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メディアグランプリ

長谷川穂積になりたい! とベッドに寝ころび呟いた。


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記事:福永千景(ライティング・ゼミ)

 

出かけられない。

重い身体をベッドから引きずり降ろしてみたけれど、気持ちがついてこないのだ。

思考は、堂々巡りでふたつの回路を行ったり来たり。それに伴い、交感神経と副交感神経のせめぎ合いも激しさを増してくる。

さらにアイデンティティーの権力闘争により、振り回されっぱなし。

行くのか、行かないのか。
どうする自分。
どうしたいのか、私。
長谷川穂積になりたい! そう呟いていた。

長谷川選手のあの精神力が、いま欲しい。
ベッドで天井を見つめ、数日前の長谷川選手の姿を思い出していた。
もう出かけなければ行けないというのに。

幼い頃から虚弱体質な上、一生付き合っていかなければならない病を宿した身体であり、体調のコントロールがなかなか厳しい私。

体調の悪さは、時に精神力に影響する。

「そのポジティブ過ぎるところが嫌い」

と身内に言わしめるほどの私でさえ、体調の悪さに引きずられることがある。
滅多に訪れることのない、その日はそんな不調の日だった。

お天気さえも同調するかのように、外は土砂降り。不調さを加速するような気持ちの良い土砂降りだった。
湿気により、くせのある髪質はうねり、ヘアスタイルが決まらず。外出できない理由もまたひとつ増えた。
「こんな時は、無理は禁物。頑張らないで」

「身体を労わるのが最優先。何も考えずに、ゆっくり身体を休めて」
「副交感神経を高める為に、ラベンダーのオイルがいいかな」

セラピストの私が優しくささやく。

「そうだよね」

と目を閉じる。

途端に、バシッ! バシッ! バシバシッ! とリング上の長谷川選手が脳裏に強烈に飛び込んでくる。

思わず目を見開く。それでも容赦なく、あの姿が攻めてくる。あの姿に責められる。

「ここで攻めないでどうする?」

「精神力で乗り切れ!」

「交感神経を活発にする為には、ローズマリーだろ」

「締め切りのある仕事なら、寝ていられないゾ。ライターなら、行くべし」

長谷川穂積になりたい。心底思った。長谷川選手なら、こんなことで迷うことすらしないであろう。

サッと身体を起こし、出かけるだろう。

2016年9月16日、WBC世界スーパーバンタム級のタイトルマッチが行われた。
チャンピオンのウーゴ・ルイスに挑戦するのが、長谷川穂積。35歳。
怪我なく無事に……と見守るような気持ちからスタートした観戦が次第に熱を帯びていった。試合を見ていた人たちは、共感してくれるでしょう。
皆、興奮して感動したのは間違いないから。あのような姿を見せられたら、もう自分に問うしかない。

「このままでいいのか?」と。

生き様を見せつけられ、人生を問われる。否応なしに、自分と向き合わされる。

いや、ボクサーと自分を比べるのは可笑しいかもしれないけれど。

妙齢をとっくに超えた女子でもあるし。ほかに比べる対象がいくらでもいるだろう。

それでも、私は長谷川穂積になりたかった。そう思わずにはいられないほどの追い込まれた状況になっている気分だったから。(それっぽっちの個人的なことと比べるなというご批判とお怒りをそのまま受け入れます)

追い込まれてからの彼の姿は、すごかった。

その姿に魅せられ、その姿が蘇ってきた。

追い込まれたところから、右へ左へ打ち続け、そしてとうとうチャンピオンのルイスが後ずさりする。そして、ルイスは10ラウンドの合図がなっても椅子から立ち上がることが出来なかった。

リング上には、神が舞い降りたかのような神々しさで長谷川選手の不屈の精神が輝いていた。
文章にすると陳腐に聞こえてしまうから、ここに記すことさえ長谷川選手に申し訳なく思う。

最後の試合になるかも、そう言われたボクサー長谷川穂積の試合を見てほしい。

ライターわたしは、ゆっくりとベッドから這い出した。
そして、手のひらを返して見つめた。

「脱臼骨折してもパソコンのキーを叩き続けよう」

そんな一人お遊びをしているうちに、時間がどんどん進んでいた。

「きゃぁ、急がなきゃ」

辿り着いた先では、イベントが始まっていた。そしてそれに続くライティング・ゼミ。
私は、ライティングの勉強をしたかったのだ。学びたかった。

ベッドから這い出し、家をでないことにはここへは辿り着かない。

来て良かった。本日もモチベーションがあがり、収穫もあった。

講義中に気付いたこと。これでライティング能力があがれば、病弱な私でもベッドの上でお仕事が出来るのではないだろうか。パソコンさえあれば。
ボクサー長谷川にならなくてもなんとかいけるのではないだろうか。

勝利は、毎日の練習の積み重ねがあってこその結果であるに違いない。強靭な精神力もそこから創られたに違いない。

まず、ライターわたしは、さらに学ばなければ。そして、書くことを積み重ねなくては。

そこからだ。
帰り道。

長谷川選手の顔は、試合のない時期の方が好きだな~などと、ぼんやり思い出していたら、あることも思い出した。
天狼院のライティング・ゼミって、自宅にいながらも学べるのでした。
体調の悪いときは、ベッドで横になりながらも学べるのでした。
やっぱり長谷川穂積には、ならなくても良いのかも。

アイデンティティーの予約欄から、ボクサー長谷川を消去した。

***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、店主三浦のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

 

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2016-09-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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