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メディアグランプリ

本屋に用意された飛び込み台から見えた景色は


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記事:大石 香(ライティング・ゼミ)

「本の先の体験」にすっかり夢中になってしまった今、気付いたことがある。
「本の先」は「ほんの先」。自分から行動して手を伸ばせばすぐそこにある。

小さい子どもがいようが、お金がなかろうが、失敗を恐れずに一歩進んでしまえば
とんでもなく楽しいことが待っている。

天狼院書店で行われるゼミを受けて、
起業の知識やライティングの技術を得ただけではなく、

自分が大きく変わるという体験をした。

天狼院書店のことを知ったのは、去年の今頃だっただろうか。
偶然「天狼院書店」のクラウドファウンディングの記事を見つけた。

私も新しい夢ができたけれど資金がない……という状況で
知人に教えてもらったクラウドファウンディングについて調べているときのことだった。

導かれるように天狼院書店のホームページのURLをクリックして
夢中になって記事を読んだ。

いろんなメディアでご本人が語られているけれど 、
店主の三浦さんは本当にたくさんの失敗をされてきた。

それでも失敗をすべて成功に変えている。

とくに私の心に深く残ったのは
天狼院書店のコンセプトである、
「READING LIFEの提供」。

本だけではなくて、本の先にある体験まで提供する書店にしたい
と書かれた記事を読んだ時、
今までにないほどワクワクした。

今までいろんな本を読んだけれど、
その物語の舞台になった場所を旅してみるとか、
その本に出てきた料理を食べてみるとか、
「行動」につながることはなかった。

「本の先って何!?」

なんとなくだけれど、三浦さんが見せてくれる「本の先」を体験すれば
新しいことに挑戦する勇気のない弱虫な自分が変わる気がした。

しかし考えても考えても「本の先」が読めない。

新しい夢のためには起業をしっかり学びたかったし、
三浦さんから起業を学べるということもあって
「起業ゼミ」を受講することに決めた。

私が新しいことに挑戦する勇気のない弱虫な自分になったのは
幼いころに起きたある事件がきっかけである。

私は幼いころ、祖父母と一緒に
鹿児島の田舎の片隅の築何年かわからないような古い家に住んでいた。

庭には祖父が一生懸命手入れしている立派な庭があって、
そこで生き生きと暮らす虫たちを縁側から眺めるのが大好きだった。

特に、雨あがりの蜘蛛の巣は、
蜘蛛が宝石をたくさん捕まえたようにキラキラしていて
発見するたびにいい気分になれるのでお気に入りだった。

しかし、そのお気に入りな蜘蛛の巣が
私をずっと苦しめるきっかけになってしまう出来事が起きる。

ある夏の日の雨あがり。
縁側に扇風機を引っ張ってきて、ぬるい風を浴びながら庭を眺めていた。

お目当てはキラキラの蜘蛛の巣。

少しずつ視線を上の方に移して、
祖父の自慢の松の木のてっぺん近くにお目当ての蜘蛛の巣を見つけた瞬間、背筋が凍った。

大きなアゲハチョウが蜘蛛の巣にかかっているのを見つけてしまったのだ。

運悪く捕まってしまったアゲハチョウは
懸命に逃げようともがき、暴れている。

「助けなきゃ!」

そう思ったものの、蜘蛛の巣は私に届かない木の上にある。

とっさにほうきで巣を壊そうと思い立ち、ほうきを取って縁側に戻ったのだが、時すでに遅し。
アゲハチョウの羽が半分ぐらいなくなってしまっていた。
あんなに暴れていたのに、もう動かない。

私はほうきを持ったまま木の下で固まってしまった。

しばらくその場から動けなかったのだが、
急にトイレに行きたくなり、我に返って家の中に戻った。

アゲハチョウを救えなかったショックと、これから始まる恐怖の時間のことを思うと
今にも涙がこぼれそうだ。

幼いころ、祖父の雷よりも怖かったのはトイレ。

古い家のトイレは今みたいなキレイで明るい空間ではない。
昼間でも薄暗くて、いつも恐くてまともに戸を閉めることすらできないぐらいだった。

やっと奥のほうへ進んで腰を下ろし、視線を感じてふと上を見上げると
天井近くの壁から、茶色くひからびたような色の大きな蜘蛛がこちらを見おろしている。

いつ私に飛びかかってきて食べるかわからない。
どんなにキレイな蝶だろうがおかまいなしに食べてしまうということを
さっき庭で学習してしまった。

おまけに、私が蜘蛛の巣にかかったアゲハチョウを救えないほど弱いヤツだということを
こいつには見透かされているのかもしれない。

きっと、そんな弱い私を狙っているのだ。

恐怖と不安で下の方に目をそらせば、
天井にいた大きな蜘蛛の何倍も大きい蜘蛛が深い穴に潜んでいて、長い手足で器用に私を捕まえて
ばらばらにして食べてしまうのではないかと考えてしまう。
何より、さっきのアゲハチョウがお化けになって「なんで助けてくれなかったんだ!」と怒って出てくるかもしれない。

目をぎゅっとつぶって嫌な妄想を振り払い、
用を済ませるやいなや、たっぷりの冷や汗と泣きべそをかきながらトイレを出た。

すると、戸の外に神様がいた。

やさしくて大好きな祖母だ。
いつも以上にトイレに行くのを怖がる私を見て、そっとついてきて戸の前で待っていてくれたのだった。

ほっとしたのと、助けられなかったアゲハチョウへの罪悪感とで
私は泣いてしまった。

「もう泣かんでいいが。こっちにおいで。お菓子を食べよう」

ぎゅっとしてくれた祖母の胸の中で、蜘蛛に食べられてしまった蝶の話をした。

「ごめんなさい……ごめんなさい……」

泣きじゃくる私に、
祖母はこんな話をしてくれた。

「西郷さんや島津の殿様みたいな、勇気があってどんなことにも挑戦できる人はね、
『男の順序』を大切にしてたんだよ。

1番は何かに挑戦し、成功した者。
2番は何かに挑戦し、失敗した者。
3番は何かに挑戦した者を助けた者。
4番は何もしなかった者。
5番は何もせずに文句ばかり言い、挑戦する者の邪魔をする者。

あんたは女の子だし、今日はちょうちょさんを助けられなくて失敗したけどね、
ぜんぜんかっこ悪い子じゃないの。

それにちょうちょさんは、あんたが自分を助けようとしてくれたことを
ちゃんと仏さんから聞いてるよ。だから怒ってないよ。

それより、ちょうちょさんを食べた蜘蛛さんが元気になって、もっともっと大きくてきれいな蜘蛛の巣を見せてくれるかもしれないし、
ちょうちょさんはきれいな蜘蛛の巣になってまたあんたに会いに来てくれるよ。

だからもう泣かんでいい。よしよし」

祖母はこうやって慰めてくれたけれど
アゲハチョウを助けることができなかったダメージはかなり大きかった。

かっこよくなくていい。
こんなに悲しくなるぐらいなら、ちゃんとできると思ったことだけをやろうと決心した。

そのまま大人になって天狼院書店のゼミを受ける最近までずっと、
失敗するかもという不安を感じた時や、諦めそうになった時
あれこれ考えて理由をつけては逃げてばかりいた。

行きたい高校を決めなければならない、中学3年になったばかりのころ。
大好きな吹奏楽を、レベルの高い環境で続けたい、もっと楽器が上手になりたい一心で、
音楽科のある公立高校を受験したいと考えていた。

しかし、

家からはかなり距離があって下宿するか寮に入らなければならないこと、
演奏の実技試験も、学科試験も、かなりの腕と偏差値がなければ合格出来ないこと、
入学できたとしても、コンクールに出られるメンバーになるのはかなり難しいということを恐れてその学校への受験をあきらめ、
吹奏楽部のない、資格がたくさんとれるという家から近い公立学校を受験しようとした。

結局、吹奏楽コンクールで九州大会常連校の私立高校に特待生で入学できたのだけれど、
ダメだとわかっていても挑戦もせずに諦めたことがずっと心にひっかかっていた。

結婚して子どもを産んでからもそうだ。

自分のやりたかった仕事のチャンスがやってきても、
小さい子どもがいるし、きっと時間もとれないし、
相手に喜んでもらえるような仕事ができるだろうかと不安になり
「他の方にお譲りします」と返事をしてきた。

逃げを選択したことに対しては、失敗して痛い目に遭わなくてよかったという安心感よりも
挑戦しなかったことへの後悔が大きく、嫌な後味を味わってばかりだった。

しかし、
天狼院の起業ゼミで店主の三浦さんの話を直接聞いた時、失敗を恐れる気持ちが吹き飛んでしまった。

その時はかなり大変だったと思うのだが、
三浦さんご本人が失敗を恐れるどころか大歓迎して楽しんでいるように感じたからだ。

しかも、ひとつのことが成功しても次々に新しいことに挑戦し続ける生き方が
ものすごくかっこいい! とも思った。

WEBの記事で文字を追うだけではわからなかったし、そうなんだ〜で終わっていたが、
会って話を聞くだけで、失敗を恐れてばかりいた自分の気持ちがすっかり変わってしまった。

学校の教室や講演会の場ではなく、本屋さんで本を買って読む前に
感動して帰ってくることなんてあっただろうか。

失敗を乗り越える力はどこから湧いてくるのか
その力をどこに向けるのか
失敗した時、どうやって立ち上がるのか……。

本を読んだだけでは決して得られないことを教わった。

起業ゼミを終えてからは資金を貯めながら起業ゼミで勧められた本を片っ端から読み漁り、
今できることは必ずやるようにしている。

そして、

起業ゼミを受ける前から
小さな娘がいるし、課題に取り組む時間がとれるかな……と
不完全燃焼で終わることが心配でずっとずっと躊躇していたライティング・ゼミも、
起業ゼミが終わった頃にあっさり受講を決めた。

娘を寝かしつける途中で一緒に朝まで寝てしまったり、かまって攻撃に負けたこともあったけれど、
時間の使い方がうまくいったりや寝かしつけに成功してゆっくり課題に取り組めた時は楽しかったし、
そうやって書いた記事が三浦さんに「面白かったです!」と言っていただけたり、WEB天狼院に掲載された時は本当に嬉しい。

評価されるのは記事そのものだけれど、記事を書くまでの時間や、経験にもいい評価をもらえたようなそんな気持ちになれるのが何より嬉しかった。

おまけに、負ければ嫌な気持ちになるから嫌いだった「競争」も初めて楽しいと思えた。

メディア・グランプリでは上位には入れなかったけれど、
今の自分の課題や足りないものがはっきりわかったので力を蓄えてまた挑戦したい。

「勇気を出して飛び込んでしまえばなんとかなるし、成功しても失敗しても楽しい」

今まで読んだ本にもさんざん書いてあったはずなのに
どうしてわからなかったのだろう。

この感覚は、天狼院書店のゼミに参加し、挑戦したからこそ感じることができたのだと思う。
そしてきっと、私にとっての「本の先の体験」はこのことなんだろうと思う。

三浦さんはこれからどんなことに挑戦するのだろう。
私はその姿を見て、何度勇気をもらうのだろう。

あの日祖母から教わった「男の順序」。
1番の上にもうひとつ、「何かに挑戦し続ける者」と付け加えたい。

***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、店主三浦のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

 

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2016-08-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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