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不器用街道を今日も行く!


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記事:山田あゆみ(ライティング・ゼミ 特講)

昔から不器用である。
仲の良い学生時代の友達に、「私はどんな人間?」と問いかけると、みんな絶対に「不器用」と答えるだろうという自信がある。
威張れることではないけれど。

不器用とは、どんな人のことを言うのか。

私の中での定義は、「初めての事を出来るようになるのにものすごく時間のかかる人」だ。

小学校1年生の頃、全く泳げなかった。
尋常じゃないレベルで、水が怖かったのだ。
今、考えるとお風呂は好きなのに、プールをお化け以上に怖がる自分の感覚が不思議だ。ただ当時は、水に潜るのが恐ろしくてたまらなかった。
水の中から手が出てきて引っ張られてしまうんじゃないか、と恐れていた。
息が止まってしまうんじゃないか、と怖がっていた。

そこまで異常に水を怖がり、初めからバタ足ひとつ出来ない子どもはクラスで私くらいだった。
思いきりが悪くて、とても不器用である。

それ以外にも、初めてコンパスを手にした日、円を描くことが出来なかった。
誰もが、すらすらといくつも円を描いているのに、私は一人、どうしても綺麗に丸が書けない。
どこかで絶対にずれてしまい、ふにゃふにゃになったり、段差がついたりする。

あまりに上手く書けないせいで、一人残されたくらいだ。
小学生なのに、居残りである。
その他、リコーダーも最初は、息を上手く吹きこめなくて駄目だったし、習字の筆の持ち方も、全然マスターできなかった。
何もかもが下手くそすぎた。

要領の良い人は、何でも教わってすぐに、しっかり飲み込む。
そして、簡単に何でもこなす。

それなのに、私は何をやってもうまく出来ないのだった。

しかも、自分が不器用らしいということに気が付いたのも、また遅かった。
大人になって、やっと、私ってすごく不器用だと思い至った。

これだけ、何もかもが最初は、信じられないくらい下手くそなのだから、気が付いてもよさそうなものだが、不器用な上に鈍感なので、全然気が付いていなかった。

気が付いた時には、びっくりしたくらいだ。
ただ、それと同時に、目が覚めるような思いだった。

そうか、私は不器用だったんだ。
だから、これからは一番初めに何かを教わる時に、ちゃんとしっかり集中しよう。
そうだ、私はもっと注意して話を聞いたり、見たりしておかないといけない種類の人間だったんだ。

そう、思った。

それは、何をやっても上手く出来ない当時の私にとっては、世紀の大発見だった。

なんだ、そういうことだったんだ。
私、今までずっと間違ってた。
ただただ、みんなと同じように話を聞いたり見たりしておけばいいもんだと思っていたけれど、そうじゃない。
何か、工夫しなきゃいけなかったんだ!

それから、私は初めての課題を目の前にしたら、上手くいかなくなり得る原因を先読みするようになった。

もしかしたら、こんなところで、私はつまずくかもしれない。
実は、この部分が不器用な私にとっては、難しいポイントかもしれない。
これが、難しそう。
ここの部分ができなさそう。

そうやって、難しい部分はどこかを先に考えて、そのポイントをどうしたらクリアできるのかに着目しながら、話を聞いたり、見たりするようになった。

そうすると、自然に集中力も高まる。
細部に注目するようになって、理解力も増す。

それをどんどん続けているうちに、段々と、初めてのことをマスターするのに以前ほど時間がかからないようになってきた。

何点かの肝となるようなポイントを押さえることさえ出来れば、何事も何とか出来るようになることが、身に染みてわかったからだった。

そして、ついには、「山田さんって、何でもそつなくこなすよね」と、言われるまでになった。

「要領いいね」と、言われた日には、その場で小躍りしてしまいそうだった。

「私、ついに要領が良いとまで言われるように、なったよ。クラスで一番何をするにも遅かった私が!」
と、学生時代からの友達に、その場面を見せたいくらいだった。
きっとびっくりするだろう。

本当は、人がわざわざ考えたり、観察したりしなくても簡単に出来てしまうようなことに対して、注意を払い、ポイントはどこかを考えて、と、頭と目を集中力を使って、何とか色々なことが出来るようになっているのだから、全然要領が良いわけではない。
不器用なのは、変わらない。
たぶん、私は一生不器用なんだと思う。
考えて、注意して、そしてやっと出来る。
その繰り返しだ。
でも、水に潜ることも出来ず、コンパスで円さえ描けなかった私からすると、これは大進歩だ。

これからも、不器用なりに色々なことにチャレンジしよう。
まだまだまだまだ、やってみたいことも出来るようになりたいことも沢山ある。
不器用街道を、今日もひた走ろう!!!

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2018-03-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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