メディアグランプリ

私は褒められて、むしろ違和感を覚えた


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記事:久保友美(ライティング・ゼミ特講)

 
 
学生時代のことだった。
 
「偉いねぇ」「感心するわ」「前から優しかったもんねぇ」
 
久しぶりに会った親戚のおばちゃんは、目を細めながら私を褒めてくれる。
なんでそんなに褒めてくれるのか。それは、私が「ボランティア活動にハマっている」と話したからである。
 
縁があって、私は学生時代にある組織でアルバイトをしていた。その組織は、ボランティアに来て欲しい団体や施設とボランティアしたい人をつないだり、ボランティア活動の情報発信をしたり……と、「ボランティア」に関する事業を展開しているところだった。
 
そこでのアルバイトがきっかけで、様々なボランティアを体験し、次第にハマっていた。
 
オールナイトでのごみ拾いやボランティアをテーマにしたショートフィルムへの妊婦役での出演、資料整理、100人くらいのイベントでの司会……
 
数えればキリがない。どれもとても楽しくって、いい思い出だった。その楽しさをおしゃべりしていたときに、冒頭のようなお褒めの言葉を頂いたのだ。私は正直、面食らった。
 
なぜなら、私がやったボランティアは「面白そう!」と思ってやったものばかり。休日に友達と遊ぶのと同じ感覚だった。ショッピングしたり、映画を観に行ったり、お酒を飲んだり。そんな話をしても、「ショッピングして偉いねぇ」や「お酒を飲みにいくなんて感心するわ」とは言われない。
 
遊んでいることを褒められたような気がしてちょっと戸惑った。でも、それと同時に親戚のおばちゃんの気持ちも分からくないなと思った。
 
「ボランティア」言われると、どんなイメージを持つだろうか。
 
他人のためなら自分を犠牲にしてでも奉仕するMな人? お金にもならないことを一生懸命やっている人? 自分に欲がない草食系?
 
うーん、何だか堅い。何というか意識高い系? 私にとっては、遠い存在だなぁ。ボランティアをやるまでは、そんなイメージを持っていた。
 
しかし、実際やって見るとその印象がガラリと印象が変わったのだ。
 
まずめちゃくちゃ楽しい。なぜなら、自分がやりたいことをやるからである。
 
ボランティア活動の性格として一般的に「自主性」「社会性」「無償性」が挙げられる。やりたいことをやる、ということはまさしく自主性である。
 
例えば、私はかれこれ10年くらい、元バイト先に届く報告書や書籍を整理するボランティアをしている。元バイト先は家から電車で1時間くらい。交通費も1500円以上かかる。それだけの時間とお金があれば、美味しい高級スイーツが堪能できる。だけど、私はそのお金と時間を使ってボランティアに行く。
 
「なんでわざわざ……」
 
そんな声が聞こえそうだ。でも、わざわざやるその資料整理が面白いのだ。元バイト先には、全国各地のボランティア団体やNPO、企業、自治体、大学、研究所……など、様々なところから報告書やパンフレット、書籍等などが届く。
 
それは市立図書館や県立図書館で手にできる機会はほとんどないレアなものばかり。そこには自分の知らない情報がたくさん詰まっている。その資料を通して、全国各地の面白い活動や人に出会うことができる。本好きな私にとっては、知的好奇心が大いに刺激される。
 
オールナイトでやったごみ拾いもそうだ。駅前に夜10時くらいに同世代の男女が30人くらい集まって、かわいいごみ袋を持ってまちを歩きつつ、たばこの吸い殻や空き缶を拾う。
 
オールでカラオケなら経験のある人も多いだろうが、オールナイトでごみ拾いするって、なかなかない経験だ。その非日常感に思わずちょっとテンションが上がってしまう。ごみ拾いが終ったら、近くのファミレスで交流会。「オールナイトでごみ拾い」というちょっと変わったボランティアに集まる人々は、学校や職場、合コンとはまた違ったつながりを持つことができた。「オールしちゃったねー」といいながら、始発で帰る電車は、疲れとともに心地よい満足感に包まれていた。
 
ごみ拾い自身は、まちがきれいになっているので「他人や社会に貢献している」と言える。けれどそこに自己犠牲とかお金にならないことを一生懸命やっているといった悲壮感はない。だって、やりたいことを面白がってやっているからである。
 
だから私は思う。ボランティアにハマっている人は、無欲な自己犠牲の人ではなくて、むしろやりたいことをやっている、貪欲で自分に正直な人なんじゃないかな、と。とてものびのびとボランティアをやっている。
 
私もそんな人に惹かれて、段々とボランティアにハマっていったような気がする。そして、これからも私もボランティアを続けていくんだろうな、と思う。
 
なぜなら、やりたいことをやっている自分が一番、楽しいから。
 
 
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2018-03-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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