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心が叫びたがっているのならその場でとりあえず叫んでみたらいいのではないだろうか


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:十河有沙(ライティング・ゼミ平日コース)

 
 
汗と油で髪がおでこにへばりつく今日この頃、みなさん叫んでますか?私はよく叫んでいます。
 
手紙の「お元気ですか?」的な流れで聞いてみましたがどうでしょうか?叫ぶことが意外と身近に感じられましたでしょうか?
 
早いですかね、展開が。申し訳ありません。
 
フライングスタートでお伝えしてしまいましたが、今回は叫びのススメです。感動を言葉にならない声にして外に出すことの効能は素晴らしいものがあるということをぜひみなさんにお伝えしたいのです。
 
人が叫ぶ時。それはとにかくショックを受けた時でしょう。良いこと、悪いこと、どちらにしても衝撃を受け、感情が強く揺り動かされた時。
 
その気持ちの表現方法としては、誰にも口に出さずにひとりしっぽり浸るのもいいでしょう。派手ではないけどしみじみとした趣深い感情の向き合い方です。
 
仲の良い友人や恋人に話すのもいいかもしれません。人に話すことでより自分の感情が整理され、気持ちの深みが増したりスッキリしたりするかもしれません。
 
しかし私は感情はその形のまま、過不足なく表現したい。そしてできれば中に留めておかずに外に出したい。
 
言葉や絵、音楽にのせると、感情は整形の過程でやはり少し変形してしまいます。そして人に伝わった瞬間それはまったく違うものになってしまう気がするのです。
 
抽象的に書いてしまいましたが、要するに何か違う!感情を外に出したい、生で!
 
ここまで突き詰めないとしても感情をうまく外に出せずに苦しんでいる人は結構多いのではないでしょうか?そして伝え下手さんも。感情を外に出したいけど、恥ずかしかったり、人目が気になったりして吐き出せない。いざ出そうとしても良い方法で外に出せない。
 
そんなあなたにおすすめなのが「叫び」なのです。
 
そうは言ってもなかなか叫ぶということは難しい。
 
海に向かって波音バックに叫びたくなってもコンクリートジャングルでエアコンBGMしか聞けなかったり、夕日に向かって叫びたくてもすでに辺りは真っ暗で明るいものといったらこの時間まで働いていることにシンパシーを覚えるオフィスの灯だったりする訳です。
 
そんなあなたにおすすめなのが呼吸法としての叫び。日常に紛れて叫ぶというものです。
 
用意するのはまずこちら。少女漫画『ショートケーキケーキ』です。飛躍してしまいましたが、最近私が叫んだのがこの漫画だというだけなので要するに叫びたくなるものなら何でもいいです。猪木の現役時代の試合VTRでもいいですし、使いすぎたクレジットカードの明細証もニアイコールです。
 
つづいて用意するのはこちら、うるさいところです。おすすめは車通りの激しい道路、新幹線、飛行機、パチンコ屋などでしょうか。
 
さぁ、その材料がそろったところで、まずはその叫びたくなるものに自分の感情のすべてをゆだねましょう。赤ちゃんがお母さんのお腹の中でぬるま湯につかるかのようにリラックスし、もうそのことしか考えません。
 
『ショートケーキケーキ』でしたら、失われた青春の輝き、猪木のVTRでしたらあの拳を高々と上げる躍動の瞬間、クレジットカードの明細証でしたら最も必要がないのに値段も高いという衝動買いした洋服。
 
さぁ、ボルテージが上がってきたでしょうか?
 
そこで次に喧騒の中に行きましょう。感情の高ぶりがきてからすぐにその場所に行くべきなので、出来れば大通りの真ん中などでスタンバイしながら叫びたくなるものに浸ることがおすすめです。
 
はい、ではボルテージが上がってきたところでついに叫びます!
 
しかし大声で叫ぶのは良くありません。それでは変質者です。出来る人がいたとしても私に薦められたとは言わないでいただきたいです。
 
叫ぶポイントはため息の中に言葉を混ぜるというイメージ。音量としては普段話す声の8〜9割というところでしょうか。喧騒にうまく混じり、ギリギリ隣にいる人に聞こえるか聞こえないかくらいのボリュームです。最初に「ん」をつけると、演歌でいうコブシのようなものが効くのでより少ない音量で最大の効果を望めるでしょう。
 
私の十八番は「んはぁっぁぁあーーーーー」や「んっほぉぉぉぉぉぉぉん」です。しかしこれは最後にクレッシェンドがかかったり、再び最後に「ん」をいれるという高度なものなのでもう少し上達してきてからでもいいかもしれません。最初はシンプルに「はーーーーー!」や「あーーーーーー!」がおすすめです。
 
さて、だいたいの流れが掴めたところでひとつケースを紹介しながら細かいポイントをご紹介しましょう。
 
これは私の先週の出来事です。先ほども少し出てきました少女漫画『ショートカットケーキ』の最新巻が出た週です。
 
私はその本を片手に丸亀製麺へと向かいました。実はこちらも結構おすすめのポイント。混雑時の飲食店はキッチンからの音や人の話し声で結構叫べます。
 
かけ並大根おろしトッピングのうどんにかしわ天という私のグランドメニューを携えて、ソファ席へ。叫ぶためには体の力を抜くことも重要です。本気でリラックスすることを目標にしましょう。
 
しかし実は私この『ショートケーキケーキ』新巻には期待していませんでした。物事をななめに見る検定準1級の私からすると、ほとんどの少女漫画展開は甘すぎてツッコミどころがありすぎて、没頭するというよりも俯瞰してふーん、くらいにしか思えないのです。
 
今回の本作の新巻についてもそんなもんだろう、くらいの気持ちで向かっていました。
 
しかしそんな私の油断したところを付いてくるのが作者・森下suuだったのです。最初は当て馬キャラとのストーリーで読者を焦らします。前巻でも全くメインヒーローキャラとの絡みが無かったのにこれかよ、と思いながら読み進めます。
 
そしてメインヒーローが出てきたと思っても胸キュン展開の上辺ばかりを撫で回されます。
桜井和寿も急に嫌気がさしてきてしまいます。まだ確信にいかんのかい、と。
 
そしてさらに焦らす、焦らす。なかなかくっつかない。この時点でふーんと思っていた気持ちは「ふ、ふーん?まだ……くっつかないの?」とじりじりしてきます。
 
そこに満を辞しての胸キュンデート!
 
「おぉ、キタね」と思っていると、そこではまだ確信に進まない! 読者を焦らす、焦らす!!
 
そしてついに胸キュンシーン! 夜中のリビング!
 
しかぁぁぁぁし、まだ確信に進まなぁぁぁぁい!!!
 
しかも残りは18ページ。おい、これで終わりなのかーーーーーい!!! と、思った時に最後の1ページでついに物語は確信へ!
 
そしてまた「次巻ね♡」と読者の目の前を去っていくのです。
 
「っんほ(は)ぁぁぁぁぁぁーーーーー」
 
叫びましたよ。もう、力の限り、普段の8割ほどの音量で。
 
これはもう小悪魔です。すばらしいS要素を持っている作者さんです。思うままに手のひらで踊っている読者です。そしてそれが幸せ。
 
ちなみに私は毎回この『ショートケーキケーキ』で期待しない、でも叫ぶ、ということを繰り返してます。この作者さんの焦らしテクニックはもうお家芸的な域に達しているのです。
 
また、この話の中でお伝えしきれていないポイントとしては「!」マークのついているところで助走叫びをいれているので、クライマックスの叫びがスムーズに出て好演技が出来たというものもあります。そちらは上級者でなくともぜひ押さえておきたい技なので、メイン叫びのためにアップをして臨むという流れを頭にいれておきたいですね。
 
しっかりとボルテージを上げて叫ぶと、不思議と悩んでいたことやイライラしていたことがその時だけ全く頭からなくなります。どうせ悩み事は戻ってはくるのですが、一瞬頭からなくなるだけでとても気持ちが晴れやかになるのです。
 
街角で、飲食店で、様々なところで出来るプチ叫び。スッキリするので取り入れてみてはいかがでしょうか?
 
 
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2017-08-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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