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メディアグランプリ

離婚は幸せへの入り口である。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:丸山 泰宏(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
私は、今30歳を超えて、独身である。
正直に言って、今まで人生でそれほど挫折したこともなく、良い友人を持ち、不自由なく楽しい学校生活を送り、無事就職をして、楽しい人生を送っていた。
30歳までには、子供の一人でも持ち、和気あいあいとした、楽しい家庭生活を送っている予定だった。
 
しかし、人生そんなにうまくいかないものである。
そう、結婚生活がうまくいかずに半年ほどですぐに離婚するのである。
 
私が彼女と出会ったきっかけは友人の紹介であり、最初のデートは友人カップルとのダブルデートだった。
久しぶりのデートでテンションが上がっていた私は不思議とトークも弾み、いい関係を築くことができていた。
私は根本的にシャイということもあり、普段であれば、初対面の女性と話す時は緊張してうまく話せないことが多いのであるが、その日は違った。
朝から晩まで、彼女と話をすることで、お互いのことを知ることができ、すぐに親密な関係へとなれた。
これが、「運命の出会いってやつか」と私は確信をした。
 
その後も、順調に交際を続け、休みがあれば、北へ南へと旅行へ行った。
もともと旅行など、それほどしなかった私は、彼女と色々な場所へ行くことが、とても新鮮で、とても楽しかった。
また、私が、仕事の研修で半年ほど関東を離れて、三重県の方にいくことになった時も彼女は嫌な顔一つせず、定期的に会いにきてくれた。
そのことが本当に嬉しくて、私はこの人となら一生楽しく生活できると思った。
 
交際をはじめてから、1年程たった時、私はプロポーズをした。
無事にプロポーズが成功し、私たちは結婚することになった。
さっそく、お互いの両親と顔合わせする段取りを決めて、少し高級な和食の店で、お互いの家族のことも知っていく。
「こうやって、家族になっていくんだな~」と結婚がいよいよ現実なものに思えてきた。
 
「娘さんを私にください」という時の緊張は図りしれないものだった。
ほとんど声がでていなかったんじゃないかと思うほど。
 
無事、両親の承諾を取り付けた私たちは、二人で生活するための準備を始めた。
引っ越しの手配や、婚姻届けの提出などの各種手続きを進めた。
 
各種手続きを終えた、私たちの共同生活は始まった。
私は、輝かしい未来ばかりを期待していた。
が違った。
 
私の仕事が忙しくなったということもあるのだが、お互いすれ違いの日々が始まったのである。
すれ違いの生活が始まれば当然会話もなくなり、お互いの不満がどんどん溜まり、そしてその不満も見えなくなっていく。
さらに、一緒に生活する上で、付き合ってるだけではわからなかった、お互いの嫌な部分が見えてくるのである。
 
次第に私たちは、結婚していることの意味にも疑問を持ち始めてきた。
そうして、私たちは結婚の意義を見出せず、結婚生活僅か半年で離婚した。
 
我慢をして結婚生活をしている人が聞いたら、「何を甘ったれたことを言っているんだ。よく恥ずかしくもなくそんなことが言えるな」とお叱りをうけるかもしれない。
 
最初は、自分の未熟さだったり、決断が正しかったのかとか、もっとこうしていれば良かったのではと後悔したこともある。
さらに、こういう時に限って、楽しかった思い出がよみがえってくるのである。
 
しかし、今では、離婚は私の人生における幸せへの入り口だと思っている。
なぜならば、離婚をするまでの過程で、自分のことを本当に知ることができたからだ。
幸福は、人それぞれであり、幸福を追求するためには、自分がどのような人間で、何を一番重要とし、必要としているのかを知らなければ、そこに向かうことはできないからだ。
 
また、その経験を通して人生の教訓をいくつか得ることができた。
 
まず、1つ目は、「人はそれほど自分のことを気にしていない」いうことだ。
今までの私は、周囲の目を気にして、「こんなことをしたら他人にどう思われるだろうか」などと考えて、自分の本心ではない発言や行動をしていたように思う。
しかし、この経験を通じて、他人の目をあまり気にしなくなり、自分は自分であるという、意識が芽生えている。そして、本当の自分を出しても、受け入れてくれる人に対して、今まで以上に感謝の念をもって接することができているように思う。
 
2つ目は、「嫌なことからは逃げてもいい」ということを知れたことである。
私は、一般的に「我慢をしないことは悪いこと」であるという風潮が強いように思っていた。
しかし、今回の件を通じて「嫌なことから逃げる勇気」を学んだのである。
世間一般的に見て格好悪くても、なんでもいいのである。
我慢に我慢を重ねて、命を絶ってしまうといったような悲しいニュースが世の中には、たくさんある。
これは、本当に悲しいことである。
「嫌なことがあったら、少し我慢して、もうムリ」となる前に逃げ出した方がいい。
人生は短い。
約80歳まで生きるとして、約30000日しか生きられないのだから。
 
生まれてから、約11000日以上経過しているが、それだけの時間をかけて、ようやく幸福へのスタート地点にたてた。
残りの人生を精一杯、自分に正直に生き抜きたい。

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2018-05-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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