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メディアグランプリ

ダイエットに成功しても「痩せた?」と言わないで


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:めぐ(ライティング・ゼミ)

 

朝5時、足元の小さなディスプレイに映るデジタル数字は、しばらくウロチョロしてピタっと止まる。

「うあぁぁ。増えてるー。最悪ー!」

朝一で、がっつり私の心をかき乱すタイジュウケイ様。

ニコリともせず現実を突きつけるなんて、実に憎らしい。

いや、違う。

このお方は、上に乗った人の重みを計るという自分の仕事をただただしているだけ。

そんな方に文句を言うのは、お門違い。

そう、私が文句をぶつける相手は、間違いなくこの私だ。

仕事帰りの夜道、コンビニにふらっと入って、したり顔でスイーツやポテチを買ってしまうこの私が全面的に悪い。

がんばった自分へのご褒美。今日だけ、ちょっとだけ……。

この自分への甘さが、「理想の自分」をどんどん遠ざけてしまっていることは、分かっている。よく分かっているのに……。

 

おそらく、この思考回路になってしまうのは私だけではないはず。

その証拠に、本屋のダイエットコーナーはいつも最新作で溢れているし、サプリメントやダイエット機器も次から次へと発売されている。

それだけ、世間の関心が高いということであり、それと同時に、理想のボディを手にすることがそれだけ難しいということなのだろう。

 

だからなのか、ダイエットメソッドの流行り廃りはとても早い。

一昔前の、朝バナナダイエットを始めとする「一品のみしか食べない」ものや、「食べることを我慢し、辛い」というようなものは、今や主流から外れた。

最近それにとって代わっている考え方が「健康的な減量」。この基本路線に沿っていろいろなメソッドがあるようだが、どれも「食事を抜く不健康」なものではなく「栄養バランスよい食事を1日3度適量食べる」ことを基本にしている。(諸説あるが私はこれがベストだと思っている。)

 

食事を抜く必要がないのは心強い。

「これならいける」と、次の日から即実行することにした。

毎朝起きてすぐ体重計に乗り、食生活は玄米、梅干し、味噌汁、卵、納豆、青菜という伝統的日本食を中心にするものに変えていった。

半信半疑ながら実行してみると、どうやらこれは正しいらしい。

気づいたら4キロの減量に成功していた!

しかも、身体がなんとなく快適でスッキリした気分。

なんだ、簡単じゃないか。これなら続けられる。

辛いと思うことも特に思いあたらなかったので、このまま少なくともあと5キロは簡単に減らせる、と生意気にもタカをくくっていた。

 

しかし、やはり現実は甘くない。

ここにきて大きな壁にぶち当たってしまった。

元の生活に戻るのか、それとも理想の自分を手に入れるかの運命の分かれ道。

それが、この「4キロ減」地点にあったなんて。

 

4キロ減というと、元々の体重にもよるだろうが、私の場合は周囲の一部の人から減量したことに気づいてもらえるタイミングらしい。

ありがたいことにこの頃から「あれ、もしかして痩せた?」と声をかけてもらえるようになった。

本当にありがたいのだけど、この、「痩せた?」が曲者なのだ。しかも、かなりの強敵。

そう、これさえなければ、いまごろ……。

 

注意しなければならないのが、この「痩せた?」という言葉は「どこからどうみても明らかに痩せたね」という断定系の意味は持っていないということ。

あくまで、「あれ? いつもと違う気がする。よく分からないけど、もしかして痩せたのかな?」という、たいそう曖昧な言葉であって、「髪切った?」と同じような気軽さの、言ってしまえば挨拶程度の言葉なのだ。

これをしっかり理解できていれば何の問題もない。むしろもっとがんばろうとモチベーションにつながり、より気が引き締まるだろう。

 

しかし、楽天的で単純な思考をもつ私にかかると、「痩せた?」が脳内で「痩せたね(=ゴール)」に自動変換されてしまう。つまり、まだ自分の理想とする体重まではいっていないのは百も承知で、まだまだ痩せなきゃいけないとは分かっているしそう思っているのに、いつの間にかゴールを迎えたことにしてしまう。

これにより、「ご褒美」は、私にとって危険をともなうものに少しずつ変わっていく。

レベルは大きく異なるが、それはまるで宝くじが当たって大金が入ると人生が狂ってしまうように。

 

そのからくりはこうだ。

「痩せた?」と言われる。

心の中で、ひとしきり万歳三唱。

痩せたんだから、久しぶりにスイーツ食べちゃってもいいよね。

わぁ、スイーツってやっぱり美味しい。

次はあの新商品を食べよう。痩せたんだし、大丈夫。

 

とまぁ、ダイエット的には完全にダメ人間の思考回路を再び手にすることになるのだ。

この悪循環にひとたび入ってしまうと、もう簡単には抜けられない。

こうして、「痩せた?」という言葉を引き金に、私はまたスタート地点に舞い戻ることになるのである。

もうお分かりだとは思うが、私はスイーツに負けず劣らず、甘い。もちろん自分に。

どうやら、ダイエットに必要なのは、「メソッド」や「痩せる食べ物」ではなく、「強い意志」以外にないのかもしれない。

なるほど……ダイエットとお別れするのにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 

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2016-12-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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