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私はガムよりもスルメイカになりたい


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記事:もっさん

私はガムのような人間だと思う。初対面の人には良い印象をもたれ、「この人はなんだか面白そうな人だな」と感じてもらうことができる。
そう私はガムのように、食べ始めた頃には味があるのだが、付き合いが長くなり噛めば噛むほど味が無くなってしまうのだ。

学生時代に進学するか就職するかで悩んでいた時、友人の兄(以下Aさん)に、進学するか就職するかを相談したことがある。
私は、電話だけでなく会って相談したいとAさんに連絡した。Aさんは快く引き受けてくれて、さらに「君にぴったりの人を連れてきたから彼も連れて行くよ」と言い、友人(以下Bさん)も連れて、お話を聞かせてもらうことができた。

元々は進学か就職かで悩んでいたのに、Bさんのワーキングホリデーの話を聞き終わる頃には、私もワーキングホリデーがしたいと思うようになっていた。
当時、Bさんは地方の公立大学に通っていた。Bさんも当時やりたいことがわからず悩んでいた。そこで1年休学してオーストラリアでワーキングホリデーをした。Aさんの話によると、ワーキングホリデーをする前のBさんと、した後のBさんでは表情が全く違ったらしい。Aさんは「一体彼に何があったんだろう」と興味を持ち会話したことがきっかけで仲良くなったそうだ。

Bさんはワーキングホリデーで得た知識や経験、感じたことを私に丁寧に話してくれた。やりたいことがなくて迷っていたBさんが、海外に出て多様な価値観を知り、やりたいことを見つけて帰ってきた。そして、帰国して就職活動もしっかり行い、国内大手商社から内定をもらっていた。

「もしかしたら私もワーキングホリデーをすれば変われるのではないか?」

そう思うには十分な体験談だった。ワーキングホリデーをすれば全てが解決するのではないかと思えた。
そして、私もBさんと同じようにワーキングホリデーをした。しかし、結局私はやりたいことを見つけることはできなかった。私は半年経っても英語がうまく話すことはでず、現地での仕事探しにとても苦労した。
英語を話せない日本人ができる仕事は限られている。とても悪い待遇で、日本食レストランで働く。もしくは、果物や野菜の収穫作業、いわゆる「ピッキング」という肉体労働くらいしかない。
私は日本食レストランではなく、ピッキングの仕事を選んだ。肉体的にはとてもきつい仕事だったけど、給料が良かった。旅をして、お金がなくなればまた2、3週間ほどピッキングの仕事をしてお金を稼いでということを繰り返していた。

数ヶ月経つとそんな生活に少しずつ疲れてきた。就職活動のこともあるし、そろそろ日本に帰ろう。私は就職活動を理由に半年で日本に帰ってきた。
帰国して私は、自分を慰めるような言い訳をしていた。「Bさんには他の人とは違う「何か」があったんだ。その「何か」がワーキングホリデーをすることで開花したんだ。私にはBさんが持っていた「何か」がなかったのだろう」

そうやって内向きになりながらも、メーカーから内定をもらい、なんとか就職活動を終わらせる事ができた。

しかし、自分が選んだ道は正しかったのか、入社してから自問自答していた。自分で選んだ仕事だけど、仕事に興味が持てなかった。
社会人になって数ヶ月して、Bさんに「今度飲みにいきませんか」と誘いの連絡をした。
後日Bさんと会い当時の私の現状を話した。今から考えれば恥ずかしいくらいの不平不満をこぼしていたと思う。そしてBさんに「5年後も同じこと言ってたらもう俺は何も言えないな」と言われた。その言葉は今も私にとってプレッシャーとなっている。とても重たいものではないけど、何かが胸につかえているような感じだ。

そして、5年が経った。私は5年前と比べて自分が進歩しているようには思えなかった。

AさんやBさんはどんどん新しいことにチャレンジして成長している。Aさんは若者の労働問題を語る論客としてメディアに取り上げられたり、本を出版したりと精力的に活動している。
Bさんは長年勤めた商社を退職し、地元に帰り友人らが立ち上げた会社に加わった。海外駐在した経験を活かして、主に海外事業部を取りまとめている。
2人ともひたむきに目の前のことに取り組み、次のステージに進み始めた。

そんな2人とは対照的に私には進歩が見られない。
進歩していない自分を見せるのが恥ずかしくて、この2人に会うことはできない。一体会ってなにを話せばいいというのだろう?
私はいまだに、何がしたいかわからず模索している。20代前半で時が止まってしまったようだ。転職を繰り返し、成長が実感できない。AさんとBさんにとって、私は噛んでも味のしないガムのような存在になってしまった。

しかし私は、スルメイカのような人間でありたいと思う。
最初に良い印象を持ってもらうために背伸びして自分をよく見せるのではなく、等身大の自分を見せる。そこからが勝負だ。一歩ずつでもいいから自分の理想に向かって努力を重ねる。そうすれば、月日を重ねるごとに味がでるようになる。噛めば噛むほど味が出る、スルメイカのように。
***

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2017-02-28 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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