メディアグランプリ

手当たり次第に試す勇気


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記事:広瀬ユキ(ライティング・ゼミ平日コース)

 
 
ダイエットのコーチングをしていると、いろんな人からこんな相談を受ける。
 
痩せたいんですけど、今やってることが本当に自分に合っているのか分からなくなって、1つのこと続けないとと思うけど結果が出ないと続けられなくて、本当に悩んでるんです。
 
イベントなどでもこういった類の質問はよく受けていて、わたしはそのたびに「合う方法は人によって違うから、色々試していいんですよ」と答えている。
 
わたしは昔から美容や健康に興味があったけど、ダイエットのコーチで仕事ができるとは思ってなかった。毎日体重を記録するほどマメではないし、お菓子は作るのも食べるのも大好き。帰宅後はランニングするのが日課という人は素直にすごいと思う。ダイエットのアドバイスをする素質があるとは思えなかった。
 
そもそも管理栄養士の大学に入ったが、「一生の資格」というだけで実際どんな仕事につくか、どんな仕事ができるのか、正直よく知らなかった。実習で2週間お邪魔した病院にはこの道何十年のベテランさんがいた。長年勤めてもなお大量の仕事を抱え、安月給で早朝から夜遅くまで一人で仕事をしていると聞かされた。
そんなの嫌だ! と企業を覗けば「自分の栄養まで気にしていられない」と聞いてゾッとした。ブラック企業ならぬブラック業界だ。どこを見ても真っ暗な気がした。それでも就職だけはしないと恥ずかしい。いわゆる一般企業の説明会に参加もしたが、大学に通わせてくれた親の顔が頭をよぎる。専門職系の学部を選んだ事を心底後悔した。
 
そんな頃、エステサロンで働く管理栄養士をテレビで見た。白い肌とスッと伸びた背筋が印象的な彼女は、美容・健康における食事の重要性について語っていた。
 
「美味しい食事で、家族が健康になるなら素敵やね」
 
管理栄養士を目指し始めた頃に母が言った言葉を思い出した。
 
これだ! とすぐにネットで彼女と同じ仕事を探したが、そんなに簡単に見つかるはずがない。ましてや地元に絞って探してはマイナーもいいところだ。テレビで見たクリニックや、業界の店舗に片っ端から電話で聞くことも自分を売り込むこともできただろう。でもそこまでするほど自分の知識にも経歴にも自信はなかったし、正直そこまでの熱意もなかった。病気の母のそばを離れるのは気が咎める。などと自分を取り巻く状況全てを言い訳に、結局近場の保育園に就職した。
 
保育園にいたのはたった1年。調理を中心にイベント食の企画など経験させてもらったが、いろいろあって「もう無理」の4文字が1日中頭に浮かぶようになり「やっぱりあの時必死に探しておけばよかった」と夜にはバスタオルを、朝にはアイスノンを目に押し当てた。
 
苦しかったらやめてもいいよ。
嫌なこと続けるより、好きなこと探して色々経験しても別にいいじゃん。
 
「管理栄養士で働かなければ」と求人情報を眺めていたわたしに母は言った。
嫌だからすぐ辞めるという働き方を良しとしているわけではなかったが、自分が仕事に何を求めているか就職前から分かっている人なんていない。大人だろうが子供だろうが、世の中経験しなければ分からないことだらけだという。
 
保育園を辞めた後、その場しのぎのつもりで学生時代に通っていた料理教室で講師をさせてもらった。習うのと教えるのは全然違うしそもそも経験も自信もない、などとまたしても不安とい名の言い訳が出てきたが、食に関わる仕事ができるだけありがたかった。いつかの美人管理栄養士のように食と健康について伝える仕事に就く為に、今できることをなんでもやってみようと必死に働いた。人気がある先生の言い回しやレシピのアレンジ方法は片っ端から真似して、料理の基礎から美味しそうに見せる写真の撮り方まで使えそうなものはなんでも学んだ。
 
あっという間に11ヶ月が過ぎていた。登録していた転職サイトからダイエットコーチをやってみないかとオファーが届いていた。もう言い訳は思い浮かばなかった。
 
痩せたいんですけど、今やってることが本当に自分に合っているのか分からなくなって、1つのこと続けないとと思うけど結果が出ないと続けられなくて、本当に悩んでるんです。
 
人によっては「痩せる気あるの?」「根性が足りないだけ」と思う人もいるだろう。仕事が忙しい事を理由に運動の時間を取らず、断れないからと夜遅くまで飲みに行くけれど、本当に痩せたいと思っている。好きな事で仕事をしたいけど、その為ならなんでもできるほど熱意があるわけじゃないし、嫌な事が我慢できるわけでもない。
 
本気なら今すぐできる事全部やりなよ、できないなら本気じゃないってことだよ。そんな風に言う人もいるだろう。けどわたしは「取り組んだこと自体がすごい」と言いたい。
 
これで合ってるのかな?全然違うのかな?こっちの方がいいのかな?
色々迷うことがあっていいと思う。
試しに色々手をつけてもいいと思う。
歳を重ねるほどに失敗を怖がり、何かに取り組む事に臆病になっていくけれど、それでも「チャレンジした」ことは素晴らしい勇気だと思う。
 
「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ。私たちの最大の弱点は諦めることにある。成功するのに最も確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることだ」
 
かの有名なトーマス・エジソンの言葉だ。
 
うまくいかなかったからと言って、落ち込む必要はない。
近道ではないかもしれないけれど、確実に成功への道を歩んでいると思うから。
 
「合う方法は人によって違うから、色々試していいんですよ」
 
 
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2018-03-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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