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タイムマネジメントなんていらない


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記事:かずお(ライティング・ゼミ)

「仕事力アップの時間術」とか「生産性を上げるタイムマネジメント」など、有効な時間の使い方に関する情報があふれている。おびただしい数の書籍が出ているし、ビジネス誌などでも盛んに特集が組まれている。

私もつい、こうした情報に目を通してしまうのだが、ある海辺の町で過ごした2週間で、体内時計にちょっとした変化が訪れた。

「デュアルライフ」という言葉を聞いたことがあるだろうか。住まいの拠点を2カ所に設けて、行ったり来たりしながら、両方の「いいとこどり」をしようというライフスタイルだ。

東京のような大都市に暮らしている人の中には、「空気のおいしい田舎にでも行って、もっとのんびり暮らしたいなー」と思う人も多いはず。そうは言っても、都会暮らしに慣れた身に、田舎の生活は不便この上ない点も多いだろう。仕事も見つかりにくそうだし、良くも悪くも人間関係が濃密そう。ご近所づきあいは大丈夫だろうか? などなど、心配事はつきない。

そこで、たとえば都内の生活拠点はキープしながら、もう1カ所、気に入った田舎に居場所を確保し、都会的な暮らしと自然に囲まれた生活の両方を堪能したい、というわがままな欲求がデュアルライフ流行の背景にあるのだろう。

かくいう私も、そんなデュアルライフに憧れる一人。仕事はフリーランスゆえ、通勤の縛りがないのは好都合だが、住み慣れた東京をきっぱり離れる気にはまだなれない。打ち合わせだなんだと、仕事で都心に出向く用事も結構ある。友人と一緒でも一人でいても、ふらりと出かけて楽しめる場所に事欠かないのが都会の魅力。なんといっても、文化と情報の発信地から遠ざかることで、感度が鈍ってしまいそうなのが心配だ。

まずは短期間でいいから試してみたい。そう思っていたところに「トライアルステイ(お試し移住)」の案内が舞い込んできた。都心からぎりぎり通勤圏にある海辺の自治体と某大学がコンソーシアムを組んだプロジェクト。住まいは自治体が空き家をアレンジしてくれて、最長で2週間、格安で海辺の生活が味わえるという。

これは渡りに船とばかり、勇んで申し込んで運よく当選。昨年の初冬のことだ。

休暇や出張でしばらく家を空けることはもちろんあるが、通常のペースで仕事をしながら半月近くも東京を離れるのは初めてだった。いざとなれば2時間もかからずに戻れる距離なのだが、せっかくなら海辺の生活を心ゆくまで堪能したい。トライアルステイの間、できるだけ都内で出ないで済むよう、万全の手配を整えて出発した。

初日。つかの間の「わが家」で目を覚ますと、近くにトンビの鳴き声が聞こえる。「あー、海辺にいるなー」と実感が湧いてきた。ふだんも鳥の声はするけど、雀か何かだろうか。とにかく町の鳥だ。

わが家は海に迫る高台の中腹にあった。ちょっと仕事に疲れたときなど、ターッと小走りで2〜3分も坂を駆け下りれば大きな漁港に出る。岸壁に腰掛け、しばし休憩だ。カモメが飛び交う中、缶コーヒー片手に対岸に渡る船をぼんやり眺める。もう冬だというのに、海に反射した陽の光がまぶしい。

ふだんの仕事場兼自宅では、気分転換に散歩に出るといっても、行き先はコンビニだったりする。ちょっと外に出ただけで潮風を感じられるとは、なんという贅沢だろう!

かつてマグロ漁で大いに栄えた港には、もはや往年の活気はない。それでも週末ともなると、観光客向けの売店には人だかりができて賑わいを見せる。新鮮な魚介類や地野菜が並ぶ様子を冷やかして歩くだけでも楽しい。

パソコンはもちろん、小型プリンタも持参。当座必要になりそうな紙の資料も束ねて持ってきたので、仕事で困ることは何もなかった。あまりにフツーにできてしまうので拍子抜けしたほどだ。

だが、1つ大きく変わったことがある。時間の使い方だ。なんかこう、体内時計にちょっとした変化が起こった気がする。

フリーランスで自宅を仕事場にしていると、自分を律するのはクライアントの納期だけ。それさえ守っていれば、あとはいくらでも怠けられる。とはいえ、自堕落な毎日では〆切に間に合わなくなってしまうので、日々、あれこれ工夫しながら自分なりのタイムマネジメント術を試しているわけだ。

いまこうして原稿を書いている自宅の仕事場には、起床から就寝まで、毎日の大まかなスケジュールが貼りだされている。大人にだって「時間割」が必要。紙に書き出して目につくところに貼っておくといい。たぶん、本か雑誌で誰かが言っていたのを試してみたのだろう。

久々にそのスケジュール表をよく見ると、毎朝6時半に起きてジョギングに出かけることになっている。なんと朝からアクティブな! 確かに試したことはあった気がする。でもどれぐらい続いたのだろう? もはやいつ貼ったのかも覚えていない有様だ。

自分の怠けぶりの言い訳をするわけではないが、こうして「何時から何時まで何をする」式に、時計の時間だけを頼りに生活を律するのは無理があるのではないかと思う。

タイムマネジメントの面で見ると、海辺の生活で期せずして最も効いたのは夕日だ。ある日の仕事の合間、例によって休憩がてら近くの港まで散歩に出ると、ちょうど西の海に陽が沈むころだった。淡いピンク色に染まる水平線のなんと美しいこと! 翌日からは、輝くような朝陽や夕日が見たい! その一心で、私らしからぬメリハリある生活を送るようになった。

初冬の海はさすがに水温が低くて潜れなかったが、もう少し暖かければ、元ダイバーの私はきっと磯で素潜りを楽しんだに違いない。そうすれば、日の出や日の入りだけでなく、干潮や満潮など潮の時間も意識しながら暮らすことになっただろう。

それだけの話? といえばそれまでだ。だが、どういう環境に身を置くかで、とくに自然からどれくらいの距離にいるかによって、時間の使い方がいとも簡単に変わることに軽く驚いてしまったのだ。

すっかり馴染んでしまったいつもの環境で、いくら生活を変えよう、自分を律しようと思っても、人はそこまで強くないのではないか。人工的に時を刻む時計だけに支配されるのではなく、もう少し大きな自然界の枠組みに身を委ねてみるのもいい。

「で、〆切はいつでしょう?」
「そうですね、満月の夜、潮が満ちるころまでに」

こんなふうに〆切を設定されたら、さぞ楽しかろうと夢想する。

***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、店主三浦のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

 

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2016-09-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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