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ゾンビのことなんか、全然興味ないんだからね? 生徒の傷つきやすさへの気づきとレジリエンス育成に向けた一考察


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:南下 三郎(ライティング・ゼミ)

天狼院映画ラボ。
月に一回程度、不定期で開催されている映画好きのためのイベントだ。

このイベントには毎回映画好きのメンバーが集まる。
年に200本以上の映画を観るという方、字幕なしで洋画を見る英語が得意な方、監督や演出、出演者などの背景に詳しい方など、すごい人ばかりだ。

自分の好きな映画について、予告編をみながらその映画がどのように面白いのか、時には熱く、時には涙ながらに紹介する。ファナティック(熱狂的)な映画ファンの集まりといえる。

お互いが紹介した映画を観ていると、共感できるところもあり、参加者の間でコミュニケーションが生まれるのだ。

私など面白そうなものがあればたまに映画館に足を運ぶ程度のぬるい映画ファンなので、毎回他の参加者の知識や情報量に圧倒されるばかりだ。

参加者の中には、毎回ゾンビ映画について紹介される方がいる。
仕事で疲れて自宅に帰った後、夜中にアルコールを嗜みながらゾンビ映画を見るのが楽しみだという。

正直なところ、私はゾンビにもゾンビ映画にもまったく興味がない。
あんな怖くて気持ちが悪いものを夜中に観るなど、いったい何が楽しいのか。

ハロウィンの夜には、ゾンビメイクとゾンビコスプレをした若者たちが町をさまよっていた。

頭に何か刺さってるし! 血、出てるし! 痛そうだし! 気持ち悪いし!

いったい誰が得をするのか、私のような頭の固いおじさんにはまったく理解できないが、
ゾンビになりきっている若者たちにとっては、「ゾンビになっている私、超かわいくない?」「ゾンビなオレ、超カッケー!」ということなのだろう。

本人たちが楽しんでいて、周囲に迷惑をかけていないなら、まあいいかとも思う。

でもゾンビなんて気持ち悪いし、どうせならコスプレするならメイドとかアリスとか、闇落ちしていても堕天使のほうがカワイイのにと思うのだが、そのあたりは趣味志向や価値観の問題かもしれない。

そういえばゾンビって、何度殴っても、叩いても、起き上がってくるよな、などと考えながら、帰りの電車に乗った。

私はとある地方の高校で教師をしている。

生徒たちと関わるなかで、課題だと感じていることの一つに「傷つきやすさ(Vulnerability)」がある。
テストの成績や委員会活動、部活動などで、ちょっと注意をすると、翌日に欠席してしまう。
友人とケンカした。彼氏、彼女とうまくいかないといっては、保健室に行く。

「こんなことで保健室に行ったり学校を休むようなことでは、社会人としてやっていけないよ」
「そんなに簡単に学校休むみたいに仕事を休んでいたら、上司から『もう会社に来なくていい』といわれても仕方ないよ」

このように注意すると、保護者から学校あてに電話がかかってくることもある。
保護者A「うちの子が、南下先生にこんなことをいわれたので、『もう学校に行きたくない』といっています」
保護者B「そんなひどいことをいう先生は一日も早く辞めさせてください」
保護者C「教育委員会に訴えます」

そうした電話には「まあまあ、南下については私どもで指導しておきますので、ここは穏便に……」と教頭や校長が話を聞いて保護者をなだめるのだが、正直、頭を抱える毎日である。

教頭「南下先生、あとで校長室にいらしてください」

……。
今の時代には生徒を注意することすら許されないのか。

ますます頭頂部の薄毛が進行していきそうだ。

最近、心理学で注目されているキーワードの一つに、「レジリエンス(resilience)」という言葉がある。「心のしなやかさ」「立ち直る力」「弾力性」などと訳されている。

元々は戦争や虐待、災害などの心的外傷から回復する素質やその過程、能力を意味していたが、最近では日常生活上のストレスから立ち直る力についてもいわれるようになってきている。

いま私が生徒に身につけさせたい力の一つが、このレジリエンスなのだ。

だからといって、「私が会社で働いていたときは、お客さんからこんなクレームがあってね。 こういう対応をしたんよ」とか、「先生は仕事で嫌なことがあっても大抵一番寝たら忘れるんよ」などと話しても、自分のこととして理解してくれない。

では、どうするか。

クラスの中には、オカルトが大好きな生徒もいる。
私「このクラスの中で、ゾンビ映画とか見る人いる?」
A「はい! ボク、好きです」
B「先生、『がっこうぐらし』というアニメ、絵はめっちゃカワイイけど、ゾンビが出るんですよ!」
私「ゾンビって、何回倒しても立ち上がってくるよね?」
C「ゾンビを倒すには、延髄を狙えばいいんですよ! 私、毎日シミュレーションしてて」

なんという食いつきのよさ(笑)。

私「そうなんやね。で、私が今日話したかったのは、みんなにゾンビみたいに何回攻撃されても立ち直ることができるようになってほしいということなんよ」

一同「それ、めっちゃわかります! もっと先生とゾンビトークしたいです!」

私「う、うーん。でね。わたしはみんなに勉強でも部活でも好きなことを一生懸命がんばって欲しい。何回失敗してもあきらめずに取り組んで欲しいんよ。ゾンビが何回攻撃されても立ち上がってくるみたいにね……」

つまり、何かを教えたいときは、自分の経験や苦労話を話すことだけでなく、生徒の興味関心にあわせた話をすることで、生徒の理解が深まることもあるということだ。

映画ラボで聞いたゾンビ映画の話。
ハロウィンで見かけたゾンビレイヤーの若者たち。

これまで私が興味ないと切り捨ててきた、日常の何気ない一コマの中に、生徒たちの傷つきやすさを感じ取り、レジリエンスを育てていくヒントがあるのかもしれないと感じた授業だった。

***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2017-01-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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