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小学4年生の時に見た午前2時の星空の話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:櫻井 るみ(ライティング・ゼミ)

星が好きだ。

多分、嫌いな人はいないと思う。

「私、星大っ嫌いなんだよね」とか
「月なんて見るのも嫌!」とか
そういうふうにあからさまに嫌悪感を表している人は見たことがない。

もしかしたら、私が会ったことがないだけで、そういう人もいるのかもしれない。
けれども、私の40年弱の人生ではお目にかかることはなかった。

こういう場合は、『嫌い』というよりも『興味がない』だだろう。

『好きの反対は無関心』とは、よく言ったものだ。

『好き』か『嫌い』か、よりも『好き』か『興味がない』か。

そして、日本人の大多数の人は『好き』なのだろう。
月や星が。
さらに、その奥に広がる宇宙が。

そうでなければ、年に何回かある『○○流星群』が話題にはならないだろうし、金環食や皆既月食やスーパームーンがその日のトップニュースになったりはしない。

一時の流行りだろうがにわかだろうが、興味がなかったら騒いだりしない。
ちょっとしたイベントのようなところも含めて好きなのだ、みんな。

そして。
私ももちろん、好きだ。

でも、そこまで熱があるわけじゃない。
○○流星群だって、テレビでいくら「今夜は天気も良く、○○流星群が綺麗に見られそうです」と言っていたって、平日だったら明日の仕事のことを考えて寝るし、休みの前日とかでも眠ければ寝る。
睡眠は最優先だ。
さらにそれが真冬のクソ寒い時期だったら、もうアカン。
絶対に行かない。

私は寒がりなのだ。

それでも星は好きだ。
流行に乗っかるほどの熱がないというだけで。

私が初めて本当に綺麗な夜空を見たのは小学校4年生の時だ。

当時、私の両親は週末の夜に友人の家に遊びに行っていた。

お母さんがいない……と言って、泣くような年齢ではなかったが、まだ小学生だった私と姉を家に置いていくのは、やはり不安だったのだろう。
自分達の夜遊びに私達を付き合わせていた。
とはいえ、親公認で夜更かしできるので、私も姉も週末にそこのお家に行くのを楽しみにしていた。

仮に親の友人をUさんとしておこう。
Uさんご夫妻には、3人のお子さんがいた。
私達姉妹と3人姉弟は年齢が近かったので、子供は子供同士で遊ばせて、親は親同士で何やら話をしていた。
要は飲んでいたのだ。
Uさん宅は、お父さんであるUさんが今で言うところのゲーマーで、新しいゲームはほぼ全て揃っていた。
お父さんがゲーマーだからか、3人姉弟もゲーマーだった。
私は今も昔も、自分ではあまりゲームはやらないが、上手い人がやっているのを見るのは好きだ。
だから、3人姉弟のうちの誰かしらが、すいすいとゲームをクリアしているのを見ているだけで楽しかった。

子供はゲームをしていればあっという間に時間が過ぎていき、
大人はお酒を飲んでしゃべっていればあっという間に時間が過ぎていった。

お酒を飲んでしまった父の代わりに運転手になる母の「そろそろ帰るよ」という声は、いつも午前1時半過ぎくらいにかけられた。
今から帰ると、家に付くのは午前2時近くである。
小学3年生の起きている時間ではない。
それまではゲームをして、騒いで、ギンギンに目が冴えていたけれど、暗い車内の中で心地よい振動に揺られていると、次第に眠くなってくる。
いつもは寝ている時間なのだから当然だ。
だからいつも帰りの車の中では眠っていた。

2~30分ほど、気持ちよくまどろんでいるど、「着いたよ」と起こされた。
眠い目をこすりながら、車を降り、ふと空を見上げてみると、

そこには星が空いっぱいに広がっていた。

何で今、オリオン座が見れるの!?

それがいつの季節のことかは忘れてしまったけれど、『冬の星座』であるはずのオリオン座が見れたことに、私はものすごく衝撃を受けた。

冬の星座なのだから、見れるわけがないと思っていたのだ。

翌年、理科で星座の勉強をした時、その謎は解けたのだけれども、その当時の私はそれはもう驚いた。

そしてそれ以上に、満天の星に目を奪われた。
星座なんてろくに知らない。
知っているのなんて、オリオン座とシリウスくらい。
冬の大三角形もまだ習うまえだった。

というか、星がいっぱいありすぎてどれがどの星座とか、繋ぎ合わせることなんてできなかった。

しばらくぼーっとしたいたように思ったけれど、実はそれほど時間は経っていなかったのかもしれない。
母に「早く入って」と促され、家の中に入った。
私と同じ寒がりの母がいつまでも外で突っ立っているわけがないから、やっぱりせいぜい5分くらいのことだったのだろう。

だけれども、あの時の星空は一人の少女をそれなりに天体好きにさせるほどのインパクトはあった。

それから時が経ち、小学4年生だった私は大人になった。
あの時見た星空はインパクトはあったけれど、だからといって天文学者を目指すとか、星や宇宙に関する仕事に就きたいとか、そういったことはなかった。

だけれども、キャンプに行けば何十分も星空を見たがり、南十字星を見るためだけに波照間島に旅行に行ったりするほどには、私を星好きにしてくれた。

流行なのかなんなのか、今はやたらと月や星や天体の動きに意味を付けたがるけれども、本当は何も考えず、ただ煌く星をぼーっと見ることが星をイチバン楽しむ方法なのかもしれない。

何も考えずに、星空を見つめていたあの小学4年生の午前2時の夜のように。

***
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2016-11-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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