プロフェッショナル・ゼミ

私をテレビドラマの主人公に変えたある人へ《プロフェッショナル・ゼミ》


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記事:久保明日香(プロフェッショナル・ゼミ)

運命的な出会いを経て、少しずつ距離が縮まり
「この人のことが大好きだ、もっと近づきたい!」
と自分の気持に素直になった途端、
「海外に行くことが決まったんだ……」
そう告げられ、悲嘆に暮れる主人公。
このようなテレビドラマの展開を見る度、心の中で
「いやいや、何となく予兆あったでしょ!」と突っ込みを入れていた。
それに、こんな展開はテレビドラマの中だけで起きるものだと思っていた。
だけどそうじゃなかった。
テレビドラマとよく似た展開が数日前、私の身に起きたのである。

運命的な出会いを果たし、半年以上かけて距離を縮め、この関係がずっと続くと思っていた人から、突然連絡が届いたのだ。
その彼に出会ったのは昨年の夏、私がとあるセミナーに参加したことがきっかけだった。

当時、お世辞にもいいとは言えない職場で働いていた私は毎日出勤するのが億劫で、仕事を辞めて昔から心の中で温めていた夢を追いかけることができたならばどんなに幸せだろうと思っていた。だけど私には半年以上就職活動をしていたという辛い過去があった。もう一度あの苦しみを味わうなんて耐えられないと思い、転職する勇気は無かった。

そんな時知人に教えてもらったのが彼が開催するセミナーだった。

正直、最初はセミナーというものを信じていなかった。胡散臭い話を聞かされて、「君たちならできる!」となんの根拠もなく鼓舞され、お金だけむしり取られるのがオチなんじゃないかと半信半疑で当日、セミナーを受けた。

だけどそのセミナーは私の期待値を大きく越えてきたのである。
セミナーの講師として教壇に立っている彼のことを最初、ちょっと胡散臭いのかなと思ってしまったけれど、セミナーが終わる頃にはその印象など吹き飛んでしまった。
「才能なんていらないんです」と堂々と宣言する彼の言葉に、何の取り柄もない自分でも、努力を続ければ夢を叶えられるのかもしれないと励まされた。仕事も辞めず、耐え続けていれば、夢につながる何かキーのようなものが見つかるような気がした。
たった数時間で彼は私の心に埋まっていた夢の種に肥料と水を与え、土壌を豊かにしてくれたのである。

その日以来、すっかり彼に魅了された私は数日後、何とか彼と連絡する手段を手に入れた。憧れの、雲の上のような存在の人の連絡先が自分のSNS上に現れていることが自分のお守りのようだったし、心の支えにもなった。自分からは恐れ多くて連絡することは出来なかったけれどSNSを通じて彼の行動を把握していた。日本全国神出鬼没だった彼に会いたいと思ったけれど、“次、何処に行けば会えますか?”というメッセージを送る勇気は私にはなかった。

だけど時を重ねるごとに会いたい気持ちが高まっていった。そこで私は彼の行動サイクルを投稿されるSNSから分析することにした。活動の拠点としているのは東京。よく出没するのは福岡と京都。だったら、次に仕事で東京出張に行ったときに、拠点を張り込みすれば会えるんじゃないかという結論に達した。張り込みを決意したものの、秋以降、一向に東京出張への許可が降りず、年末にかけて仕事も忙しさを増し、気づけば年を越していた。

年が明けた3月。いよいよ出張の許可がおりた! 木、金で出張だから帰るのは日曜日の夜にすれば良い。土曜日の夜が狙い目だと思った。張り込む気満々でドキドキしながら拠点へと向かったのだがなんと、目的地に到着すると、目の前に彼がいたのである。心の準備が出来ていなかった私は一瞬、幻かと思ったけれど、違った。なんてラッキーなんだろう。見事、訪問一回目で実在している彼に出会うことが叶ったのである。

おそるおそる話しかけてみると、私のことをちゃんと認識してくれていた。それがわかっただけでも充分嬉しかったのに、数十分間、話を続けることも出来た。緊張しながら言葉を紡ぐ私の話を目を見てしっかり聞いてくれるし、次々と質問もくれる。
私がこのセミナーを受け始めたのは“仕事をやめたい”という不純な動機からだと思い切って告げても、「不順な動機でもいいんじゃない?」とあっけらかんと言ってくれた。私が抱いている夢についても、「どれだけ時間がかかるかわからないけれど、続けるしか無いですね」と進むべき方向をきちんと示してくれた。

数十分だったけれど彼と話をすることが出来て本当に嬉しかった。あまりの嬉しさに彼と別れた後、何を話したか、どんなことを言っていたかを携帯のメモに打ち続けた。危うく電車を乗り過ごすくらい、集中していたと思う。だけどそのくらい、忘れたくない貴重な時間だった。

彼と出会って、彼の存在が私の中に根付いてからもう半年以上が経とうとしている。ちょっとこのままだと彼が私の人生から取れなくなるんじゃないかと恐ろしくなって、実は根を引っこ抜こうとしたこともある。だけど、横にも縦にも深く成長してしまっていて、もう私の力では引っこ抜くことはできなくなっていた。この根をずっと抱えて生きていくのかな、そんな思っていた矢先の出来事だった。

―プロゼミは来期で最後にしたいと思います

「嘘……」
悲しくて、ショックだった。だれど“自分の夢に時間を割きたい”という理由に対して彼のことを応援したいと思った。信頼し、尊敬している彼が悩んで出した結論なのであればきっとそれが正しい選択なのだろう。

私もいつまでも悲嘆に暮れていたってしょうがない。テレビドラマで見た主人公は、落ち込んだ後、どうしていただろうか。そう思って記憶を手繰ると思い出される展開は、“バネにして頑張る”とか“残りの時間を大切に使う”という展開だった。

来期で、ということはあと3ヶ月は猶予がある。
3ヶ月後の8月はちょうど、私が彼と出会ってから一年が経つ頃だ。
私の心の夢の種に刺激を与えてくれた彼に「一年間で私はこんなに成長しましたよ」と胸を張って言えるようになりたい。蕾がつくのか、花が咲くのか、どこまで成長するのかわからないけれど、最後まで見届けてほしい。

だから三浦先生、もう少しだけ、お付き合いよろしくおねがいします!

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