メディアグランプリ

オーディション動画「ラストヒロイン」が、あなたの人生に効く理由



 

記事:山口香織(ライティングゼミ)

 

寝る前にアイドル動画でも見るか…とYouTubeを立ち上げたらオススメ動画に出てきたのは、「ザ・ラストヒロイン」というオーディション番組だった。説明には、「素質が無ければ即退学!世界一キビシイ芸能学校」というショッキングな文字。

 

何これ、めーっちゃ面白そうじゃん! 早速見始めた。

スターを夢見る14~21歳の女の子たちがスターを夢見て争うオーディション番組。「ボーカル」「演技」「ダンス」の3つの審査軸それぞれの道の第一人者の講師の指導のもと、「授業」という名の選考を受ける。

各授業の選考結果はこうだ。「先生が興味を持った生徒」が名前を呼ばれ、その中でも特に素質を感じる生徒には「ゴールデン・カード」が渡される。抜きんでた者がいなければ、ゴールデン・カードは出ない時もある。

名前を呼ばれなかった者は、ロッカーにある自分の鞄の中を確認しにいく。講師からとりわけ才能が無い、やっていけないと判断された者の鞄には「イエローカード」「レッドカード」が入っている。レッドカードは1枚、イエローカードは計2枚になった時点で即退学だ。そのまま荷物をまとめて帰らなければいけない。

3つのカテゴリの何れかで評価されたとしても、他で決定的にダメだったら先へは進めないのだ。ただし、先ほどのゴールデン・カードを得た者は、それまでのイエローカードを帳消しにする事ができる。

 

オーディション動画を初めて見たのは、昔やっていたASAYANという、モーニング娘。を輩出したオーディション番組だ。彼女たちは、アイドルのオーディションではなく、「ロックボーカリストオーディション」の落選組から生まれた。他にも、小室哲哉プロデュースオーディション、再起をかけた芸能人オーディション、男性ボーカルオーディションなどなど…それまでは、オーディションで選ばれた後の姿しか見えないのが常だったが、オーディションで選ばれる過程の、怒られたり悔し泣きしたり、他の候補者にライバル心をむき出しにしたり…普通が見られないものが見られる面白さがあった。

とりわけ女子のオーディションは面白い。男性よりオーディションを受ける過程の心の動きや他の候補者に対する感情が見えやすいし、オーディションを受けようなどという女子はそれなりに我が強くて負けず嫌いな人が大半である。負けず嫌いな女の子が悔しそうな顔をするのも、その後どう反応するか見るのもたまらない。

 

ただ、今回「ラストヒロイン」をおすすめするのは、他人事の面白さだけではなく、自分の人生にも役立つ気づきが多かったからだ。

 

オーディション番組の面白さは候補者の姿だけではなく、審査する人たちにもある。第一線で戦ってきた人は、普通の人とは見ている視点が違う。単なる美醜、上手い下手、成功か失敗かは素人にもわかる。だが審査員にはその先の、未来の姿までもが見えている、らしい。

「ラストヒロイン」の話に戻ると、素人目に見れば完成度が高くても辛辣な評価をくらうこともあるし、逆にうまく歌えていないのに評価される生徒もいる。何故か。

例えば、広末涼子の「MajiでKoiする5秒前」を上手に歌った生徒は、素人目からしたら褒められるのではないかと思ったが、「完成度が高いんだけど、全部見たことあるんだよね。ここは人がやっていることをうまく真似できましたっていうのを見せる場所じゃない」と突き放される。手元のメモには「カブリが10000人」。

 

逆に、クオリティが低かったり、失敗したりしても評価される生徒もいる。「全然何もできてないんだけど、自分が何をしようという意志を感じる」「ダンスはまだまだかっこ悪いんだけど、一生懸命にやってきたのがわかる」「何も完成していないんだけど、何色にも染められる面白さがある」などなど。

 

「あなたにはズルさがある、あなたは人にズルいと思われやすい人なの。それとどう付き合うか考えた方がいい」と言われて泣く子。一見否定されているようだが、手元のメモには「ズルさ◎」。もはやよくわからない。そんなわけのわからなさも含め、目が離せなくなる。

 

気がつけば10時間目を過ぎるまで見ていた。一見全く自分とはかけ離れた世界を見ているようだったが、続けて見ていくうちに、自分の物事に対する姿勢にも役立つ部分が多いことに気がついた。審査員が重視しているのは、次のようなことだ。

 

・自分にとって難しいことや、失敗について、どういう姿勢で対応しているか。

・言い訳をしないか。

・何かに挑戦する際、そこで何をするべきか考え、何かしようという意志を具体的に持っているか。

・相手の対応に合わせて、瞬時に対応を変えることができるか。

・チャンスを与えられた時、その機会を無駄にせずものにできるか。

・人に言われたこと、怒られたこと、アドバイスされたことを素直に受け入れ、努力することができるか。

 

これらは、全て自分の、例えば仕事に対する姿勢についても当てはまることだ。

自分は、最近失敗した時、どのように対応しただろうか。人の言う事を素直に受け止め、自分が苦手だと思うことに対して努力できただろうか。

例えばライティング・ゼミにおける自分の姿勢。せっかくの機会がありながら、ほとんど投稿していない。そういった姿勢を振り返るきっかけになった。

きっと自分の姿勢次第で、5年後10年後に出来ることは違ってくるのではないか。今日からでも、姿勢を変えていけば、今出来ないと思っていることができるようになるかもしれない。

そういうことを、あらためて、身をもって教えてもらった気がした。

「ラストヒロイン」は、youtubeに公式アカウントによって公開されている。もし少しでも気になった人は、ぜひ見てみてほしい。

 

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2016-07-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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