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その瞬間が大好きなんです


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:田島佑香(ライティング・ゼミ 平日コース)

 
 
正月休みが終わり、こたつがある実家とさよならし、唯一のぬくもりはぬいぐるみが乗っかった布団しかない一人暮らしの部屋に帰ってきて間もない頃。
 
 
[カフェ こたつ 東京] 
 
 
こたつの温もりが恋しくなりgoogle先生にそう尋ねてみたのだった。
google先生はいくつか東京でこたつに入れる場所を教えてくれた。部屋から一番近い場所を探した。それが東京天狼院との出会いだった。
 
 
この時は「こたつに入りたい」と思ったことがきっかけで、生きるにおいて大きな気づきを得られるとは思わなかった。
 
 
賑やかな池袋から少し離れた静かな場所に東京天狼院はあった。
店は2階にあるため、外から中の様子は分からない。なんだか一見さんお断りの居酒屋みたいな雰囲気を醸し出していて、私みたいな新規がこの階段を登ってもいいのかとしばらくためらったが、外はとても寒いので思い切って登ってみる事にした。
 
 
扉を開けたら右斜め奥に求めていたこたつがいた。小上がりの上にいた。けれどこたつには大学生であろう女の子が二人。
おー、ちょっとショックだー。こたつの事は諦め店内を物色することにした。
 
 
正直に言うと、読書はそんなに好きではなかった。だから読みたい本も当然なかった。
でもせっかく来たのだから何か読んでみようかしらと、入り口付近でめちゃくちゃ推されていた『殺し屋のマーケティング』を一冊レジへ持って行った。
 
 
「これはうちの店主の三浦が書いたんですよ」
 
 
そんなことを言いながら店員さんは真っ黒なブックカバーを巻いてくれた。
店員さんが会計をしてくれている間、目線の左下にあるフライヤーに目が止まった。
ライティングゼミと書いてあった。まともに文章など書いたことなかったけど、ちょっと気になってしまった。
 
 
「ライティング興味あるんですか?」
「いや、まともに書いたことはないんですけどちょっと気になって……」
 
 
ライティングゼミについて色々と教えて貰った。2週間に一度講義があること、毎週2000字の課題を提出すること……。
家に帰り、今度はgoogle先生に天狼院のライティングゼミについて尋ねてみた。
google先生はライティングゼミの受講生の文章たちを見せてくれた。
面白かった。私もやってみたいと思った。でも本当に続けられるか不安で1週間くらい受講するか迷った。
 
 
迷っている1週間、あらゆるSNSの広告にライティングゼミが現れるようになった。
広告が出てくる原因はわかっていたけど、きっといいことがあるから受講しなさいと言われているように感じたので受講を決めた。
 
 
 
 
そんな風になんとなくの出会いで始めたライティングゼミだった。
講義は全て終わった。Web天狼院へのチャレンジもこれで終わり。
季節を一つ跨いだのに、始めたのは昨日のことのようにあっという間だった。
 
 
講義はとても楽しかった。文章を書くことって面白いことだと気付いた。
でもネタは探しても呼んでも、なかなか私の元へ来てくれないから、書くのにとても困った。
過去の自分や今の自分の内面まで探しに行った。自分の知らない一面も知ったし、知っていたけれど見ないふりをしていた自分とも向き合うことになって辛かった。
書いているうち、何度かWeb天狼院へ掲載された。つまり、なるべく人に見せたくなかった一面を、放り投げたらもうなかったことにはできないインターネットという海へばら撒かれた。掲載された時は嬉しい反面、ちょっと不安にもなった。
 
 
 
毎週2000字を書いた4ヶ月。何回かサボってしまったけれど、飽き性な自分にしてはよくやったなと思う。
でもこの4ヶ月で「書くこと」が自体好きになったかと聞かれたら、素直にそうだとはまだ言えない。
もともと読書も作文も、そんなに好きではなかったのだから。
そんなに好きではなかった「書くこと」をたったの4ヶ月で好きになれたらすごい成長だと思う。
でも私は優秀ではないので、たった4ヶ月では書くこと好きと言えるまでには変われなかった。
でも「書くこと」を通じて、堂々と好きだと言えることあることに気がついた。
 
 
 
 
私は音楽が好きだ。音楽が好きだということは、書くことを始める前から気づいていた。物心ついた頃から音楽が大好きだった。
一人でいる時は音楽を聴くことがもう癖になってる。だからイヤホンを忘れた通勤時間はもう地獄。頭に酸素が回らなくなったかのように辛い。朝好きな音楽を聴かないと1日がうまく過ごせない。私にとって音楽はそのくらい日常に当たり前の存在になっていた。
 
 
音楽が好きなことは気づいていたけれど、なんでそんなに音楽が好きなのか自分でもよくわかっていなかった。
好きなら好きでいいじゃん、楽しいならいいじゃん。そんな風に考えて深く追うことはなかった。
でも書くことを通じてなんでこんなに音楽が好きなのか、なんとなくわかった気がする。
 
 
何度かWeb天狼院へ掲載された記事を思い切ってSNSへ投稿してみた。あまり人には言いたくなかったことを、知っている人に向けて投げてみた。思っていた以上にいいねをもらえたし、コメントをくれる人もいた。やっぱり恥ずかしかったけれど、それ以上に私のことを見ていてくれる人がいたこと、褒めてくれたこと、共感してくれたことが嬉しかった。その瞬間がとても嬉しくて、胸がいっぱいになった。
 
 
書くことで特別な努力はしていない。自分が思ったこと、感じたことをベースにつらつらと思いを並べているだけ。
それを褒めてもらえたということは、そのままの自分の褒めてもらえたような気がなんとなくしている。
努力を認めてもらうことも嬉しいけれど、素の自分を褒めてもらうことの方が私は何十倍も嬉しい。自分の感性を認めてもらえたようで嬉しい。
 
 
 
書くことがあまり好きではない私が書き続けた4ヶ月で知った一番の収穫は、
「自分が”好きだな、いいな”と思ったものを誰かに認めてもらうこと、共感してもらえる瞬間」がとても好きだということ。
 
 
 
なんで音楽が好きなのかも、きっとこれが一つの理由だと思う。
「この曲いいよね」とか、「さっき流してた曲誰の曲?」といった、「好き」の共感の機会が多いからだろう。
好きの共感から満たされる気持ちは、とても気持ちがよくて嬉しくて心地よくて最高だ。その瞬間の気持ちをずっと抱きしめていたいくらいに大好きだ。
 
 
 
 
書くこと自体はあまり好きではなくても、書くことを通じてできる「好きの共感」の瞬間は好き。
だから書くこと自体は好きじゃなくても、その先の「好きの共感」を求めてこれからも書くことを続けていく。
 
 
 
 
 
 
書き続けていくうちに「書くこと」も堂々と「好き」と言えるようになったらいいな。
そうして「書くことが好きな人」と「書くって楽しいよね!」と「好きの共感」を味わって、楽しい時間を過ごしたい。

 
 
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-06-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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