メディアグランプリ

これから僕は、ウサギになろうと思う。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

山田浩輝(ライティング・ゼミ 特講)

 
 
「ふざけるなよ、20分で2500文字を書けだと!!!」
いつもの通り、天狼院書店のワークショップで出されるミッションは、実現不可能なものが多い。多分、トム・クルーズでも、天狼院のミッションは「インポッシブル」と頭を抱えてしまうだろう。今回の指令は、スピードライティング。
 
スピードライティングは、生産性を向上する技術だ。
この講座には、学生や社会人が集まっていた。
残業ができないから、文章を書くスピードを上げたい、サラリーマン。
ブログを毎日継続したいから、時間を短縮したい、ライター。
 
みんな、「ライティング」に「速さ」を求めている。
 
でも、「ライティング」に「生産性」を追求することは、厳しい。
2500文字を20分で、書くという指令。スクリーンの向こうにいる、三浦さんは、笑顔でミッションを課す。トム・クルーズでも不可能なことを、三浦さんはやり遂げる。やり遂げてきた実績がある。だから「簡単でしょ」「余裕でしょ」といって、ニタニタ笑う(ように見える)。それが、嫌らしいし、憎らしい。
 
だって、2000文字を書くのにも、2時間〜3時間はかかる。
これが自分の限界だと思う。現状のベストが、1分間に「16.6」文字。
それを1分間で、「125」文字に向上しないといけない。
単純に考えて、7倍の生産性向上を、図らないといけない。
しんどい。7倍速く「動作」を行うことなんて出来るのだろうか。
 
例えば、自分の能力に限界を感じている、マラソンランナーがいるとする。その選手が、7倍速く走ることを、コーチに求められたと想像してほしい。しかも憎いことに、コーチはそのスピードを実現できている。その選手だったら、あなたはどう思うだろう? 僕だったら、コーチのスピードを「才能」として受け止めて、自分には無理だと諦めたくなると思う。そんな心境に、今回のミッションを聞くと、なってしまった。圧倒的に、無理だと。
 
しかし、天狼院の川代さんが、証明してしまった。
スピードライティングは、三浦さんの特殊能力じゃないことを。
圧倒的努力をすれば、再現可能なことを。
彼女は、3時間かかっていた5000文字の文章を、40分で書き上げることに成功した。そして週5の頻度で、更新し続けている。記事が更新されるたびに、証明されている。今の自分に足りていないのは、「才能」じゃなくて、「方法論」や「努力」ということを。
 
あぁ、追い詰められてしまった。
でも、でも、言い訳させてほしい。
文章を遅く書くことには、理由がちゃんとある。
ライティングは、きちんと考えてアウトプットするもの。
人に伝えるためには、丁寧に時間をかけて書くべきだと思う。
だから、遅いのだと。
 
イソップ童話の「ウサギとカメ」でも、カメの方が賞賛されていたはずだ。
のろのろと、でも着実に前に進むことが、美しい。そう習ってきたはずだ。
将来なるなら、カメのような性格を目指すんだと、100人中98人は思ったはずだ。
 
しかし、この言い訳は、スピードライティング界では通用しない。
なぜなら、三浦さんは「速く書いた方が、読者に読んでもらえる可能性が高まる」と言うからだ。つまり、ウサギの方を目指せと言っているのだ。
 
三浦さんは、「5000文字を書くためには、40分書いて20分休む」と言う。40分書いて20分休む。速く走っておいて休む、速く書いておいて休む。すると、集中して動作を行うため、生産性が上がるそうだ。要するに、メリハリを効かすことが、生産性向上の鍵なのだ。しかも、量だけではなくて、質も向上するから、他人に読まれる文章を書きたいなら、とりあえず速く書けということらしい。
 
スピードライティングにおいては、ウサギのスタイルが賞賛されるみたいだ。
カメさんの価値観も、ここでは通用しない。むしろ、一旦、捨て去った方がいい。
あぁ、価値観の言い訳も使えない。本当に、追い詰められてしまったようだ。
 
カメからウサギになる。
それを達成するためには、圧倒的な努力が必要だろう。
そもそも可能かどうかも、まだ疑わしい。頭で納得できても、心が追いついていかない。僕が、川代さんや三浦さんみたいな、スピードライティングの猛者になる道があるなんて。でも、信じるしかない。だって、ウサギになると想像した方が、現状の延長線にある未来よりもワクワクするから。
 
僕は、ウサギになりたい。生まれ変わったらじゃなくて、今世で。
なぜなら、スピードライティングが、「特殊能力」ではなく「圧倒的努力」の成果だと知ってしまったから。そして速く書くことで、コンテンツの質が上がると、プロに言われてしまったから。
 
この文章を書き終えたら、スピードライターになるために、とりあえず3つのことをしよう。「閉店1時間前」のカフェに駆け込んで、「コーラ」を注文して、「40分のハードロック・プレイリスト」を聴きながら文章を書く。
 
そしていつか、こう言うんだ。
「5000文字を40分で書く、余裕でしょ(ニヤリ)」
 
 
***

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2018-03-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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