かった、と言ったはずなのに医者は話をまくしたてる。

どうやら、ヒートアップしているようだった。

「ピロリ菌の検査が広まれば、世の中から胃がんはなくなる」

 

と、医者は言った。

 

「なくなるんですか!」

驚きのあまり叫んでしまった。

 

なぜ驚いたかと言うと、胃がんは死亡者数が多いからである。

がんの死亡者数を体の部位で見た場合、2014年の統計によると、胃がんは男性では2位、女性では3位である。

その胃がんがなくなるのであれば、多くの方が健康で生きることができることになる。

病気が悪化する前に早めに治すことができるのであれば、それは画期的であると思ったからだ。

 

そういえば、自分の胃がんの可能性を聞いていなかったので質問をした。

 

「あなたは胃がんの可能性はありませんからご安心を。でも、胃炎がひどいから脂っこいものとお酒、刺激物はしばらく控えて下さい」

と、医者は言った。

 

しばらく休めば体調は回復できそうなので、結果を聞いて安心した。

 

 

そして、ピロリ菌の治療が始まった。

と言っても、1週間1日2回、朝と晩に薬を飲むだけである。

 

 

数日後、胃の調子がよくなってきた。

医者の言う通り、ピロリ菌が胃炎の原因だったのかもしれない。

喉元過ぎれば熱さを忘れる、ではないが、辛い担々麺が食べたくなってしまった。

さすがに我慢をした。

 

 

そして、さらに数日後、薬を飲み終えた。

終了したことによる解放感もあって、食欲が非常に湧いてきていた。

どうやら、胃の健康を取り戻せたようであった。

 

 

まだ、人間ドックの結果がすべて回復したわけではないが、1週間前と比べてとても元気な自分がいた。

そして、仕事やプライベートをもっと楽しみたいと思う自分がいた。

 

 

身体は資本とよく言うが、この言葉が身に染みた。

本当に健康に気を付けようと心の底から思った。

今回は人間ドックに助けられたといっても過言ではない。

 

仮に、ピロリ菌をこのまま放置していたら、30代にして胃がんになってしまった可能性もある。

胃がんになってしまったら、治療費も膨大であるし、薬の治療による副作用もひどい。

抗がん剤で治療をしても死ぬ可能性もある。

 

だが、検査を受けて原因となるピロリ菌がいると分かり、薬を1週間飲むだけで治療ができた。しかも、薬代も、普通に風邪等で医者にかかった時と費用はあまり変わらず、数千円だった。

本当に大事に至らなくてよかったと心の底から思った。

 

 

胃の調子が悪いのはストレスのせいだろうと思い、市販の胃薬でごまかしていたが、一向に良くならないのも無理はない。

ストレスもあるだろうが、そもそも原因が違ったのだ。

 

自分の体はまめに管理し、定期的に検査を受ける。

そうすることで健康で毎日楽しく過ごすことができるのだろうと思った。

 

 

ここまで読んでくれた方の健康を祈りつつ、自分の体を大切にする気持ちが伝わっていただければ幸いである。

 

*本記事の内容はあくまで一説です

 

 

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2016-07-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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