メディアグランプリ

自信のありか


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:一宮ルミ(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
「ダメだ、もう書けない」
ライティング・ゼミが始まって、1ヶ月半が過ぎた。初めて提出した記事が、運よく掲載されてから、隔週で掲載してもらえることが続いた。その後、2回続けて掲載され、記事を読んでくれた友人も面白いと褒めてくれて、
「私、書くことなら結構イケるんじゃないか」
と、自信が出てきた矢先、「スランプ」がやって来た。書きたいことが思いつかなくなり、新しい記事が書けなくなってしまったのだ。
新しい記事が書けないので、その後の課題提出は、なんとか前に書いておいたものを手直しして、提出した。結果は、掲載ならず。当然の結果だ。
 
書けなくなったきっかけは、それまで掲載されることを楽しみに、講師の教えを忠実に守って書いていた私に、もう一人の私から悪魔の言葉が聞こえたことだ。
「掲載されても、最近はメディアグランプリの受講生ランキングが落ちてるぞ。今週は圏外だ。所詮、お前の記事なんて、誰にも興味を持たれてないんだよ」
ランキングを見てみると、確かに自分の記事は最初の8位から、次が22位、それ以降は圏外だ。
ネガティブの罠にすっかりハマり、
「やっぱり私の記事は面白くないんだ」
すっかり自信をなくしてしまった。
 
もっと面白い記事を書かなければ!
みんなに面白いと言ってもられるストーリーを考えなければ!
思えば思うほど、人を喜ばせられるネタは全く思いつかない。自分の考えの薄っぺらさや経験のなさを痛感して落ち込むばかり。
とうとう何を書いても面白く思えなくなって、ついには書けなくなった。
 
どんどん掲載される受講生の記事は、どれもこれも面白くて、構成もストーリーすごくよく考えられていて、「なるほど、納得」と思うものばかりだ。
学生時代、運動音痴の私は、マラソンの授業でみんなにどんどん先を越され、苦しいばかりで、走っても走ってもゴールにたどり着かないのが辛かった。あの時と同じだなと惨めな気持ちになった。あの時みたいに、私はすっかり置いてきぼりだ。
毎日のように開いていたパソコンを開くこともできず、記事のネタを書くノートも白紙のまま、1週間が過ぎた。
 
やっぱり自分には無理だったのだ。
できるはずのないものに挑戦してしまったのだ。
もう二度とメディアグランプリのページには、私の名前は載らないのだろうな。
ついこの間まで、「いつか編集部のオススメに選ばれたらいいな」なんて、ウキウキと考えていたのに。ため息が出た。
 
夫には「ずっと掲載されていたんだから、1回くらいボツになったって、気にすることないよ」と慰められた。友人たちも「また次、楽しみにしてるからね」と励ましてくれた。でも自信は一向に取り戻せそうになかった。
 
私はいつもそうだ。調子よくなんでもうまく行くときは自信満々で、それが、ほんの些細なきっかけで、うまくいかなくなるとたちまち自信をなくし、ドーンと落ち込んでしまう。自信があるときとないときで別人のようになる。そんな自分に嫌気がさす。
 
しかし、そんな時、知人から借りたマンガのセリフで、今までの考えがガラッと変わった。
主人公が、「自信がない」と言って、チャレンジするのを止めようとした時の、仲間のセリフだった。
 
「自信なんてもんは、目に見えないんだから、あるって言っておけばいいんだよ!」
 
自信は外からは見えない。だから自分があるって言えば、あるのだ。誰も確かめることはできないから。外からはっきりと確認できるのは、やっているかやってないかだ。だから、自分が自信があるといって、やっていれば、それは「やる自信がある」と言うことでいいんだ。
 
うまくいったかどうかの判断だって、人によって違う。
ライティング・ゼミの課題にしても、今までは、ただ教わった通りに実践するのが楽しくて、運よく掲載されたということを「うまくいった」と思っていた。それがランキングの上位になることが「うまくいった」に、掲載されるだけでは「うまくいっていない」になっていた。
変な欲を出して、いつのまにか基準を変えてしまった。
 
自信とは、木の幹のようなものではないかと思う。
どっしりと、自分の真ん中にある。何があっても揺らがない。
できた、できない、うまくいった、いかないは、枝についた葉のようなものだ。
自信の木には、成功の葉も失敗の葉もついている。成功の葉が多いこともあれば、失敗の葉が多いこともある。結果ばかりに気を取られていても仕方のないことだ。
 
何をやってもうまくいかないときは、失敗の葉が多い時なのだろう。少し自分のハードルを下げて、「記事を書き上げた」ということだけで「うまくいった」と思えばいい。成功の葉が育つまで、ゆっくり待てばいい。
成功の葉が多くなれば、もっともっと面白いものを書こうと頑張ればいい。
どんな時も「もっと良くなろう。もっと良くしよう」という前向きな気持ちがあれば、どんな状況でも、成長している。
その前向きな気持ちが、自信の木を大きく育てる栄養分なのだと思う。
 
スランプから抜け出したかどうかは、本当のところまだ分からない。
それでも私は宣言します。
私は書く自信があります! 続ける自信があります!
 
毎日、記事が完成してもしなくても、パソコンを開き何か書こう。ネタのノートにも、とにかく何か書こう。講義の内容を見直すのもいい。とにかく何かやっていよう。
 
「あ、スランプ抜けたな」と思える日まで。
 
 
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2017-10-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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