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プロフェッショナル・ゼミ1期生の私が、このゼミの恐ろしい実態を暴露する


*この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:永尾 文(プロフェッショナル・ゼミ)

正直に言うと後悔している。
世にも奇妙な場所に、迷い込んでしまったと思う。
2016年9月、天狼院書店の人気ゼミであるライティング・ゼミを修了してすぐに、上級者コースの「ライティング・ゼミ プロフェッショナルコース」通称「プロフェッショナル・ゼミ」に足を踏み入れた。
始めは軽い気持ちだった。力試しのつもりだった。遊び半分で本気じゃなかった。
担当の川代さんが「ライティング・ゼミを修了するにあたって、力試しということで期末試験かわりに受けるだけどうですか?」と言うので、期末試験のつもりで受けたのだった。試験に受かるかどうかとか、受講料がどうかとか、懸念事項は全部抜きにしてテストを受けてしまった。
合格したのも、何かの間違いだったのかもしれない。
とにかくそんな経緯を経て、私は「プロフェッショナル・ゼミ」の1期生になった。3ヶ月のゼミを経て、12月に入り、なんと第2期が始まってしまった。
この記事は、私が1期生としてこのゼミの恐ろしさを暴露するものである。
告発文だと言っても過言ではない。
1期から現在にかけて、このゼミでは恐ろしいことが起きている。2期になって入ってきたゼミ生を始め、これから受講を始めるか迷っている皆さまに読んでいただければ幸いだ。

驚かないでいただきたい。
私は齢28にして、家族ができた。
弟や妹はまだわかる。しかし、姉も兄もできた。あまつさえ、父や母もできた。その上、どういうことなのか自分でもよくわからないのだけれど、全員苗字が違う。
おかしい。このゼミはやっぱりおかしい。

母の名前は中村美香という。
子育て・家族のネタを書かせたら右に出るものはいない。いつも朗らかで一家を照らす、太陽のような女性だ。成熟していながら少女のように素直で純粋な目を持つ。あたたかくほっこりした文章にはいつも元気づけられている。
父の名前は村井武という。
知的かつユーモアがあり、ぎゃあぎゃあとやかましい兄弟たちを穏やかに微笑みながら見守っている人だ。Twitter、キュレーションメディアなど日常を村井アイで切り取る独特の感性には、目から鱗がぽろぽろ落ちまくっている。
最年長の山田将治は、おじさんである。
陽気で映画が好きで、面白い。父・武よりも年上だけれど、いい意味で父らしくなく、小気味のいい感想で私たちを笑わせてくれる。数々の締め切りを抱えるひたむきなところを含め、少年のような男だ。
兄は二人いる。
一人目は高橋和之。
仕事のネタも面白いけれど、彼の真髄は胸キュンラブストーリーにあるのかもしれない。とにかく女性をかわいく描くことに定評がある。キュートな女性に振り回される和之の姿は女性だけでなく、男性からの支持も厚い。
もう一人は田沼明狸。
ユーモアたっぷりの文章なのに、どこか色気が漂っている。文章に不思議な吸引力があるのだと思う。彼がテリヤキバーガーの記事を書いた週、我が家ではテリヤキバーガーを買いに行く者が続出した。
姉を紹介する前に、先に弟と妹を紹介しておくことにする。
弟の名前は稲生雅裕。
プライドを武器に自らの恥ずかしい過去や思いを晒していくことで、全世代から共感を集めるスタイルを確立している。過去、誰もが雅裕だった。そして今も、どこかに雅裕を飼っている。だから誰もが彼に共感するのだろう。
妹は田中望美。
のんちゃんの愛称で可愛がられている。愛されキャラとしか言いようがない。一気に駆け上がるようなさわやかで素直な筆致は、まさに彼女そのもの。ダンサーならではの独特のリズム感、一度記事を読んで感じ取ってほしい。
姉に至ってはなんと、5人いる。
小堺ラム。万葉。安達美和。土田ひとみ。木村保絵。市岡弥恵。
におい立つような生と性といえば、小堺ラム。彼女の色気は生々しいのだ。文章なのに、しっかりとした肉感とにおいを持っている。
群青色の上品な文章といえば、万葉。しかし、その青は青い炎の色だ。本当は誰よりも情熱を秘めた女性なのだと、感じている。
安達美和について、私は多くを語ることができない。なぜなら、彼女の記事こそが私がライティングの勉強を始めるきっかけになったからだ。彼女がいなければ私はここにいなかっただろう。憎らしい安達さん、ありがとう安達さん。
土田ひとみ。頑張り屋さんのど根性ガール。ライティングの勉強中に出産を経て、育児をしながら記事を書いている。笑って泣けるエンタメが彼女の持ち味だ。
木村保絵。彼女こそがマーケティング・ライティングのエースである。自らの弱みを告白しながらまっすぐに読者を導く伝道師。彼女のせいで読みたい本も見たい映画も、増える一方だ。
そして、市岡弥恵。
私、2016年最も支えられた、今一番身近にいる姉である。
彼女は同じ福岡に住んでいて、ライティング・ゼミのときからの同期だった。初回の課題から店主セレクトを獲り、店主の三浦さんに「小説の適性があります」と言わしめた、同期のエース。スタイリッシュできれいな恋愛小説を書く。笑ってためになる会話調の物語もある。ドキュメンタリーのような壮大なドラマを描いたりもする。多彩な作品を描ける彼女は今、小説家を目指している。
そんな彼女に、私が初めて放った一言は、
「私は、弥恵さんが嫌いです」
だった。
私は初回の記事で不採用を食らい、完全に出鼻をくじかれていた。文章を書くことに関して、それなりに自信があった。なにせ、名前だって「文」と書いて「あや」と読むくらいなので、文章を書くことこそが自分のアイデンティティだったのだ。
しかし、凝り固まった矜持はこの場所では全く通用しない。
弥恵さんはとてもうまかった。私の目にもはっきりわかった。三浦さんに褒められてもいた。だから、私は彼女に言ったのだ。ちゃんと目を合わせて、はっきりと。
「私は、弥恵さんが嫌いです。だからいつか弥恵さんをつぶします」
弥恵さんは何と答えたのだったか。
確か何も言わず、爆笑していた。普通、そんなことを言われたら笑うより先に言う言葉があると思うのだけれど、いい女の彼女は私の言葉を笑い飛ばした。悔しいほどにいい女なのだ、見た目も中身も。美人のくせに、飾っていないし、優しいし。古かったパソコン(8年物のWindows Vista)が動かなくなったと言うと、買い替えるからと言ってノートパソコンを格安で売ってくれた。
「私は文ちゃんのこと、応援しとるけん。小説家になるんやろう?」
はぁ、腹立つ。いい女すぎて腹立つ。私は相変わらず、弥恵さんのことが嫌いだ。
でも、出会えてよかったと思う。2016年の一番の収穫は、弥恵さんに出会えたことだと思う。
いつもありがとう、姉さん。

まさか28才になってこんな大家族に放り込まれるとは思わなかった。
顔を合わせたこともない家族もいる。しかし、毎週文章を読んでいると、不思議なことにずっと前から彼らを知っているような気になるのだ。人となりを理解した気にもなる。
口ではいくらだって嘘をつけるけれど、文章では嘘をつけない。
私はずっとそう考えて書いてきた。小説を書くようになったのは小学生の頃だ。それから2016年に至るまで、必死で自分以外の人間になろうとしていた。しかし、何を書いてもたとえ完全なフィクションを描いたとしても、どこかに自分の考え方や価値観が浮かび上がるのだと思い知ったのはこのゼミに入ってからだ。
スピリットというべき、何かが。
私の家族、ゼミ生の皆さんにもそれぞれカラーがあって、たとえ書き方をがらりと変えたとしてもやはり「美香さんらしいな」「弥恵さんらしいな」と思うことが多々ある。まずは自分のスタイルを見つけ確立すること、それから様々な作風に挑戦すること。それが大切なのだと学んだ。全部、ここにいる新しくできた家族に教えてもらったことだ。
2期に入って、私は突然筆がぐんと重くなった。なんだか、書くのが怖くなったのだ。
時間ぎりぎりまで粘って書いたけれど、初回の提出を逃した。
すると、次の日保絵さんから「大丈夫?」とメッセージが届いたのだった。
まったく恐ろしい。口ばかり大きくてかっこつけてばかりいる私。しかし、私の不安も、重圧に弱くてすぐにふにゃふにゃと弱腰になってしまうところも、きっと見抜かれてしまっているのだろう。私が彼ら彼女らを「この人はこういうひとなのかな?」と思っているように、私も皆さんに見られている。見守られている。
「大丈夫? いつも出してる人が出してないと心配になるよね」
優しい言葉に、
「保絵さん、お姉ちゃんみたい。ライティング勉強してたら姉ができるなんて、想像もしてませんでした」
と言うと、保絵さんは「いいね、それ。今度書こうよ。ライティング勉強してたら姉ができました、って」。

まったく恐ろしい場所だ。
バチバチにやりあって、重圧に耐えられなくて書けなくなるほどなのに、私はこの場所に家族的な絆を感じてもいるのだろう。
始まって1か月の2期だけれど、きっと3ヶ月のゼミが終わる頃、2期生の皆さんともそういう関係になっていたいと思う。
これからこのゼミに入ろうか迷っている方がこの記事を読んでいるなら、もう一度よく考え直してほしい。
間違いなく、あなたの人生は狂ってしまうだろう。

***
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2017-01-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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