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一流の販売員はマネジメントもお上手


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:諏訪太郎(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
一流の販売員は、まるで魔法使いの様だ。
なぜならば、お客様に「買いたい」と言わせる魔法をかけるからだ。
魔法をかけたことは、絶対にお客様に知られてはならない。
なぜなら、魔法をかけられているのを知った瞬間に、魔法が解けるからだ。
 
先日、私は素敵な魔法にかけられた。
私を魔法にかけた魔法使いは、ショッピングセンターのスーツ売り場にいた。
30代後半で落ち着いた感じ。
爽やかな男性の魔法使いだ。
このショップの店長さんではないだろうか。
この魔法使いが私に魔法をかけた経緯はこうだ。
 
あるショップでスーツを見ていると、1着の素敵なスーツに出会った。
とても上品な紺色のスーツだ。
私はその色に一目ぼれした。
この紺色はそれほど素敵な色であった。
「高そうだな」と思いながら値札を見てみると、79,000円が59,000円に値下げされていた。
 
「は~」
 
値札を見て、ため息が漏れた。
明らかに予算オーバーだ。
 
私は20,000円台のスーツを探していた。
59,000円もあれば20,000円台のスーツが2つ買えてしまう。
スーツは気に入ったが、この価格のスーツを買うのは無理だ。
このスーツを諦め、他のスーツを探しに行こうと出口に向かって振り返った。
すると魔法使いが、にこやかに笑いながら近づいてきた。
 
「ご家族で買い物ですか?」
魔法使いの自然な問いかけに、「フラッと買い物に来ました」と答える。
 
「この生地はイタリア製で……」とか「この仕立てはすごく良くて……」とか、スーツの売り込みをしてきたら、きっとすぐにお店を出ていっただろう。
でも、今回のように自然に話しかけられると無下には扱えない。
さらに、私は質問に対して自分の事を話しているので、それほどストレスも感じなかった。
気がついたら、天気のことやショッピングセンターに来た回数など色々な話をしていた。
 
実は自然の話しかけることが、1つ目の魔法だったのだ。
魔法使いは、私に会話の主導権を渡すことで、私の気持ちを引き付けていた。
実際、私はショップを出ていこうとしていたが、そのことを忘れて話をしていた。
こちらに話をさせることで、「安心感」という魔法をかけていたのだ。
 
こちらの関心が魔法使いに向いたところで、スーツに関することを聞いてくる。
「スーツを何着持っているのですか?」
「どんな色柄を持っているのですか?」
「どうして、スーツを購入しようと思ったのですか?」
魔法使いに、我が家のスーツ置き場が丸見えになっていく。
 
魔法使いは、情報収集を兼ねて聞いてきたのだろう。
しかし、魔法使いの本当の狙いは別にあったのだ。
 
私は自分が持っているスーツの話をすることで、欲しいスーツ像が明確になっていった。
「ストライプのスーツはいっぱい持っていたな」
「黒系のスーツが多いから、紺色もいいかな」
「ちょっとした冠婚葬祭でも使えるものがなかったな」
現状を整理していけばいくほど、一目ぼれした紺のスーツが、今の私に必要なスーツに思えてきた。
 
この「聞くこと」こそが、2つ目の魔法だった。
売り込むのではなく、聞くことで相手に現状を整理してもらう。
現状を整理していくことで、自分が本当に必要な物が見えてきたわけだ。
 
そんな話を20分ぐらい話しただろうか。
「今のお客様のお話を聞いていますと、このスーツはとてもいいと思いますよ」
「一度、着てみられてはどうですか?」
魔法使いは、このタイミングで初めてスーツの売り込みをしてきた。
 
「このタイミングで売り込んできたか!」と思った。
なぜなら、スーツを買おうと心が動き始めたタイミングだったからだ。
このタイミングで言われたら、多くの人は買ってしまうだろう。
それほど、絶妙なタイミングだった。
 
実際にスーツを試着してみる。
「生地も良い」
「仕立ても良い」
「形も細めてスッキリ見える」
着てみると私の想像以上に格好良かった。
 
「お似合いですね。このスーツを着て会社に行ったら素敵ですよ!」
 
最後の魔法は、「後押し」だった。
この頃には、金額のことなど関係なく、純粋にこのスーツを欲しいと思っていた。
でも、その思いが正しいのか迷っていた。
高い買い物だし、誰かに背中を押してもらいたかったのかもしれない。
そのタイミングで、魔法使いは私の後押しをしてくれた。
 
結局、59,000円のスーツを購入した。
とても満足しているし、今では安い買い物だったとさえ思えるようになった。
すべて魔法使いの魔法のおかげだった。
 
「安心感」、「話を聞く」、「後押し」の3つのステップは、私の心を大きく動かした。
その経験から私は学んだことがある。
それは、この3つのステップを極めている一流の販売員は、ある意味最強なのではないかということだ。
なぜなら、いつでも人の心を大きく動かくことが出来るからである。
 
セールス、マーケティング、マネジメントなど、仕事をするうえで大切なことは、どれだけ相手の心を動かすことが出来るかだ。
なぜなら、ビジネスとは、相手の心を大きく動かした分だけ多くの報酬がもらえるからだ。
 
もし、ビジネスで悩んでいることがあるならば、この3つのステップが役に立つだろう。
1つでもいいので実践することで、大きな成果が出るだろう。
私も、自分の心が動いた瞬間を忘れずに、部下に対してこの3ステップを使ってみたいと思う。
どんな結果が出るのか、今から楽しみだ。
 
 
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2018-05-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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